健康

柴犬の毛のもふもふしない時の病気

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昭和6年から日本の天然記念物に指定されてきた柴犬は、現在でもペットショップの人気ナンバー1犬種です。柴犬が天然記念物だと知った時「天然記念物なのに飼えるんだ」とびっくりしました。トキを個人で飼育とか、あんまり聞いたことがなかったので単純に驚きました。どうやら、トキは文化財保護法の対象で天然記念物の中でも特別な存在で、自由に飼うことはできないようです。一方、柴犬などは飼育や繁殖が自由で、飼うことで日本特有の動物を保護する目的があると分かりました。

この事実を知り、柴犬を飼うことは自分の長年の夢でした。

柴犬を飼う前に自分が決めた大事なこと

夢がかない、本当に見た目が愛らしい柴犬の飼い主になれて幸せです。飼うことが決まった時、ただ飼い主になれてハッピーだと喜ぶ気持ちと同時に「できるだけ大事にする」と決意しました。ペットを飼う以上当たり前のことですが、飼育中は想定外のことも色々起きるはずです。すべてのトラブルを予防することはできませんが、飼い主の努力次第でなるべく準備しておけば、できるだけ柴犬の負担を減らすことができるのではないか、と考えました。

具体的には、柴犬のことをよく知り発症しやすい病気やケガを事前に把握し、すぐに適切な対処ができるようにする準備をしました。人間の病気も、ある程度病気の症状などを分かっていれば対応する時に慌てなくて済みます。もふもふした柴犬は姿が愛らしいのでいかにも愛玩用の動物に思えますが、実は元々縄文時代から狩猟が得意だったと語り継がれています。我が家では室内で飼育していますが、番犬として外で飼っている方も少なくありません。

もふもふとかわいい上に番犬としても役目を果たしてくれるなんて、頼もしい存在です。実際、柴犬は他のワンちゃんよりも身体が丈夫で病魔に襲われにくい体質を持っています。そんな柴犬がなりやすいのはアトピーなどの皮膚炎や脱臼、外耳炎などの疾患です。7歳以降の老犬になった頃からは僧帽弁閉鎖不全など心臓の病気にも配慮しなければなりません。年齢に応じて発症しやすい病も違うので、そのあたりも注意したいポイントの1つです。

3歳以下の柴犬に脱毛症状がある時はアトピーの可能性も

柴犬は生まれてすぐの時期から成犬になっても、とにかくもふもふしている毛の柔らかさが魅力です。ペットの毛を撫でてあげるとお互いに幸せホルモンが出て健康にも良い影響を与えることができるので、スキンシップは欠かせません。良いコミュニケーションにもなりますし、いつもともふもふ感が違うと異変にはやく気づくこともできます。子犬から3歳くらいまでの時期は、アレルギーのせいで毛をぼりぼり掻いたり脱毛することがあります。

初めて食べさせるドッグフードに反応して食物アレルギーが出ることもあるので、じっくり観察する必要があります。食物アレルギーの場合、通常は1歳未満で発症するケースが多いようです。アレルゲンである食べ物を口にしたあと、目や口周りなど顔をぼりぼり掻いているようなら食物アレルギーを疑った方が良さそうです。かゆみと同時に便の回数が普段より増えることもあります。獣医さんに診て貰い、除去食テストを受ければ正確に診断して貰えるので、アレルゲンとなる食べ物を突き止めることが大切です。

問題の食べ物さえ口にしなければかゆみや脱毛は起こりません。アトピー性皮膚炎によるかゆみ、脱毛の場合、ステロイドで症状が治まるため、薬が処方されるでしょう。ほとんどのワンちゃんは3歳以下でアトピー性皮膚炎と診断されています。人間と同じように完治が難しいため、ステロイドなどの薬物療法の他、スキンケアや悪化因子への対策も含め、総合的なアプローチが必要です。

ニキビダニのせいでもふもふの毛が部分脱毛することも


ニキビダニに寄生されたことが原因で柴犬の可愛らしいもふもふの毛が部分的に抜け落ちてしまうケースもあります。ニキビダニは柴犬など生き物の皮膚に常在する寄生虫で、普段は毛穴の奥に潜んでいます。ところが、なんらかの原因で異常に増えてしまうと皮膚トラブルになり脱毛が始まります。異常増殖してしまうきっかけは個体差がありますが、よくあるのは免疫力の低下や加齢による皮膚機能の低下、糖尿病など全身性の疾患の影響です。

腎疾患によってニキビダニが増えたケースも報告されています。クッシング症候群や甲状腺機能低下症など内分泌疾患が引き金になりニキビダニの増殖が始まり、部分脱毛が起こるパターンも考えられます。いずれにしても、通常よりもはるかに多いニキビダニが活性化した結果、頭や目の周りなど顔を中心に炎症が広がりもふもふの毛も抜け落ちてしまいます。四肢まで脱毛することもあります。もふもふの毛が抜け落ちている上、皮膚も赤くなっているようなら寄生虫の仕業と疑い、病院を受診しましょう。

発症してしまうと治すのは結構大変なので、ダニが増殖しないよう予防するのが理想的です。発症後は専用のシャンプーで毎日炎症が起きている部分を洗い、しっかり乾かして経過観察する日々を送るしかありません。初期に発見し、すぐに適切な対処をしても最低3週間から6週間しないと症状は落ち着きません。柴犬の毛のもふもふ感を取り戻すためとは言え、1ヶ月以上毎日シャンプーするのは飼い主にとっても負担がかかります。お互いのためにも予防に励みましょう。

もふもふのところとそうでないところが分かれる症状

換毛期には柴犬のもふもふの毛がどんどん抜けるのが当たり前です。自然な反応なので、気にすることはありません。むしろきちんと抜けないと毛の生まれ変わるサイクルがおかしくなってしまいます。ただし、あまりにも愛犬の毛が薄くなったら、なんらかの病魔が潜んでいると理解して間違いありません。人間と同じようにストレスを強く感じているせいで脱毛することもありますし、健康な状態で明らかにもふもふの毛が減ることはありません。

特に、左右対称に脱毛するパターンの場合、内分泌関連の病を発症している確率がとても高くなります。甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症になると、内分泌に異常をきたす影響で柴犬の毛が薄くなってしまう症状が出やすくなります。左右対称に脱毛するケースが大半ですが、柴犬によってはもふもふの毛がまだら状に抜け落ちてしまうケースも報告されています。どちらのパターンにしても、もし内分泌疾患のせいで脱毛している場合、かゆみを伴うことはほとんどありません。

特にぼりぼり毛を掻いている様子はないのに部分的に薄くなっているところが目立つなら、内臓機能に問題を抱えてるサインと受け取った方が良さそうです。これが食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などの疾患と見分けるポイントです。もし症状に気づいたらすぐに病院に行きましょう。ホルモン検査を受けることで発症しているかどうかすぐに確認することが可能です。

まとめ

早期発見早期治療のためにも、大事なペットとの日常的なスキンシップは欠かせません。柴犬の毛が普段と違う感触なら、すぐに病院を受診して貰いましょう。食物アレルギーやアトピー性皮膚炎、ニキビダニの増殖による脱毛などが考えられます。発病しないよう予防するのが理想的ですが、もし病におかされてしまった時は早急に適切な治療をスタートする必要があります。

疾患によっては治るまでかなりの時間がかかることもあるので、大事な柴犬に負担をかけないためにも迅速な行動が大切です。受診の際は脱毛症状や痒みの有無を伝えて下さい。

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