飼い方・しつけ

リーダーウォークによる柴犬のしつけ方

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柴犬は縄文時代から日本人と共存してきた日本犬の一種です。当時は狩猟の時に連れていく猟犬として、生活に欠かせない家族の一員でした。そのため、リーダーの命令には従順で、とても賢い性格と言われています。その分、気が強く、自分が立場が上だと思った相手には強く当たるところがあります。現代の社会では家庭で飼う人が多いので外に出るのは散歩の時がほとんどです。柴犬にとって外での行動は本領発揮の場面です。

ここで飼い主が主導であること理解させておかないと、立場が逆転して言うことを聞かない柴犬になってしまいます。そこで重要なのがリーダーウォークと言う考え方です。

トラブルを避けるためには飼い主と柴犬の立場が重要

柴犬はとても頭の良い犬種ですから、しっかりとしつけをすればトラブルになりにくく、困ることが少ないはずです。でも、しつけの方法を間違えてしまうとただ怖がらせるだけでできないことを増やしてしまう恐れがあります。しつけで最も重要なのが柴犬との立場です。飼い主の我を通すのではなく、すべきことができたいない時に叱り、良いことをしたらしっかりと褒めてあげます。叱るといっても顔を見ながら「ノー」や「ダメ」と言うだけで十分で、体罰までする必要はありません。

メリハリのあるしつけはリーダーシップの現れになり、柴犬との信頼関係が築けるようになります。感情だけで接してしまうと何が悪いのかわからないで混乱するようになります。最悪の場合、関係ないことをいけないことだと思いやらなくなってしまう恐れもあります。何かを制限されることによってそれを補うようにさらに変な行動を取るようになりさらに怒られると言う悪循環が始まります。そこで飼い主に求められるのがリーダーとしての立ち振る舞いです。

この人の言うことは従わないとと思われるような接し方できない限り賢い柴犬は付いてきてくれません。そのため、食事、トイレ、散歩など柴犬の生活に関することに限定してしてはいけないことだけを叱るようにしましょう。特に散歩は家の外なのでいろんな人が関係していきます。思わぬことでケガにつながる恐れもあります。そこで身に付けたいのがリーダーウォークと呼ばれるしつけ方です。

柴犬にリーダーウォークを教える方法

リーダーウォークとは、散歩の時のルールと言えるでしょう。柴犬がしっかりと守れるようになるとリードがなくても散歩ができるようになります。ただし、普段の散歩ではマナーとしてリードをつけることを忘れないでください。リードがなくても大丈夫な状態とは、飼い主の行動に寄り添って歩けるようになるからです。外に出て最も困ることは勝手に動き回られることです。急に走り出して車道に出てしまって車両にぶつかるようなことがあったら大変です。

だからと言って車は危ないと教えてもなかなか覚えてくれることは難しいと言えます。そこで飼い主と行動を共にするリーダーウォークをしつけることが重要になります。まずは家の中や他の人の邪魔にならないところで始めましょう。柴犬にハーネスをつけてリードを短く持ちます。そして柴犬の右に立ちます。リーダーウォークは犬が人の左にいることが基本になります。こうすることで車道から柴犬を遠ざけることができます。全ての行動は決まった声を出しながら行います。

動くときは「ゴー」や「イクヨ」、止まるときは「ストップ」、「トマレ」など、飼い主が言いやすい言葉にしておきます。そして掛け声とともに動いて、行動が合わない場合はリードで調整します。最初のうちは動きが完全に合った時に褒めてあげましょう。もし飼い主の右側に立とうとしたら目を見て叱ることも大切です。何度か繰り返すうちに慣れてくるので、少しずつ距離を長くしていきます。

リーダーウォークを始めるのはいつ頃から


柴犬との関係を良好にすることが期待できるリーダーウォークは、いつから始めれば良いのでしょうか。散歩のためのしつけと思われがちですが、重要なところは飼い主の立場を教えることです。そのため飼い主の必ず左に立つなどの行動はハーネスなしでも始めることができます。でも、あまり小さなうちから行っても効果が期待できず、うまくいかないことが多くなるためストレスになることもあります。生後半年を超える頃には、十分始めることができる時期になります。

予防接種が終わって、動物病院で散歩解禁の話が聞ける頃までにできるようになっているとスムーズな社会進出ができるかもしれません。でも、実際にはいつ始めてもリーダーウォークはそれなりの効果を得ることができます。無理して子犬のうちにマスターさせなければと焦る必要はありません。リーダーウォークは体を使うので運動のように練習が必要と思われているかもしれませんが、実際には飼い主と柴犬との関係性の構築または修復がメインの目的です。

日頃の対応から立場が逆転すると、言うことを聞かない、無駄に吠える、噛み癖がついたなどのトラブルが発生することがあります。そんなときはリーダーウォークを改めて行うことで、指示系統がはっきりして良好な関係を築くことができます。短時間でも十分変化があると言われていますので、時間のない方でも諦めずにやってみましょう。そのまま何もしないと言うことを聞いてくれないことで無駄になる時間が多くなります。

散歩が終わった後は柴犬と楽しい時間を

リーダーウォークをマスターすると無駄な時間がないので散歩が有意義になります。飼い主も柴犬も充実した時間を過ごすことができます。そして、帰宅したらしっかりとブラッシングをしてあげましょう。柴犬はダブルコートと呼ばれる被毛の生え方で、年に2回の生え変わり時期があります。無駄な毛を取り除いてあげないと皮膚病やノミ、ダニなど健康を害するトラブルが発生する恐れがあります。

特に抜けた毛が絡んで取れなくなると汚れがたまって雑菌が繁殖したり、ノミやダニの住処になるので注意が必要です。そして、ブラッシングをさせてもらえるのもリーダーウォークによる効果とい言えます。柴犬は相手を見て対応を変えることができるので、立場が低い相手が体を触ろうとすると攻撃的になります。身を守るための本能とも言えるところですが、いくら一緒に生活していてもそのような対応をすることがあります。

リーダーウォークによって飼い主を主人と認識できている状態であれば、気を許してブラッシングにも協力的です。お腹や足の付け根など神経質になりそうなところも問題なく触ることができるでしょう。そしてこのスキンシップがさらなる良好な関係を築く時間になります。お互いにリラックスできる状態だからこそ、楽しい時間を過ごすことができます。ブラッシングは健康状態を知る上でも効果が高く、皮膚病などの確認にも適しています。散歩から帰ってきたら労いながら体のチェックをしてあげましょう。

まとめ

柴犬は日本犬の中でも小型で飼いやすいため人気が高い犬種です。しっかりとしつけを行えば従順にしたがってくれる性格なので、どなたでも気軽に飼い始めることができます。ただし、そのためには飼い主としての立場が重要です。柴犬は誰の指示に従うべきかを常に考えています。その威厳を示す方法がリーダーウォークと言うことです。歩くときのタイミングから止まっているときの立ち位置まで、確実に覚えこませることで柴犬との関係性が深まります。

また、散歩の時の安全性も高まることから安心して外に連れて行くことができるようになります。

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