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柴犬とシェパードのミックス犬の魅力と親犬の歴史と特徴

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愛玩動物の犬は、柴犬やシェパードなど血統書付きの純血種が日本国内だけで無く海外でも人気ですが、現在では人気のある犬種同士を異種交雑したミックス犬が人気となっています。ミックス犬は、デザイナード・ハイブリッド犬とも呼ばれる様にブリーダーによって好きな様々な犬との異種交雑が行われていますが、柴犬と同じ小型犬を異種交雑するだけで無くシェパードなどの大型犬との異種交雑が行われているのが現状です。

柴シェパードは、柴犬よりも一回り大きいだけで無く性格も大きく異なり、柴犬よりも素直な従順さと愛らしい愛嬌があるとも言われています。

ミックス犬の柴シェパードの親犬の歴史

柴犬は、海面が現在よりも約90m低かった氷河期に日本列島に渡来したとされる縄文人に連れてこられた縄文犬を直接の祖先とする原始的な古代犬であり、熊や猪などの鳥獣の狩猟犬として戦前まで大いに活躍していたとされています。縄文犬は、インド大陸とユーラシア大陸の衝突で形成されたヒマラヤ山脈やチベット山脈の山岳地域に生息しているチュウゴクオオカミから分岐した亜種とされ、狩猟犬や番犬として日本人に寄り添うと共に家族の死に際して殉葬された時期もあるほど大事にされて来ました。

弥生時代には、ユーラシア大陸から渡来した弥生犬との異種交雑が行われ、縄文時代末期〜弥生時代にかけて栄えた愛知県の朝日遺跡から縄文犬と弥生犬の中間に位置する犬種の骨が確認されています。その為、大陸から渡来した弥生犬と異種交雑しなかった北海道犬や琉球犬は柴犬よりもオオカミや縄文犬の血を色濃く受け継いでいるとされています。

柴犬は、弥生時代には縄文人に無かった食犬の風習を持っていた事から食用として飼われていましたが、戦前までは日本の多くの地域で熊や猪などの鳥獣狩猟をサポートする猟犬として活躍しました。しかし、江戸時代の終焉に伴い外国産の洋犬の輸入される頭数の急激な増加に伴い異種交雑が進んだことにより純血種の絶対数が急激に減少したとされ、昭和11年に12月は国の天然記念物に指定されると共に純血種の保存活動と繁殖活動が今も行われています。

ミックス犬の柴シェパードの親犬シェパードの歴史

ジャーマン・シェパード・ドッグは、ドイツの牧羊犬を意味する名前を冠するドイツ原産の犬であり、1880年代後半にドイツ原産の希少な牧羊犬オールド・ジャーマン・シェパード・ドッグを種犬及び台雌としてマックス・フォン・シュテファニッツによって改良繁殖されました。1899年には、マックス・フォン・シュテファニッツの主導によってジャーマン・シェパード・ドッグ協会が設立され、協会の初総会においてこの犬の基準を設定し現在も適用されています。優秀な軍用犬です。

オールド・ジャーマン・シェパード・ドッグは、1800年頃からコースヘアード・ダッチ・シェパードの誕生に関与したとされ、現在では純血種の第二次世界大戦以降の急激な減少により純血種に近いシャイロ・シェパードがアメリカ合衆国のニューヨーク州で改良繁殖されました。ジャーマン・シェパード・ドッグは、一般的に黒色と焦げ茶色の体毛のイメージが強い犬ですが、人為的につくり出された事からアルビノ種の白色だけで無く非アルビノ種の白色の体毛を有する個体が比較的高い確率で誕生します。

しかし、アルビノ種と非アルビノ種の区別無く白色の体毛は完全否定された時代もある事から白色の体毛の個体は全滅の危機に瀕していましたが、現在ではドッグショーへの出場資格も再獲得すると共に別種のホワイト・スイス・シェパード・ドッグとして今もなお繁殖活動が盛んに行われている犬です。

