健康

柴犬を去勢するとこんなデメリットも

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最近は多頭飼いのケースも減り、柴犬を子犬の時期に引き取ったあとは去勢手術を受けさせるケースが急増しています。自分も色々考えて去勢を決断しました。一昔前まで自由に繁殖させ、多頭飼育をして庭に放し飼いにしているご家庭も珍しくありませんでしたが、マンションも増え住宅事情も厳しくなっている現在は飼い主が繁殖をしっかりコントロールする傾向があります。将来子犬を増やす予定がない場合、しかるべき時期に手術する必要がありますが、生殖器官も柴犬の大事な身体の一部なので取り除くべきかどうかじっくり検討しましょう。

一度去勢してしまうと後戻りすることはできません。

去勢したあとの柴犬は病気のリスクが上昇

柴犬の去勢を予定している飼い主さんも少なくないはずですが、手術を終えたあとは病気のリスクが増すことも頭に入れておいて下さい。手術を受けることでオス特有の精巣腫瘍や前立腺肥大、会陰ヘルニアや精巣炎などの病気が予防しやすくなるメリットもある一面、骨肉腫などの疾患率が上がることも分かっています。骨肉腫になると強烈な痛みを伴うので、ペットにかわいそうな思いをさせることになります。しかも発症後、すぐに肺に転移するのが特徴的なので、肺の内部に悪性腫瘍が急激に成長することになるはずです。

その結果呼吸不全を引き起こし、呼吸をすることができず苦しみながら死亡するパターンを辿ることになるのは避けられません。症状がきつく、死亡率も高い病気なのでペットにも飼い主さんにとっても過酷な状況になることが予想されます。もちろん、去勢をしていなくても骨肉腫になる可能性はありますが、手術のせいで発病率が高くなることは明白なので、今でも毎日のようにマッサージをして異変を察知するように心がけています。骨肉腫は骨のガンで、早期発見が重要な鍵を握っている病気です。

日頃からコミュニケーションを取り合ってちょっとした不調にも気づくことができれば、早期発見しやすくなります。全身を揉みほぐしながらしこりなど不自然な部分がないかどうか、確認するのが毎日の習慣です。他にも甲状腺機能が低下しやすいことなど気になるデメリットはありますが、意識次第で回避しやすくなるのではないでしょうか。

肥満体型になりやすいデメリットも

柴犬は運動神経がよく、お散歩も大好きです。ただ、去勢後の柴犬は肥満になりやすいデメリットもあるので、意識して運動対策や食事対策を行うことが大切です。去勢手術では2つある精巣を両方摘出し、精子を作れなくさせます。皮膚を切開し精巣を取り除いたあとは、傷口を縫い合わせ、手術終了となります。精巣を除去し精子が生成されなくなることで、自然に男性ホルモンも減少します。その結果オス犬独特の攻撃性が弱まり扱いやすくなることもありますが、性ホルモンが分泌されないため発情に関する行動もなくなってしまいます。

活動量が減ることでエネルギーの消費量も激減し、食べた分のエネルギーを消費することができず体重が増えてしまうことも珍しくありません。運動量が減っているのに手術前と同じ量のご飯を与えていると肥満になりやすいため、自分の場合も意識してカロリーを抑えた食事に切り替えました。食事のコントロールは素人判断では難しいため、ペットショップの店員さんやかかりつけの病院の獣医さんにもアドバイスして貰いました。柴犬の去勢手術を行うなら、性成熟する前の生後5ヶ月から8ヶ月ぐらいが理想的です。

ちょうどこの時期はオス犬特有のマーキングや足上げオシッコ、マウンティングが目立つ時期なので、我が家でも少しはやめの6ヶ月頃に手術の予約を入れました。成長期でもあるので、肥満を予防するために栄養不足になってしまったら困りますし、プロのアドバイスをききながらドッグフードの種類や量を調整するのに苦労したことを覚えています。

去勢後は性格が変わってしまう可能性が


柴犬は去勢後、性格が変わってしまう恐れもあります。手術を受けても見た目には分からない部分なので、外見が著しく変わることはありません。柴犬は愛らしい耳が特徴的ですが、そういった見た目の姿は変わらないので安心して下さい。ただし、幼少期に手術を受けることでいつまでも仔犬のような振る舞いが続き、成犬らしく訓練するのが難しくなることもあります。もちろん、元々の性格によってもやんちゃぶりは違うので一概に手術のせいとは言えません。

我が家の柴犬もかなりやんちゃですが、手術のせいなのか天然なのか判断することは難しいものです。もししっかりしつけをしたいなら、あまりにも幼少期に手術を決行するのは避けた方が良いかも知れません。ワンちゃんによってはヒステリックな性格になり、吠えることが多くなることもあるそうです。ただ、総合的に考えると、人間と同じように望まない妊娠をするのは不幸な結果を招き寄せることになることは明白です。いくら家の中で飼っていても散歩には行くので、メス犬に襲いかかって妊娠させてしまう可能性も否定できません。

ドッグランにいるワンちゃんの中には避妊手術を受けていないメス犬もいるので、オス犬の飼い主は責任重大です。多少性格が変わってしまうぐらいのデメリットなら、去勢手術を受けさせない理由にはならないと自分は考えました。成犬のオス犬が持つ強い攻撃性が弱めるメリットもあるので、一概には手術後必ず扱いにくくなるとは言えないはずです。

手術中に死亡してしまうケースも

柴犬を飼っている飼い主にとっては悲劇としか言いようがない事故ですが、去勢のための外科的手術を受けている最中に愛犬が死亡することもあります。事実、麻酔で眠っている間や術後愛犬が死亡し損害賠償訴訟を起こす飼い主さんもいらっしゃいます。外科的な治療を行う以上、何らかの想定できない事故が起こることもあります。ただ、精巣を取り出すことはそう難しいものではなく、正しい方法できちんと対応していれば簡単に死亡することはできません。医療ミスの被害に遭わないよう、治療を受ける病院はきちんと選びましょう。

何度か通院し、信頼できる医師かどうか見極め、設備面などもしっかりチェックするのが理想的です。既に治療を受けた方のクチコミ評価も確かめて下さい。手術中の死亡事故ではありませんが、去勢手術を受けたワンちゃんが精巣ガンで亡くなった事故も報告されています。悪質な医師がお金だけ取って精巣を取り除く処置を行わなかったため、精巣ガンになり死亡してしまったそうです。いずれにしてもごく稀なケースとは言え、死亡するリスクがゼロではないことも飼い主にとって大きなデメリットの1つです。

腹腔内の死亡が多いワンちゃんだと手術で生命が危険にさらされるリスクが高い、と指摘する獣医もいるので、愛犬のコンディションにも気を配って手術を受ける日取りを決めましょう。麻酔アレルギーのある柴犬もいるので、事前のアレルギー検査や健康診断も欠かせません。

まとめ

柴犬の去勢手術には太りやすくなる、骨肉腫など病気になりやすくなる、などのデメリットもありますが、繁殖を予定していないなら手術を受けさせておいた方が安心です。仔犬のようなやんちゃな性格に変わる可能性もありますが、手術を受けた柴犬に必ずデメリット面が現れるとは言えないのであまり大きな変化を感じないケースも少なくありません。いずれにしても、あらかじめデメリットが分かっていれば、予防するための対策に励むことができます。

我が家でも骨肉腫を早期発見するため、毎日柴犬をマッサージして触れ合いしこりなどをいち早く見つけられるよう努力しています。

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