飼い方・しつけ

2歳の柴犬はどうやってしつけるか

更新日:

柴犬は元々猟犬として飼われており、飼い主の言うことをよく聞きます。しかしそれもしつけをきちんとして、主従関係を築いてこそのものです。特に子犬から育てるのではなく、ある程度成長した柴犬を引き取るような場合は、多少やり方が違って来ます。2歳くらいであれば、まだしつけ直すことが可能ですが、子犬をしつけるのとは違った方法を採るようにしましょう。

特に前の飼い主がコマンドなどを教えていない場合は、それから始めなければなりません。このような場合はとにかく、飼い主との関係を覚えさせること、噛んだり吠えたりするのをやめさせることが大切です。

柴犬の成犬の里親になる場合の心得

柴犬は縄文時代より人間に飼われて来た、その意味で歴史のある犬といえます。特に猟犬として飼われて来た経緯もあり、飼い主の言うことをよく聞くので有名です。雰囲気も、オオカミなど野生の犬の名残りをとどめていること、健康であまり病気をしないことなど、様々な点で柴犬は人気があります。もし柴犬を飼おうとするのであれば、子犬を選ぶのが一番のお勧めです。この場合は生後3か月から、6か月までの子犬が理想的です。

なぜこの時期の子犬なのかというと、ちょうど人間でいえば小学生に当たる年齢で、人間の言うことを聞いて覚えること、つまり社会化に最も適しているからです。自分の名前や、待てやおすわりなどのコマンドも比較的よく覚えます。かと言ってその時期を過ぎると、全くしつけができないというのではありません。ある程度の年齢になっていても、まだ教えてことを覚えることはできます。

ただし生後3か月の子犬と、2歳の成犬とではやはりしつけ方も違ってきます。特に柴犬を譲渡されたとか、里親になったという場合は、前の飼い主のしつけの癖がしみついていることもあります。特に外で飼われていた犬を室内外にする場合、前の飼い主のもとで、基本的なコマンドを教えてもらっていない場合は、多少扱いにくい点もあるでしょう。しかしそれでも引き取りたい、自分が里親になりたいという時もあるものです。

そのような時には、いくつかの点に注意してから犬をしつけるようにしましょう。

噛むのと吠えるのをまずやめさせます

2歳になった成犬を引き取る場合、注意したいのは人を噛みやすいということです。これは子犬でも同じで、よく甘噛みをすることがあります。特に柴犬のような日本犬は、何かに対する反応として噛むことがあります。しかし実際に噛まれるのは痛いものですし、それ以上人を噛む癖はつけさせないようにしたいものです。なぜ噛むかというのにはもちろん理由があります。

まず新しい家族の中で、自分の位置を試したがっているのが理由としてあげられます。それから自分に構ってほしいという気持ちもあります。2歳という年齢の柴犬であれば、まだきちんとしつけるのは可能です。もし前の飼い主のもとで、基本的なコマンドを覚えなかった場合は、この時期からしつけても遅くはありません。特に噛んだり、人に飛びついたりしたりする犬の場合は、まず叱るようにします。

そういうことをやってはいけないと教えるためです。こういう動作に出たら、首輪をまず一方の手でつかんで、もう一方の手で犬の口を軽く閉じさせます。これだと噛もうにも噛むことができないので、一旦そこでほめるようにしましょう。もちろん1度だけではなかなか覚えないので、何度も繰り返して覚えさせるようにします。犬の前に手を出してみて、噛まなくなったら完全にしつけができたということになります。

これは吠える時も、同じ要領で行うようにします。柴犬は集中力に欠けるので、短いトレーニングを何度も行うようにします。

散歩中に興奮したらコマンドでコントロールを


待てやおすわりを覚えさせたら、物を投げて取って来させるようにしましょう。こうすることによって、飼い主との主従関係を確認させる狙いがあります。また体を使うので、運動量の多い柴犬には散歩同様に体を動かすことができるというメリットもあります。さらに遊びの中で、待てやおすわりのコマンドを掛け、できるかどうかを確かめるようにします。

ある程度コマンドを覚え、噛んだり吠えたりしなくなったら散歩に連れて行きます。散歩の時も、飛びついたり吠えかかったりしないように、無暗に興奮させないようにします。リハーサルの意味で、近所を一周させて帰って来るのもいいでしょう。それでも飛びついたり、吠えつきそうになったりしたら、リードを引っ張って注意するようにします。リードを引っ張っても聞かない時は、待てやおすわりをさせるようにしましょう。

2歳であまり社会化ができていない柴犬を飼う時は、まず誰が飼い主であるかを覚えさせること、飼い主が言うことには素直に従うことをまず教え込みます。コマンドを教えられていない犬には、必ず教えるようにします。犬の動きをコントロールするためには不可欠だからです。そして新しい飼い主とその家族、環境に慣れさせるようにします。それから犬によっては、トイレのトレーニングができていないこともあります。

柴犬はトイレの使い方を習得するまでには時間がかかります。中には、2歳くらいになっても覚えていないという犬もいるのです。

成犬と子犬のしつけで異なる点とは

それから大人の柴犬を引き取って飼う時は、撫でたりおやつをあげたりするのは避けましょう。これはちょっと意外に思うかもしれません。子犬の頃から飼う場合は、多少撫でてあげるとかおやつをあげる、抱っこをしたりすることで精神的に安定させられることもあります。ただし柴犬は性格的に、撫でられるのをあまり喜ばないので、少しずつ慣らして行くようにします。

しかし成犬にこういうことをすると、撫でたりおやつをあげたりした相手、特に飼い主を、自分より下であるとみなしてしまうのです。成犬を飼う時は、子犬を買うのと同様に、主従関係をはっきりさせる必要があります。もし飼い主を下に見てしまうと、言うことを聞かなくなってしまいます。コマンドなどを覚えた時にほめる場合は、頭を軽くたたいてよしよしと言う程度で十分伝わります。

名前も呼んであげるといいでしょう。成犬を飼う時は、子犬とはまた違った方法を採らなければなりません。子犬から育てたことしかない場合は、その点を必ず念頭に置くようにしましょう。そして犬が教えたことをきちんと覚えるまで、何度も繰り返すようにします。しかしこれは子犬の場合も同じですが、体罰は与えないようにしてください。犬が飼い主に敵意を持つことで、主従関係が崩れてしまうからです。

もしなかなか言うことを聞かないとか、教えてもすぐ忘れるような場合は、トレーナーなどの専門家に相談してみるといいでしょう。

まとめ

柴犬は飼い主に忠実とよくいわれます。そのためには主従関係をきちんと教えるようにします。成犬の里親になる場合もこれは同じで、前の飼い主がコマンドを教えていなかったら教えるようにしましょう。そして噛むことと吠えることをやめさせます。この場合は叱るようにしますが、体罰は避けるようにしてください。また子犬の場合は、撫でたりおやつをあげたりするのもいいのですが、成犬にそれをすると、飼い主を下に見るようになります。

このような時は名前を呼びながら、頭を軽く叩いてよしと言ってあげましょう。もちろん、トイレのトレーニングも忘れないように行います。

-飼い方・しつけ

Copyright© 柴犬 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.