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柴犬とトイプードル、飼うのに向いているのは?

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犬を飼うということは、少なくとも10年ほどの長い付き合いになりますのでどのような性格の犬が自分に向いているのかということは非常に重要になってきます。柴犬とトイプードルは両方とも飼いたい犬種ランキング上位に入ってくるほど人気の犬種ですが、よく飼われているのはトイプードルの方です。どちらも繊細なお世話が必要になってきますが、柴犬の方がしつけるのに苦労する性格をしており、初心者が育てるには大変難しい犬種であると言われています。

柴犬とトイプードル、どんな人が飼うのに向いているかを比較して見てみましょう。

柴犬とトイプードルの見た目の特徴

柴犬は日本犬の中で小型犬とされていますが、実際は中型犬として扱われることが多いです。しっかり張った胸に発達した筋肉とバランスのいい骨格で、くるりと丸まった尻尾とピンと立った三角形の耳が特徴です。毛質はダブルコートというふわふわの下毛と上に生えた固い上毛の二重構造になっており、抜け毛の量が非常に多いです。換毛期に入ると下毛のアンダーコートがごっそり抜けるため、毎日のブラッシングが欠かせません。

しかし、このふわふわの毛質と可愛らしい尻尾という見た目は海外でも非常に人気があり、動画サイトやSNSなどでもよく見かける犬種の1つです。トイプードルは、体高が24~28㎝で体重が3kg前後と柴犬よりもかなり小さめの超小型犬です。独特のカールした毛で覆われており、毛色によって性格が異なります。頭の横に垂れた耳やぬいぐるみのような足が人気の1つで、超小型犬というサイズ感も魅力的です。

被毛で覆われているため抜け毛が多いイメージがありますが、実際は少なく室内が毛で汚れるということはほとんどありません。ただし、毛が絡みやすいのでこまめなブラッシングと定期的なトリミングが必要になってきます。外見だけ見ればそれぞれ魅力があり、飼いたい犬種ランキングで上位に入るのも納得できます。しかし、毛質等世話をするという観点から見ると抜け毛の少ないトイプードルの方が飼いやすいため、実際飼っている人が多いのはトイプードルなのでしょう。

柴犬とトイプードルそれぞれの歴史

柴犬は、縄文時代に渡来してきた縄文人によって連れてこられた犬がルーツとなっています。古くから猟犬や番犬として人間と共に暮らしてきました。かつては山陰地方に生息していたと言われていますが、明治時代の洋犬輸入に伴う異種交配で一時期絶滅の危機に瀕しました。昭和に入ってから「日本の文化を担う存在」ということで天然記念物に指定されるなど日本犬を擁護する風潮となったため、現在でも純粋な柴犬が残っています。

しかし柴犬との異種交配は現在でも行われており、柴ブルや柴プーなど他の洋犬とのミックスが人気です。また、柴犬は遺伝的に見てハイイロオオカミから分岐した古代犬種とされていますが、このような古代犬種は海外では珍しく海外で大変な人気を誇る要因ともなっています。トイプードルはフランスの代表的な犬ですが、その発祥はロシアや中央アジア北部でヨーロッパを横断しながら地域の犬と交雑されていき、最終的にドイツからフランスへやってきたという説が現在最も有力なルーツであるとされています。

プードル自体は使役犬や猟犬として飼われていましたが、トイプードルは15世紀ごろから登場していて17世紀ごろにはフランス上流階級の間で愛玩犬として飼われるようになりました。器用であるという面もあることからサーカスでの見世物にも使われたたこともあり、現在では病院訪問犬や嘱託警察犬など様々な分野で活躍することがあります。

柴犬とトイプードルの性格について


柴犬の性格は飼い主に非常に忠実なことが一番の特徴です。もともと猟犬や番犬だったため、忍耐強く勇敢で飼い主をしっかり守ってくれます。しかし、マイペースで警戒心が強く、頑固であるため自分が認めた相手にしか心を開かず、なかなかなついてくれません。しっかりしつけなければ飼い主の言うことを聞かない我儘な犬に育ってしまうため、しつけが上手くできない人には向かない犬種です。

日本のサムライのような性格をしているということからヨーロッパやアメリカなどでは非常に話題となっており、2012年にはイギリスのクラフツ・ドッグショーで他の犬を差し置いて優勝を果たしたこともあります。とても賢く、しっかり信頼関係を築けば生涯のパートナーとなり得る存在となってくれるため、このような性格の犬が欲しいという人には向いている犬となっています。一方でトイプードルは、好奇心が強く、社交的な性格です。

他の小型犬と同様にやんちゃで元気いっぱい、飼い主や家族以外の人にも人見知りすることなく友好的に接してくれます。しかし、プードルのバラエティの中で最も聡明であり、飼い主に忠実なため柴犬に比べて非常にしつけやすいです。ただし、どちらの犬もしっかり信頼関係を築いておかないと、なかなか言うことを聞いてくれなくなりますので、最初のしつけが肝心になってきます。トイプードルの方が穏やかな性格をしていますが、どちらも活発なため定期的な運動が欠かせません。

柴犬とトイプードルのお世話の仕方

柴犬を飼うには、適度な距離感を保ちつつしっかりしつけができるという人が向いています。また、最低1日2回の散歩や適度な運動時間の確保が必要なため、体力に自信のある人や毎日の運動が苦にならないという人におすすめです。マイペースであまりべたべたした関係を好まないため、一人静かにすごせる環境を整えて、物へのいたずらや噛みの対策をしておくなど最初の環境づくりがとても重要です。

また、皮膚炎や認知症にかかりやすいため、毎日のブラッシングや認知症対策のご飯を用意してあげるなど繊細なお世話が欠かせません。長生きな犬種ですが、日頃のケアをきちんとしてあげることがしつけにおいても重要となってきます。トイプードルもこまめなブラッシング、トリミングが必要ですが、毛が長い分おしゃれを楽しめるため世話好きな人が向いています。

社交的で陽気な性格をしているため、普段から散歩だけでなく芸を覚えさせるなどの知的な遊びをすることでコミュニケーションをしっかり取っていくことが大切です。寒さに関しては特に弱いということはありませんが、室内で快適に過ごせるようにしてあげた方が良いです。また、トイプードルは膝蓋骨脱臼を発症しやすいため、高たんぱくなドッグフードで体重をコントロールして、足や膝まわりに筋肉をつけて予防してあげることが大切です。ソファーから飛び降りたり、階段の上り下りには特に注意しなければなりません。

まとめ

以上のように、柴犬とトイプードルを比較して見てきました。どちらもそれぞれに魅力があり、飼いたいと考える人が多いのも分かります。しかし、実際飼ってみると自分の生活スタイルに合わなかったり、なついてくれなくて先に飼い主の心が折れてしまったりということもあります。しっかり犬の特徴を把握し、自分にはどの性格の犬種が向いているのか見極めることが大切です。犬を飼うにあたって譲れないポイントを決めてから検討すると、割とすんなり決まることもあります。

飼い始めてから後悔しないようきちんと検討して、愛犬ライフを充実させましょう。

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