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柴犬の子犬がトイレしない理由と対処法

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柴犬は飼い主にとても忠実で、魅力あふれる犬種です。天然記念物に指定されているので、日本を代表する犬種と言っても過言ではありません。耳の形もキュートです。柴犬を飼育する時、排泄トレーニングは必ず行います。ペットショップなどでもある程度はしつけてくれますが、まだ幼齢の柴犬の排泄問題では困ることも多々あります。数として多いのは圧倒的に粗相をしてしまう問題ですが、中にはトイレをしない柴犬の子犬が心配の種になることも度々報告されています。

人間も長時間トイレを我慢してしまうと健康状態が悪化する原因になります。また、病気が原因で排泄できないこともあるので、なぜ排泄回数が少ないのか理由を突き止めることがポイントです。

どれぐらいの時間トイレを我慢すると異常なの?

柴犬の子犬が長時間トイレをしないのは、ストレスや病気など何か問題があることがあります。排泄間隔の問題が正常かどうか判断するためにも、柴犬の子犬の排泄回数の目安を把握しておきましょう。月齢によっても排泄のタイミングは異なりますが、自宅にお迎えすることが多い生後1ヶ月から2ヶ月前後の子犬の場合、おしっこは1時間から3時間置きにするパターンが大半です。1日少なくても7回、多ければ20回近くする柴犬もいます。うんちの方は食べる量にもよりますが、1日5回前後が平均的な回数です。

成長するにつれて排泄回数はどんどん減っていくので、間隔も開くようになります。膀胱の大きさや腸のコンディション、食べるドッグフードの種類や量も違うので排泄の間隔は個体差がありますが、大体月齢に1時間足すとトイレを我慢できる時間の目安が算出できると言われています。例えば生後6ヶ月の柴犬の子犬なら、「6+1時間=7時間」が我慢できる限界の時間ということになります。子犬の様子を観察して、この目安よりも明らかに回数が少ないなら、何らかの異常が起きている可能性があると判断しましょう。

ペットシートを敷いてある場所ではないところでおしっこやうんちをしてしまうと、飼い主さんもすぐにトラブルに気がつきます。けれど排泄回数が少ない問題は案外気がつきにくいので、最初のうちは回数をメモに記録しておくと「いつもと違う」と気づきやすくなるかも知れません。

テリトリー意識の問題でトイレを我慢することも

柴犬の子犬がトイレを我慢してしまう理由は色々ありますが、テリトリー意識の問題も我慢する行動に深く関わっていると考えられています。柴犬は子犬の時期からテリトリー意識が芽生えます。大体生後5ヶ月頃になると意識もはっきりしてきて、自分のテリトリーを決めるようになります。そうなると、寝床など自分の生活エリアとトイレをきちんと区別して捉えるようになり、生活エリアを汚したくないと感じ始めます。元々犬は綺麗好きで、柴犬も自分が寝る場所をおしっこやうんちで汚すようなことは避ける傾向があります。

寝床にクレートなどを使って排泄の場と明確に区別している環境なら、寝床に入っている時間はそこでおしっこやうんちを漏らすことはなく、我慢することができます。いつもサークルで過ごしているワンちゃんも、サークル内で排泄することを嫌がるため、トイレがないために我慢していることがあります。ペットシートを敷いてある場所を生活する場所と認識している場合、汚したくないという意識で排泄をしにくくなることがあるので、排泄できる場所をちゃんと用意することが大切です。

また、散歩など運動をすれば内臓も刺激され排泄が促されます。体を動かす機会が少なく、内臓に与えられる刺激が少ないことが原因になっているケースもあるでしょう。その他、頻繁な来客など緊張感溢れる状況で生活しているため、排泄を我慢してしまうケースも珍しくありません。

柴犬の子犬が長時間トイレをしないと病気リスクも上昇


柴犬の子犬が長時間うんちやおしっこを我慢すると、病気になってしまうこともあるので注意が必要です。尿意や便意を我慢することで発病しやすいのは、膀胱炎や尿路結石など泌尿器系の病気です。特におしっこを長い間出さずにいると、尿路を循環させていた流れが停滞してしまい、尿に含有されている成分が石を作りやすくなるので気をつけなければいけません。膀胱内部に尿が長時間溜まっていると細菌にも感染しやすくなり、炎症の原因になりかねないので、適切な頻度で排泄することが重要です。

尿路結石は痛みを伴うため、一旦発症してしまうと痛みのためにおしっこを出せなくなる症状にも苦しめられてしまいます。悪循環に陥らないためにも、はやめにおしっこの回数が少ないことに気づき、対処しましょう。また、排泄を我慢する状態は精神的なストレスにも繋がります。ストレスのせいで違う病気を発病することもあるので、子犬の健康を守るためにも排泄チェックは欠かせません。仕事などで子犬に長時間留守番をさせなければいけない環境で、飼い主さんが帰宅するまでずっと我慢してしまうワンちゃんもいます。

留守の間ずっと我慢してしまうと健康被害も受けやすくなるので、留守番中でも自主的に排泄できるよう訓練が必要です。自分の手に負えないと感じた時はプロのトレーナーにも相談して下さい。トイレシートの場所を変えることで自主的に排泄できるようになることもあります。

トイレをしない子犬のトレーニング方法

長時間おしっこやうんちを我慢してしまう柴犬の子犬は、改めてトレーニングを行うことが大切です。室内でスムーズに排泄できない原因を探り、シートを敷くポジションを再検討しましょう。香料が強いペットシートを使っている場合は香りを嫌がっていることもあるので、無香料タイプに切り替えてみて下さい。テリトリー意識をうまく活用し、サークルなど犬の生活エリアとは違う場所にシートを敷く対策も効果的です。

おしっこやうんちをまだあまりうまくできないワンちゃんは、排泄を誘導してあげてうまくできたら褒めてあげるしつけを根気よく繰り返すしかありません。地道なトレーニングでシートは排泄の場所だと認識させてあげましょう。スペースの問題でどうしてもサークル内にシートを敷くしかない場合、サークルのサイズを広げてできるだけシートと寝床の距離を離す対策が有効です。寝床からシートが近いと柴犬も「汚したくない」と感じる傾向があります。

最初から寝るスペースとトイレが分けられているサークルもありますが、いずれにしても子犬が排泄エリアをしっかり認識できなければ排泄訓練はうまくいきません。「おしっこしようか」など排泄を誘導する合図の言葉を決め、子犬に覚えさせると指示を出されたタイミングで出せるようになります。排泄の最中も「おしっこ出ているね」など声をかけ続けましょう。既に膀胱炎など異常が生じている可能性があれば、すぐに病院に行って治療を開始して下さい。

まとめ

柴犬の子犬は1日に何度もおしっこやうんちをするのが当たり前です。成長するにつれて排泄の回数は減りますが、幼い頃は頻繁に出すのが普通なので極端に少ない場合は飼い主さんのケアが必要です。綺麗好きなのでトイレを汚したくないと考えていることもあるので、寝床から離れた場所にペットシートを敷く工夫も効果的です。排泄を我慢する時間が長くなると膀胱炎などの病気になることもあるので、心配な時は専門家に診て貰うことも検討してみて下さい。

泌尿器系の病気になると痛みを生じることもあり、痛みから余計排泄を我慢してしまう悪循環に陥ってしまいます。

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