飼い方・しつけ

柴犬10歳のしつけはここが大事

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柴犬は人気が高い犬種です。見た目の愛らしさだけでなく、忠誠心が高い性格にも魅力を感じる人は多いのではないでしょうか。しかしかわいいとか好きというだけでは一緒に暮らしていくことはできません。生活を共にするためには、最低限のルールを柴犬にも教え、守ってもらう必要があるのです。そうすることで、お互いに快適に明るい日常を長く一緒に楽しむことができます。ではしつけと一口に言ってもなにからどう始めるのが良いのでしょうか。いきなり始めようとするとなかなか難しいもので戸惑ってしまいがちです。

そこで特に10歳の柴犬を相手にするときに気をつけることをご紹介します。

しつけをすることはどんなメリットがあるのでしょう

犬は学校にも行きませんし、社会に出て会社で働くこともありません。だから社会性が必要ないのではないかと思われがちです。しかし、人間と犬が共に生きていくには、犬だってルールを守って生活しなければならないのです。たとえばお散歩中は交通ルールを守らなければ危険です。赤信号の時に立ち止まれずにリードを無理やり引っ張ってしまったら、事故にあってしまう可能性だってあります。近所の人たちとうまく付き合っていくためにも、迷惑をかけないよう注意が必要です。

例えば近くを通るたびに威嚇したり、いつもうるさく吠えていたりすると、ご近所づきあいが難しくなってしまいます。また、家にいるときも気が抜けません。荷物や新聞の配達員や誰かぎ遊びに来た時も、最低限のマナーが必要です。部外者を警戒しすぎて噛み付いて怪我をさせてしまっては、大きなトラブルにもなりかねません。さらに、誰かに迷惑をかけるということ以外にも、危険があります。お散歩中に拾い食いをするようなことがあれば、体に毒なものを飲み込んでしまい病気になる不安もあります。

人間の食べ物が柴犬にとって体に良くないこともありますし、不衛生なものを口にするのはさまざまな病気を引き寄せてしまいます。家の中で電源コードをかじったり置いてあるものを荒らしてしまったりという行為も、いたずらでは済まされないほど深刻な事故につながる可能性があるのであなどれません。

まずは信頼関係をつくることが大事

柴犬は忠誠心が強く、非常に賢くて人間に尽くす傾向があります。狩猟の際に猟犬として活躍することもあるほど、信頼を置いた相手とは誠実に仕事をします。一方で、特定の相手にしか信頼を寄せず、誰にでもなつくような性格ではありません。特に成長を重ねた10歳にもなると、信頼する相手とそうでない相手がはっきりと分かれてしまいます。だからこそ、しつけを行う前にまずは信頼関係をつくることが大事なのです。では信頼関係を築くポイントをご紹介します。芝犬は忠誠心が強い分、嫉妬心も強い傾向にあります。

特に10歳にもなると、誰が何に興味を持って過ごしているか、人間同士の関係性はどうかなど、周りを観察する鋭い洞察力も養ってきています。ですから、気が向いた時だけ相手をしたり、周りの人と合わせて表面的にかわいがったりすると、それはお見通しなのです。しっかりと顔を見て目を見つめ、本心から愛情表現をすること、自分の生活都合を中心に考えるのではなく、犬の生活リズムをきちんと考え、心身ともに健やかに過ごせるように一緒に生活している意識を持って家族として愛情を注ぐことです。

長期的にそういった関係を一歩ずつ積み上げていけば、必ず犬はその愛情を受け入れてくれます。出かければ帰りを今か今かと待ち構えてくれ、こちらの顔を見ると嬉しそうに喜び、そんな愛情表現をお返ししてくれるのです。そうなれば、もう信頼関係は築けていると考えて良いでしょう。

しつけの前に楽しい遊びを見つけましょう


しつけの時間は、真面目な学習の時間になります。時には柴犬にとってつらいこともあるでしょう。我慢をしたり、うまく理解できずに戸惑ったり、やりたくないことを何度も練習しなければならないこともあります。柴犬の10歳は、人間で言えば成人にあたるわけですが、大人といっても我慢を続けられるわけではありません。ストレスを感じることが続けば、病気になったり気持ちが塞いでしまったりと、いいことがないのは人間とおなじです。だから楽しみというご褒美が必要なのです。

ご褒美と言っても、食べ物を与えたり物を与えたりすることだけではなく、楽しい遊びを見つけておくことが有効です。例えば柴犬の好きな遊びとして、広いところを思い切り走り回ったり、ボールを投げて取って戻ってくるようはものがあります。訓練をする内容として、代表的なものに、おすわりや伏せ、止まれなど動きを制限されることが多いので、自由に動き回れる遊びはいいストレス発散になります。思い切り自由に走り回れる時間をつくることで、柴犬は訓練も頑張れるのです。

それ以外にも、耳の後ろやおなかをさすってコミュニケーションをとるような遊びも好きです。これは身体的な気持ちよさもありますが、人間の愛情を一身に受けることができるので、心理的な快楽も得られるようです。このように甘えられる楽しい時間をつくることで、厳しさだけでなく温かい人間の優しさも実感することができるのです。

集中力が続く短い時間で、こんつめないように

楽しい遊びの時間をしつけの後に設けるとしても、柴犬にとってしつけの時間はいつまで続くかわからず、なかなか集中力は続かないものです。集中力が続かないと、当然ながらしつけの訓練もうまくいきません。ほかのことに気が散って、人間の言葉が聞こえなくなってしまったり、やるべきことがわからなくなったり、もう訓練に嫌気がさしてわざと言うことを聞かなくなったりします。しつけの時間は1回あたり10分程度におさめるのがベストです。

10分では終わらないしつけの訓練であれば、一度柴犬にとって遊びの時間やリフレッシュできる時間を設けてあげ、そのあとまた時間を決めてしつけに戻るのがよいでしょう。とは言え、何度も繰り返すと飽きてしまいます。何日かに分けて、習慣にするなど、一気にこんつめない方法を考えましょう。10歳になると体力にも差が出てきます。いくらでも走り回れる元気な柴犬もいれば、足に不調が出たり体力が少し下がり始める柴犬もいます。訓練の内容や時間は、体力的につらくないようしっかりと配慮し、様子を見ながら行います。

息が上がっていないか、尻尾が下がっていないか、目に元気があるかなど、色々なポイントで様子を見ながら、普段と変わらないかをチェックします。少し元気がないようであれば一旦やめて、休ませてあげた方がいいです。こちらが思うよりもストレスに感じていることもあるので、無理のないやり方で進めましょう。

まとめ

まずはしつけの必要性を理解した上で、柴犬と信頼関係をつくり楽しい遊びを見つけることが大事です。その上で、計画性を持って無理ない範囲で、お互いに嫌になってしまわないように進めます。しっかりとしつけられて柴犬は、人間との生活をスムーズに進めることができ、人間も柴犬もお互いに楽しく一緒に過ごしていくことができます。周囲にもかわいがられると、犬の社交性も上がり、興味の幅も広がっていき、新たな楽しみも見つけやすくなります。

しつけはお互いに厳しい訓練の時間になることもありますが、よりいい関係を築いていくために必要なことなのです。

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