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柴犬の子犬が激安で販売される理由

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柴犬は初めて飼う犬として選ばれやすくなっています。いまでこそ洋犬が増えて犬種の認知も広がっているので、色んな選択肢の中から選べるようになっていますが、それでもまず初めは柴犬を含む日本犬を選択するケースが少なくはありません。ただ、柴犬は10万円以上する子犬が多く、そこそこ大きな買い物になります。命ですし、そのくらいはして当たり前と思う反面で、できるだけ安く迎え入れたいというのも本音なのでしょう。

血統等にこだわらなければ安く探すことは可能ですが、あまりにも安い犬は何かしら問題を抱えている可能性もあるので注意が必要です。

柴犬は日本人や日本の環境に適している

あまり知られていませんが、柴犬は古代犬の原種を引き継いでいる世界有数の犬種です。他の犬種と交配されていないので、日本の土着犬としてその姿を保っています。柴犬の他には、いわゆる日本犬と呼ばれる秋田犬、甲斐犬、紀州犬、四国犬、北海道犬の6種がそれに該当します。この6種は日本犬保存会によって天然記念物にも指定されており、その血統が現在まで守られている稀少な犬です。柴犬の歴史は古く、縄文時代にまで遡ります。

柴犬の祖先は縄文時代に存在した縄文犬だとされており、猟犬として飼育されていた背景から勇敢で聡明、飼い主には非常に忠実な反面で猫のようなクールさを持っているとされています。また、埋葬された人骨と一緒に発掘されていることから家族の一員と見られて、大事に飼われていたと考えられています。

明治以降に洋犬が国内に入ってくるようになると日本犬を飼う人は減ってきたとされていますが、それでも日本人の気質や環境に適しているとして、はじめて飼う犬として選ぶ人は多くなっているようです。近年では海外でも人気が高まってきています。外国には居ない初めて見る犬種だという声が多く、その姿からキツネやオオカミに間違われることも少なくはありません。また、ぬいぐるみのようだと称する人もいます。

柴犬を迎え入れるにはブリーダーやペットショップで購入するのが一般的ですが、購入の際には子犬の販売価格について注意しておかなくてはいけません。

柴犬の平均販売価格と安いとされるライン

柴犬の販売相場価格は8万円~20万円だとされています。展覧会向きの評価の高い柴犬は20万円からが販売相場となっており、家庭向きよりも高額です。一般的には毛色によって価格が変わり、スタンダードな赤柴が最も安く、黒柴、白柴、胡麻柴はそれぞれ全体の約1割程度しか存在しないため稀少性があり、赤柴に比べると割高です。あとは性格、体格、耳・目・口吻などの形、健康良否によって価格が決定しています。

また、時期による供給の変化もあります。通常のメス犬は6か月~8か月のスパンで年に約2回の発情があり、交配後60日程度で出産します。基本的に寒い時期には発情しないため、出生率が下がる11月~2月が最も安くなる時期だとされています。この頃には春の発情によって誕生した子犬の見た目が成犬へ近くなっていることもあって、価格が下がる傾向です。

逆に発情期が訪れる3月~5月に価格が上昇傾向にあり、ゴールデンウィークの引き渡しになる子犬の価格がもっとも高くなります。ブリーダーとペットショップでも多少販売価格が変わります。ペットショップはブリーダーと客の中間業者なので、どうしても仕入れ分だけ割高になってしまい、直接受け取れるブリーダーの方が安いです。とはいえ、ブリーダーでも業者の方針や形態によって価格は一概ではありません。

また、月齢が過ぎていると価格はさがりますが、それでも最低5万円が目安、3万円以下の販売はないとされています。

柴犬の子犬の値段が決まる要素は


柴犬の子犬の販売価格はブリーダーやペットショップが独自に設定しています。
価格の構成要件は、「大きさ」「毛色」「性別」「犬質(血統や体格など)」「性格」「健康良否」「訓練性能」「保証・アフターサービス」です。例えば、小さくてかわいい子犬、出産できるメス犬、近年人気のタヌキ顔、大人しい性格、訓練しやすい又は訓練された犬ほど価格は高くなる傾向にあります。ただ、先述したように実際の販売価格を決めるのはブリーダーやペットショップですし、そうした業者も一口には言いきれず様々な業者が存在しています。

中には犬の状態に関係なく価格の安さで誘引する業者や、子犬の時期だけは一応注意して成犬になれば安さで誘引する業者もいます。犬質に配慮しない業者も少なくはなく、こうした業者はいわゆる悪質ブリーダーと呼ばれています。最低ラインとして、大きさ、犬質、健康の良否、性格に配慮している業者の元で繁殖された柴犬を選ぶのがおすすめです。最高ラインを求めるのなら保証やアフターフォローが整った業者がいいでしょう。

保証とアフターフォローの具体的な内容には、命保証、健康保障、飼育指導サービスなどがあります。命保証は購入した子犬が一定期間で死んでしまった場合に購入均の一部または全額返金する制度、健康保証は引き渡し1ヶ月間を目安に病気等が発生したら医療費を補償する(上限あり)などを設けています。さらに、しつけや訓練など飼育に関する指導を取り入れている業者ならより安心です。

激安の文字に惹かれるのは危ない

犬の値段が決まる要件を確認してみると、安い犬にもそれなりの理由があるというのが分かります。人気犬種であっても見た目が可愛くない、ミスカラーがある、毛葺きが悪い、通常サイズよりも体が大きい、オッドアイなど遺伝子疾患がある、骨格異常などの先天性疾患がある、感染症の後遺症があるなどの問題を抱えている子ほど安くなっています。

毛色や見た目で販売価格が安くなっているのならともかく、健康に問題があると困りものです。実際にこうした業界では、健康康である犬ほど高値が付けられるというのは常識です。そのため、激安販売されている犬は何かしらの病気を患っているまたは体が弱いということを理解しておいたほうがいいでしょう。健康状態も理解した上で激安に惹かれて購入するかどうかは本人次第です。

中には病気で可哀想だからという理由から選んでしまう方もいるかもしれません。しかし、そうした状態で販売されている犬は悪質ブリーダーの元で繁殖されたという事実があります。悪質ブリーダーはメス犬に非道徳な繁殖をさせて、劣悪な環境で交配、出産、飼育をさせています。そのため不健康な子犬が産まれてしまうのです。こうした悪質ブリーダーをなくすためには、そこで生まれた子犬を買わないという判断も必要です。

現在の日本は愛玩動物に対する法整備が完璧ではありません。よって、購入者一人ひとりが注意して利用することが大切になっているのです。

まとめ

愛犬にはいつまでも健康で元気にいてほしいと願うものです。しかし誤まった業者から購入してしまうと、病気や身体異常で辛い愛犬を見ることになってしまいます。経済が不安定な現在は、多くの方が「安い」という言葉に反応してしまう傾向がありますが、一つの命を購入することを考えたら安さでは選ぶことはできません。もちろん高ければ高いほどいいかというとそういうわけでもなく、中にはぼったくりもあるので注意しなくてはいけません。

いずれにしても柴犬を購入するときには、価格と犬の状態が適正であるかを見極めて選ぶことが重要です。

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