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柴犬の子犬、見分け方のポイント

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古来から人と犬はかけがえのないパートナーとしてともに生きてきました。犬は、その高い狩猟能力をいかして人間の狩りの手助けをしてきました。縄文時代の遺跡からは丁重に埋葬された犬の骨が見つかっています。そのような昔からの犬の元の形をとどめている日本犬の一種が柴犬で、小型犬に分類されます。日本の気候風土に適しており、伝統的な日本の風景がよく似合います。運動好きで筋肉質、性格は辛抱強く主人に忠実で、一度信頼した相手を慕い続けます。

警戒心も強く勇敢なので番犬にも向いています。日本犬の中でも特に人気のある犬です。そんな柴犬を飼おうと思った時、子犬の見分け方にはどのようなポイントがあるのでしょうか。

子犬の見分け方1 性格で見分ける

まず一つ目の柴犬の子犬の見分け方のポイントは性格です。柴犬は基本的に賢くリーダーに忠実で活発、そして警戒心が強く勇敢だといわれています。柴犬の性質を判断するとき、柴犬の普段の生活を見るのが一番です。特別な場所や道具を使ってテストすると柴犬がいつもと違う環境に影響されて普段とは違う状態になってしまいます。また、性質を正しく見極めるためには短時間一度だけ見て判断するのではなく、可能であれば日時や場所を変えて何度か見てみたいものです。

たびたび顔を合わせることで柴犬の方も少しずつ慣れ、より普段に近い姿を見せてくれることでしょう。継続的に見ることで初めの印象と違って見えてくることもあります。例えば、よく吠える子犬は、活発だからではなく臆病なためかもしれません。生まれてすぐの子犬で、おっぱいを飲む様子が見られるようであれば観察してみましょう。活発で他を押しのけて飲む子犬、遠慮がちであまり飲めていない子犬、要領よく飲む子犬とそれぞれの個性が見えてくることと思います。

また、しゃがむなどして柴犬の目線の高さに合わせてやさしく声をかけたとき、すぐに寄って来る子犬は明るい性格であることが多く、しりごみして逃げていく子犬は慎重で人見知りです。一緒に遊んでみて、あまりにもしつこく噛みついてくる子犬は少し癖があるかもしれません。一般的に朗らかで明るい犬がよく、いじけた性格のものは避けた方がよいといわれていますが、愛犬として自分や家族とうまく一緒に生活していけそうな子犬を選んでみましょう。

子犬の見分け方2 健康状態で見分ける

次に、二つ目の柴犬の子犬の見分け方のポイントは健康状態です。子犬らしくいきいきとしていますか。印象としては、かた太りでコロコロしているでしょうか。適度に寝て、適度に遊んでいますか。

具体的なチェック項目は、子犬の目に目ヤニなどがたまっておらず澄んだ瞳で輝いていること、鼻がぬれていること(ぬれていなくても健康な犬もいます)、魚が腐ったような口臭がしないこと、耳に触れたときに温かみを感じないこと、耳垢が出ていないこと、毛が荒れていないこと(子犬の場合はまだ産毛なので、毛ヅヤは関係ありません)、食欲があること、咳やくしゃみをしていないこと、背中を丸めて歩いていないこと、足の関節が外れやすくなっていないこと、下痢などをしておらず便の状態がよいことなどです。

また、柴犬が体をしきりにかいていないかも見ておくとよいでしょう。かゆがっている場合はノミがついている場合ばかりではなく、湿疹ができていたり、親犬から病気をうつされている可能性もあります。健康状態の面で子犬を目で見て判断できる範囲では、これらがポイントになりです。しかし、皮膚だけでなく内臓の病気などが遺伝することもあります。

目では見えない部分での健康状態は、たとえ同じ親犬から生まれたきょうだいであっても遺伝の仕方には違いがあるので難しいところではありますが、可能であれば親犬にそのような病気がないか、清潔な場所で飼育されていたかなども購入先に確認しておくとよいでしょう。