ミックス犬の柴シェパードの親犬の生態


柴シェパードは、小型犬の柴犬と大型犬のシェパードとの異種交雑によって誕生するミックス犬ですが、誕生の経緯やサイズが異なる事から親犬の生態も大きく異なります。ジャーマン・シェパード・ドッグは、ユーティリティ・ドッグとも呼ばれるドイツ原産の牧羊犬ですが、世界中で警察犬や麻薬探知犬などの犯罪捜査の現場で活躍しており、近年では災害現場での救助犬や視覚障害者を介助する盲導犬などとしても活躍しています。

この犬は、元来優秀な軍用犬を目標に改良繁殖された事から体高61cm〜66cmと非常に恵まれているだけで無く、自分で考える知的能力と勇敢でありながら落ち着いている精神次元の両面で非常に優れているのが特徴です。また、盲目的に飼い主に服従する傾向が強いと共に命令を遂行する責任感が強く、運動能力も優れています。

柴犬は、単独で飼い主の狩猟をサポートする猟犬であった事から警戒心と独立心が非常に強くシェパードの様に盲目的に服従する事は無く飼い主が確かな信頼関係を構築する必要があり、信頼関係がしっかりと構築されていない場合には全く言う事を聞かず散歩だけでも一苦労です。その為、幼犬の頃から強めの訓練で信頼関係を構築すると共に他の犬とのコミュニケーション訓練を行う必要があり、毎日の散歩も様々なコースでマンネリ化を避ける必要が気難しい面も持っているので見た目ほど簡単に飼育出来る種類の犬ではありません。

ミックス犬の柴シェパードの生態

ミックス犬は、一般的に片方の親犬に特徴を色濃く受け継ぐ事が無くバランス良く双方の親犬の特徴を受け継ぐ個体がほとんどですが、柴シェパードの場合はシェパードの特徴を色濃く受け継いだ個体がほとんどです。このミックス犬は、ドイツ原産の牧羊犬の中でもオオカミに類似した個体だけで純粋繁殖されたジャーマン・シェパード・ドッグとタイリクオオカミを祖先とする柴犬の異種交雑である事から野性的な風貌を有する犬であり、作業意欲や運動意欲が溢れているだけで無く運動能力も犬の中ではトップクラスとされています。

体毛は、柴犬も短毛のダブルコートである事からトップコートがかなりの剛毛であり、アンダーコートが羽毛の様な柔らかな毛である事から極寒地域でも生息可能な耐寒性を秘めています。性格は、飼い主に対する忠誠心が強い2種類の犬のミックス犬である事から賢さを兼ね備えた従順さに加え、飼い主の家族を守るべく周囲を冷静に警戒監視する落ち着いた番犬の役割を担えるユーティリティ・ドッグです。

ジャーマン・シェパード・ドッグは、精悍な見た目とは裏腹に循環器系の胃腸炎や膵臓機能不全症など様々な疾患の発症リスクが高く、柴犬は視覚器官系の疾患以外の発症リスクが低い事からミックス犬の寿命は15年と少し長くなっています。しかし、狩猟犬と牧羊犬の異種交雑種なので体を動かす事が好きな種類の犬であり、毎日の散歩を欠かす事が出来ないとされています。

まとめ

柴犬は、日本国内に限らずアメリカやイギリスでも人気の犬であり、柴犬は国の天然記念物に指定されている純血種が希少種として全国各地で地犬の存続活動及び繁殖活動が行われています。しかし、ブリーダーの間では小型犬の柴犬に大型犬のジャーマン・シェパード・ドッグなどを掛け合わせたミックス犬の市場取引も多く、飼い主に忠実な2種類の犬を異種交雑した事でより飼い主に忠実かつ従順な性格になっています。

その為、警戒心や独立心が必要以上に高く飼育し難い一面を有する柴犬に比べてしつけや訓練がしやすいだけで無く、落ち着いている姿が魅力の1つです。

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