飼い方・しつけ

13歳ごろの柴犬に見られる特徴と育て方

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柴犬は古来より日本において家族の一員として、または狩猟のパートナーとして愛されてきた犬種です。日本人にとって歴史的観点から見ても、人間とともに長い間共に歩んでいるのです。忠誠心あふれる性格や丈夫な体、かしこい頭や高い身体能力を持ち合わせており、国内のみならず海外でも人気が高くなってきています。そんな柴犬ですが13歳という年齢を迎えるとシニア犬真っ只中であり、さまざまな病気にかかりやすくなったり、若い頃とは違う行動をするようになります。

柴犬の平均寿命や健康管理などあらゆる面から13歳ごろの育て方を見ていきましょう。

柴犬の平均寿命は何歳ぐらいなの?

できることなら愛犬と長く一緒にいたい、寿命を延ばしてあげたい、と思う人も多いと思います。柴犬の寿命は12歳から15歳程度と言われており、人間の年齢に換算するとおおよそ70歳前後であると考えられています。柴犬の寿命は個体差もあり、体の大きさによっても変わってくるものです。長く生きることができた中には20歳を超える柴犬も過去にいました。このように柴犬は犬種の中でも比較的平均寿命が長い分類になります。

大型犬に比べて小型犬の方が寿命が長い傾向にあり、中型犬に位置する柴犬はだいたいその中間ぐらいの寿命となるのです。柴犬は成犬を超えると年齢を重ねるスピードが速くなり、老化が早く始まる傾向にあります。7歳を過ぎるとシニア犬という分類になるのです。13歳といえば、もうすぐで寿命がきてしまう、寿命を延ばしてあげることのできる適齢期とも言えるのです。

選ぶドッグフードや、生活環境、育て方によって健康な状態を保ったまま寿命を延ばしてあげることは難しいことではありません。13歳の柴犬にあまりストレスを与えないように、快適に過ごしてもらえるように、ありとあらゆる工夫が必要となります。ワガママに育てろとは言いませんが、きちんとしつけをした上で人と暮らしていく最低限のマナーを身につけさせ、長い間共に生きていくことができるようにしていきましょう。13歳ごろから、定期検診などで健康状態を把握することもおすすめです。

13歳ごろに見られる老化のサイン

人間の老化と同じように、柴犬も13歳を超えると老化現象が起こります。柴犬の老化現象はさまざまなサインであり、飼い主としてしっかり観察しておく必要がありますので紹介していきます。まずわかりやすい老化現象として、目が白く濁ってしまうということが挙げられます。目が白く濁るサインは、視力が落ちてきてしまっていることを表しており、このままいくと白内障になる危険性もあります。目に見えるものだけではなく、口臭や体臭などにおいもきつくなっていきます。

柴犬のほとんどは老化が進行すると、歯周病になる可能性が高くなります。口臭がきつくなることもありますし、皮膚の病気や内臓の病気も併発することから体臭まできつくなってしまうのです。また、歯周病に伴い顎の筋肉が低下したり歯が弱くなったりするので、固いドッグフードやおやつが食べられなくなってしまうこともあります。13歳を過ぎると免疫力も低下していく傾向にあり、一度病気にかかってしまうと治るまで時間がかかります。

人間と同様で合併症を引き起こす可能性もありますので注意しておきましょう。さらに、視力や聴力の低下が見られるようになり、飼い主が名前を呼んでもなかなか反応しないことや、体調が優れないことが増えていくので、眠っている時間がとても長くなります。関節も悪くなり痛みを伴うこともあるので、散歩にも行きたがらなくなります。全く動きたがらない場合には心臓病を患っている可能性がありますので注意しましょう。

13歳を超えたときの適切な飼い方


柴犬が老化のサインを見せてくるようになったら、室外で飼っていた場合でも今後は室内で飼うようにしましょう。室外犬の方が寿命が短い原因として、風雨や騒音、虫や侵入者などによってストレスにさらされやすいということと、ノミやダニが体に付着してしまうことが影響されていると言われています。どうしても柴犬を外で飼わなければならない理由があるのであれば、飼うときに柴犬の性別をメスではなくオスを選ぶようにしましょう。

オスの方がメスと比べて好奇心旺盛なため、外でのストレス要因に対してもメスよりは耐性があるといえるからです。また、与えるドッグフードとしては必ずシニア犬向けのものを選ぶようにしましょう。13歳ごろになると、顎の力や歯が弱ってしまうため、成犬用のドッグフードはシニア犬には固すぎるのです。固いドッグフードを与えすぎてしまうと、食欲も減退してしまい痩せ細ってしまいますので注意しましょう。

さらに散歩の頻度ですが、今までのように長時間何回も行く必要はありません。外の空気に触れさせてあげることももちろん重要なのですが、歩かせ過ぎると関節炎を患い歩くことすらもできなくなってしまいます。1日1回程度でいいでしょう。そして散歩以外は基本的に寝ているシニア犬ですので、寝る環境を整えてあげることも飼い主の重要な役割となります。固すぎる場所で寝すぎると床擦れを起こし、皮膚炎につながります。必ず毛布などを敷いてあげるようにしてください。

13歳になったら気をつけたい病気や症状

犬の成長スピードは人間よりもはるかに速く、7歳からシニア犬と呼ばれるようになります。近年では動物の医療関係も発達してきており、寿命も長くなってきてはいますが、13歳ごろになるとあらゆる病気にかかりやすくなりますので、シニア犬になった時の病気や症状で気をつけなければならないことを見ていきましょう。

13歳を過ぎると出てくる変化として、体重の減少、皮膚は光沢がなくなり乾燥などが見られ、筋肉量が落ち筋力が衰える、骨が変形したり痛みを伴ったりする、毛色が薄くなり白髪が目立つようになる、歯周炎になりやすくなる、白内障を患い視力が衰える、耳垢が溜まりやすくなり聴力が衰える、などさまざまな特徴が見られるようになります。

行動の変化としては、名前を呼んでも反応が鈍い、立ち上がるなどの動作が遅い、散歩に行きたがらなくなる、トイレで粗相をするようになる、睡眠時間が長くなるといった行動が目立つようになります。また、柴犬の最も多い病気として認知症が挙げられます。認知症の症状としては、大きな声で夜中でも吠える、飼い主と他人の識別ができない、表情に変化が見られなくなった、同じ方向にひたすら歩いていくなどの行動があります。

中でも最も問題となるのが、吠え続けることです。近所迷惑にもなりますし愛犬の声帯にも悪影響を及ぼします。近年では研究も発達しており、認知症予防の効果があるサプリメントも開発されていますので活用しましょう。

まとめ

柴犬は13歳になると、シニア犬の真っ只中となります。日々の生活環境や与えるドッグフード、育て方や病気に対する予防策を考えていくことが、柴犬と長く一緒にいることができる秘訣です。シニア犬に見られる老化現象や、そこから起こりうる病気などを理解しておくことで、予防につながり健康な状態を保つことができるのです。

認知症になってしまうと、犬も人も大変な思いをしてしまうことは当然ですので、獣医師の指示のもと認知症にならないためにはどうすればいいのかしっかり考えていく必要があります。天寿を全うしてもらえるような飼い方ができるといいですね。

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