子犬の見分け方3 性別で見分ける


さらに、柴犬の子犬の見分け方、三つ目のポイントは性別です。柴犬のオスは、体が大きい・活発・勇敢・番犬に向いている・気が強い・屋外に出たがり放浪癖がある・マーキングをするというのが特徴だといわれています。一方メスは、体が小さい・温厚で従順・忍耐力がある・人懐っこい・やさしくて愛情がこまやか・年に2回発情期があるのが特徴だといわれます。去勢や避妊手術によって性格が変わるといわれることもありますが、それは大人になる前に手術を受けた場合で、子犬の頃のこどもっぽく人懐っこい性質を残すことがあるようです。

しかし、一度でも発情した後に手術を受けても、性格は変わらないようです。もちろん、柴犬の性格は性別だけで決まるわけではく個体差があるのですが、おおまかな性質の傾向として知っておくことは柴犬の子犬を見分けるときの参考になるでしょう。これらの特徴からメスの方がしつけはしやすい場合が多く、一方で一緒にスポーツを楽しんだり番犬としての役割を期待するのであればオスがより向いている場合が多いと言えるかもしれません。

いずれにしても、ご自分が愛犬とどのように暮らしたいのかをよく考え、希望の暮らし方が一緒にできそうな子犬を見分けることが大切です。また、家の環境や小さな子どもやお年寄りがいるなどといった家族構成も踏まえ、家族の一員としてみんなと仲良く暮らしていくことができるのは、どのような性質の柴犬なのかという視点で考えてみるとよいでしょう。

子犬の見分け方4 血統で見分ける

最後に、四つ目の柴犬の子犬の見分け方は、血統から見分ける方法です。柴犬は純血種と雑種とに分類することができます。純血種とは父犬・母犬がどちらも同じ柴犬という犬種の純血で、ほかの犬種の血が混じっていないもののことをいいます。つまり、父犬・母犬ともに立派な血統書つきの純血種でも、犬種が違っていれば、その間に生まれた子犬は純血種ではなく雑種になります。純血種と雑種で、いずれかが良くていずれかが悪いということはありません。

雑種の中にも性質の良い犬はたくさんいますし、純血種の中にも性質に問題がある犬もいます。ただ、純血種の多くは血統書という先祖の系図をもっていて、そこに親犬や先祖の犬の例えば何かのチャンピオンをとっているというような経歴が記されています。子犬も似たような性質を引き継いでいる可能性が高いことと、柴犬というその犬種独自の性質を色濃く引き継いでいるという意味では、性質の見極めがしやすくなります。

もちろん個体差はあるのですが、親犬や先祖の犬の経歴が保証されていることの安心感があるといえるでしょう。一方雑種は親犬のいずれの性質がどのように出るか分かりません。しかし、だからこそどのような犬に育つのか楽しみな部分もあります。困った性質については、子犬の頃からのきちんとしたしつけを行うことでほとんどの部分が改善されます。家庭で家族の一員としてともに暮らすだけなのか、またはドッグスポーツの競技会に参加したいなどの希望があるのかなども見分けるときの基準になるでしょう。

まとめ

柴犬は、昔から人とともに生きてきた人のよきパートナーです。日本の気候風土に適しており、とても人気のある犬種です。そのような柴犬を大切な家族の一員として迎えるときには、柴犬とどのように暮らしたいのかを家の環境や家族構成、また犬と一緒にしたいことなどをよく考えた上で、うまくやっていけそうな柴犬を選ぶことが大切です。

柴犬の子犬を見分けるには、普段の様子を観察することで性格や健康状態を把握し、オス・メスの一般的な性質や親犬の情報から予想することで見分けることができます。人にも犬にもそれぞれ性質や感情があります。ともに過ごしていく中で、もし思っていたのと違う一面が出てきたとしてもお互いに思いやり、うまくやっていく方法を模索することで信頼関係がより強まり、かけがえのないパートナーとなるでしょう。

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