飼い方・しつけ

柴犬がなつくようにするには

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柴犬は、小型犬から中型犬に分類される日本犬です。大変賢く、もともと猟犬だったこともあってとても勇敢な犬です。また、独立心が強くマイペースなため、なかなか飼い主に甘えようとはしません。密着した接し方が苦手なのも柴犬の性格の特徴です。そのため、なかなかなついてもらえないという人も多いようです。しかし、柴犬はいったんなつけば飼い主に非常に忠実になり、きちんとしつければちゃんということを聞くことできるようになります。

柴犬の性格特徴から、どのようにすれば柴犬になついてもらえるようになるのか考えてみましょう。

柴犬はこんな性格・特徴をしているのです

柴犬は、小さな体格の犬ですが骨格はしっかりしています。チャームポイントはくるっとまかれた尻尾やきれいな三角形をした耳です。柴犬はよく白と茶色の毛色をしているとイメージされがちですが、胡麻毛や黒毛もいます。このようなかわいらしい特徴から、大変人気の犬ですがしつけるのがなかなか難しい犬種となっています。もともと猟犬ではありますが長く人間と暮らしてきたということもあり、一度主人と認められれば非常に忠実になってくれます。

勇敢で利口でもありますので、しっかりした主従関係を結ぶことができれば頼もしい番犬となってくれます。しかし同時に、頑固で神経質という一面も持ち合わせており、主人以外には基本的になつきません。よく人懐っこく、初対面でも尻尾を振って近寄っていくタイプの犬がいますが、柴犬は警戒心が強いため初対面の人に自ら近寄っていくなんてことはないです。

特にメスの方がオスよりも警戒心が強いとされており、実際柴犬のメスを番犬として庭先で飼っているという家もよく見られます。このように誰が自分の主人か見定められる賢さを持っているため、しっかりしつければ生涯でかけがえのないパートナーとなってくれます。基本的に独立心が強いのでしつけるのは大変ですが、めげずに愛情をもって接することで人生最高のパートナーとなってくれるかもしれません。それでは、柴犬はなぜこのような性格なのかルーツを辿ってみましょう。

柴犬の歴史、縄文時代に渡来してきた犬がルーツ

縄文時代、日本に渡来してきた縄文人が連れてきた犬、それが柴犬のルーツであるとされています。遺伝的には古くからの血を受け継ぐ現存古代犬種と呼ばれるうちの1つで、DNAからはハイイロオオカミから分岐したアジアスピッツ系の犬種のうちの1つであるとされています。かつては山陰地方に生息していたとされており、他の日本犬と比べて高所育ちで寒さにも強く粗食にも耐えられるため、猟犬として飼われていました。

時には熊やイノシシに直接向かっていき、倒すことを目的として飼われていた「直接狩猟犬」であるため、勇敢で不屈の精神力とを持ち合わせています。そんな柴犬ですが、戦前の明治期に入ると他の日本犬と共に洋犬の雑種化の波に飲まれ、絶滅の危機に瀕したこともあります。今では「日本犬保存会」という団体も設立され、昭和11年には「天然記念物」にしてされたため、絶滅の危機を免れることができました。

昭和23年には「中号」と呼ばれる柴犬からたくさんの名犬が誕生し、現在でもその血筋は絶えることなく続いています。このような歴史から、柴犬の勇敢で主人には非常に忠実だが、神経質で警戒心が強いという性格特徴が生まれました。もともとのルーツである縄文犬が野性的な鋭い警戒心と人間との強い信頼関係という特質を持っているため、その性格が柴犬にも受け継がれ、今に至っているのです。それではここから、どのようにすればなつくのか見てみましょう。

柴犬の飼い方、しつけ方、飼うのに向いている人


柴犬は基本的に独立心、警戒心が強く、べたべたと密着するような接し方は苦手です。なので自分の飼い犬と常に一緒にいたいと思っている人はあまり向いていないかもしれません。飼育に向いている人は、適度な距離感を保ちつつ、しっかりとしつけができる人です。忠誠心が強いため、しっかりコミュニケーションをとって信頼関係を築くのも大切ですが、その関係が適切でないと柴犬から主人と認めてもらえず、飼い主の指示に従わないただのわがままな犬となってしまいます。

飼育する際のコツとしては、総合栄養食のドッグフードを年齢や体重に応じて量を調節しながら与えることや、物へのいたずら・噛み癖の対策をしておくこと、一人静かに過ごせるようなクレートなどのハウスを用意し一人の空間を作ってあげることなどです。また、かつて猟犬だったことなどからとても活発なため、最低1日2回程度の散歩といった適度な量の運動が必要です。

抜け毛も多いので毎日ブラッシングをして、換毛期にはマメにシャンプーをしてあげるなど繊細なお手入れが大切です。飼育が大変な分、主人と認めてもらえればより柴犬を好きになれること間違いなしなので、途中でめげずにしっかりお世話をしてあげましょう。十分なお世話をして愛情を注いであげることが、柴犬との信頼関係を築く第一歩となります。

さらに、重要なのが認知症対策です。他にもかかりやすい病気はありますが、特に認知症にかかりやすい犬種なので遊びなどでしっかり対策をしていきましょう。

柴犬が飼い主になつくようになる方法

しっかりしつけをしているのになかなかなついてくれないという人もいると思います。なつかないのには原因があるはずです。対処法をいくつか試してみて自分のしつけ方には何が足りなかったのか、見極めることが大切です。まず一つ目は、褒めてあげることです。犬とコミュニケーションを取る上で褒めてあげることは非常に重要です。

賢い犬種ですので自分が取った行動で飼い主がどういう反応を取るのかということを柴犬はちゃんと見ていますので、しっかり褒めてコミュニケーションをたくさん取れるようにしましょう。よりたくさんコミュニケーションを取れれば、だんだん飼い主になつくようになります。二つ目は、エサを手からあげることです。普通に皿に乗せてエサをあげているだけでは犬はなついてはくれません。

この時、犬は飼い主からエサをもらっているという感覚はなく、エサを運んできてくれる人という風にしか思っていないため、そこまでなついているわけではありません。しかし、基本的に犬はエサをくれる人にはなつく習性がありますので、エサを使ってしっかりしつけをするようにします。その際に飼い主が直接エサを手であげることで、自分が飼い主であるということを強調するのです。

以上のことを行うことで、犬よりも上位者になるというのは、なつかせるうえで必須事項となります。犬は上下関係がとても厳しいので、その中で飼い主としてしっかり犬の上位者になることが最も重要となってくるのです。

まとめ

今まで見てきたように柴犬は飼い主には非常に忠誠心が強いですが、その分それ以外の人には警戒心が強くなかなかなつかない性格特徴です。そのため、飼い始めはなつくようになるまで大変で言うことを聞いてくれないということが悩みの種となります。しかし、犬としっかりコミュニケーションを取り、自分は犬よりも上位の存在であるということを強調すれば、飼い主として認められ忠実なパートナーとなってくれるのです。

世話も大変でしつけも難しいため、なつくまでなかなか苦労しますがしっかり愛情をもってお世話をしてあげれば楽しい愛犬ライフを満喫できるはずです。

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