飼い方・しつけ

柴犬のしつけで体罰ってどうなの?

更新日:

三角の耳にタヌキのような顔やキツネのような顔、くるんとした尻尾。どれをとっても可愛らしくて、国内外問わず人気が高いです。賢くて人懐こそうなイメージの柴犬ですが、実は頑固な一面も持ち合わせています。しつけをする時、いつも上手く行く訳ではありません。飼い主さんだって人間なのですから常に平常心でいられませんし、言うことを聞かなくてイラつくこともあると思います。でも体罰をしてしまうともっと言うことを聞かなくなってしまったりすることも。

今回は柴犬に体罰をしたらどうなるのか、どうやってしつけたら良いのかについて学んでいきましょう。

どうして体罰をしちゃいけないの?

柴犬はとても頑固な犬種で、一度体罰を受けたらずっと覚えています。その後気にする子もいれば、一度だけなら気にしない子もいます。人間だって叩かれたりしたらその相手のことを信用できますか?普通は殴った相手のことを信頼することはできないのではないでしょうか。信頼できない相手に何を命令されたとしても言うことを聞く気にはならないと思います。恐怖心を抱いている飼い主さんに対して敵意を剥き出しにして威嚇することだってあるのです。

主従関係が破綻して、飼い主さんに威嚇するようになってしまえば生活自体も破綻してしまいます。こうなってしまうと一緒に生活していくことも困難です。体罰をされた子は体罰をされたら防衛本能で噛み付いてしまうこともあります。そして噛まれたらまた体罰をしてしまう、という悪循環に陥ってしまうのです。柴犬の知能は人間に5歳児程度の知能を持っていると言われています。子供だって暴力を振るわれたら覚えていますよね。子供と同じで柴犬にだって体罰はいけません。

柴犬は中型犬で、成犬になると人間の手の骨を噛み砕く程強い顎の力を持っています。でも実際に骨折してしまったという事件はあまり聞きません。ちゃんと威嚇していても力加減をしているということです。威嚇して敵意を示している状態でも飼い主さんのことを本気で嫌いになっている訳ではありません。信用していたのに裏切られて不安で仕方ない状態なのです。

体罰をしやすいシチュエーションは噛まれた時

体罰をしやすいシチュエーションは噛まれた時です。確かに噛まれたらびっくりしてしまって、咄嗟に手が出てしまうかもしれません。それでもぐっと堪えなければなりません。実は柴犬は元々噛みやすい犬種なのです。柴犬は縄文時代から人間と共に生活してきましたが、元は狼犬で群れで狩猟をして生活していた猟犬です。日本犬の中でも飼い主さんに対する忠誠心が強い分、飼い主さんを守ろうとする警戒心もとても強いのです。なので見知らぬもの、危険だと判断したものに噛み付くことがあります。

子犬の場合は構って欲しい、おやつが欲しい、じゃれついているだけという可能性があります。本当であれば母犬や兄弟と共に過ごすうちに噛んじゃダメ、噛んだとしても力加減をするということを学ぶのです。でも小さい内に母犬や兄弟と離してしまうので、それを学ぶ機会が奪われてしまいます。そのため飼い主さんが教えてあげる必要があるのです。柴犬は繊細な生き物で、ストレスを受けるとうつ病を発症してしまうことがあります。自分から喋ることができないからこそ、飼い主さんがきちんとその心に寄り添ってあげなければいけません。

柴犬は5歳児程度の知能なので、できたらラッキー、できなくても当然という心構えでいれば精神的にも楽になります。噛み付かれた時には飼い主さんも防衛本能で手が出てしまいそうになるかもしれませんが、一度冷静になって叱るようにしましょう。

しつけの基本は信頼関係があること


しつけの基本は信頼関係ができあがっていること。信頼関係はスキンシップが取れていることが重要です。人懐こいように見える柴犬ですが、実は触られることが好きではありません。逆に言えば触らせてくれるということは信頼してくれている証拠でもあるのです。家に来てすぐの時にはスキンシップを十分に取る所から始めます。もしも威嚇するようであれば最初は背中を優しく撫で上げましょう。そしてだんだん足や腕、耳、顔と触れる箇所を増やしていきます。

特に耳や腕は重要で、耳掃除をする時や爪切りをする時に触れる箇所なので、触れるようにしておく必要があります。家族全員で撫でてあげて慣らしてあげるようにしなければなりません。信頼関係を築く上でブラッシングも有効です。マッサージをされているようで気持ち良いというのもありますが、体全体をしっかり触れることになります。信頼しているから触らせてくれることと触られても安全だから信頼しても大丈夫ということは可逆的です。こまめにブラッシングをしてあげるようにしましょう。

飼い主さんがリーダーとなることも大事になってきます。飼い主さんはあくまでリーダーであって友達ではありません。きちんとリーダーでいるということを意識して、常に甘やかすのではなく厳しくする時には厳しくするようにしましょう。甘やかしすぎてしまうと柴犬は自分の方がリーダーだと勘違いして、言うことを聞かなくなってしまいます。

柴犬をしつける時基本は一体何?

柴犬は何か言われても言われている内容を理解している訳ではありません。そのためやっちゃいけないことをしたらダメ、としっかり言うようにしましょう。母犬は叱る時には低い声で唸るので、低い声で短く言うと怒られているんだと理解することができるのです。長く説教をしてしまうと喜んでくれていると勘違いしてしまいます。また、叱る時の単語は家族共通で決めておきましょう。家族が叱る時の単語がバラバラだと柴犬も混乱してしまいます。噛まれた時にはダメと言いながらマズルを掴んでマズルコントロールすることもおすすめです。

吠えた時や噛んだ時に体罰はとんでもありませんが、おやつをあげるのもNGな行為です。悪戯をした時におやつをあげると吠えたり噛んだりしたらおやつをくれると学習してしまいます。そうすると余計酷くなってしまうのでやってはいけない行為になります。逆に褒める時には頭をわしゃわしゃ撫でたりしながら高い声を意識して大げさに褒めてあげます。そうすると飼い主さんが喜んでくれているとわかりやすいので柴犬も喜んでくれるのです。ご褒美としておやつをあげるのもおすすめですよ。

トレーニングをする時には15秒程度の短時間で繰り返し行うことも重要です。通常の犬であれば集中力は5秒程度なのですが、柴犬は集中力が持続しやすいので15秒のスパンで行うことが可能です。それでも一回でできるとは限りませんので、繰り返してあげる必要があります。

まとめ

柴犬は猟犬ならではの行動で困ることもあります。それでも子犬の頃からしつけていけば成犬になる頃には落ち着いてきます。成長するにつれて勝手に落ち着くということは決してないので根気強く繰り返していく必要があるのです。体罰は百害あって一利なしで、より状況が悪化してしまうだけ。怒るのだけではなく冷静に叱るということを念頭に置いておきましょう。飼っていく上でしつけは飼い主さんの義務です。家族で飼っている以上誰か一人がしつけをすれば良い訳ではなく、家族全員で参加する必要があります。

家族それぞれが積極的に動いていきましょう。

-飼い方・しつけ

Copyright© 柴犬 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.