飼い方・しつけ

今更やっても柴犬のしつけは遅いのでしょうか。

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子供の頃から、周囲に誰にでもむやみに吠え掛かってくる犬というのがいて怖く思っていたことでしょう。でもしつけが行き届かなければ、あなたの愛犬だってそんな子になってしまいます。とはいえ決して遅いということはありません。今からでも軌道修正していけばいいだけなのです。何しろ警察犬になるような子もいるようなとても優秀な犬種です。それに、多くのお宅ではいい子にしつけられているのですから飼い主こそが遅いとは考えず、あなたの柴犬を信じるようにしましょう。

それでは、具体的にどうすれば吠え癖や噛み癖も付かずご主人に忠実な子になるのでしょう。

柴犬は天然記念物にも指定される大切な日本犬です。

柴犬との歴史は、なんと縄文時代まで遡ります。先祖はオオカミですから狩りは得意、動物を捕まえて食料としていたこの時代に大活躍を見せていたのです。素晴らしい働きをしてくれていたことは、丁寧に埋葬されている様子からもうかがい知ることが出来ます。その頃から我々日本人に忠実に従ってきてくれていたようです。そして今や天然記念物、とはいえトキなどと違って飼育は可能です。あちらは「特別天然記念物」というわけです。

しかしながら、そこまで手厚い保護は不要ですがやはり、大切な存在であり未来に渡って引き継いでいかねばなりません。それにあなたのお宅にやってきた子はもうあなたの家族の一員なのですから、大切に育てるようにしましょう。毛も短めですし、何より日本の気候風土に合っていて体力もあります。決して難しい犬種ではなく、最低限のルールを守っていれば病気にもなりにくく10年以上長生きしてくれるでしょう。

後は、大切な命だからこそ無用に捨ててしまわないこと、人間を害を成すような生き物となり放たれていたら天然記念物とはいえ殺処分も考えねばならなくなるのです。そうならないためには、しつけをきちんとしてやり最後まで看てやらねばなりません。それが、飼い主になることを決めた人の役割りです。それではしつけというのは、具体的にいつ頃から始めるのが良いのでしょう。まだ幼い頃の柴犬に訓練しても、どれだけ理解してくれますか。

出来るだけ早くしつけを開始するのが最適です。

幼いように見えて人間よりも早く年を取る柴犬ですから、ペットショップに並んでいる子を連れてきた時にはすでに2ヶ月から3ヶ月程度・人間年齢で幼稚園児や保育園児程度まで成長しています。1年も経つと17歳・あっという間に大人になってしまいます。なので、遅すぎることはありません。やってきたその日からまずはトイレなどの基本的なことを教えて、少しずつお手やお座り・待てなどのアイコンを増やしていきましょう。人間だってもうトイレトレーニングが終わって、集団生活の中で様々な社会のルールを覚えはじめています。

食事のときに「いただきます」を言いましょう・皆が揃ってから食べましょうなどのルールは、そのままお座りや待てに繋がるのではないですか。それなら十分理解する力は養っているわけです。それに、柴犬というのは記憶力も良く聡明な犬種です。最初の頃は特に言われなかったのに、ある日突然駄目だと言われると混乱してしまいます。飼い主に対して不信感を抱いてしまったら、信頼関係を築くことが出来なくなるのです。彼らはご主人様に対してはとても忠実な子達で、一度リーダーと認めると一生従順に従います。

でも、それ以外の相手には懐くこともなくもしかしたら吠えられたり噛み付かれたりということもあり、とても危険な存在となってしまうのです。餌をやる・ブラッシングをして清潔に保ってやる・トイレを確保したり散歩に連れて行ったり、そういった普段のお世話を通じて彼らは、飼い主が必要な人間と見なします。そういった中で徐々に信頼関係は出来ていくのです。

成犬になった柴犬だって、遅いことはありません。


でも、生後2ヶ月・3ヶ月の子がやってくるとは必ずしも言えません。捨て犬を見つけることだってあるでしょうし、野良犬がなんとなく居ついてしまったので、そのまま飼うことになる場合だってあります。最近多いのが保護犬の譲渡、捨てられたり元の飼い主からお世話を放棄された子が保護されそんな彼らを新しい飼い主が引き受けるのです。場合によっては強い迫害を受けていることも多く、彼らは人間と信頼関係を築くどころか敵視し強い警戒心を持っています。

そんな子達に今更しつけを行うのは無理・もう遅いと実際に殺処分された子だってたくさんいます。でも、決して遅くはないのです。とても賢い子ですから、状況はきちんと理解出来ることでしょう。あなたが前の飼い主とは違うこと・本当に愛情を持ってくれていることは、分かってもらえます。ただし、子犬時代と比べるとかなりの時間がかかることでしょう。でも決して遅かったと諦めず、根気良く続けていくことです。せっかく生まれた命、我々日本人とずっと一緒に生きてきた柴犬ですから最後はお互いの関係を軌道修正して終わりたいものです。

このような子にしてしまったのも人間なら、それを直して正しいほうに導くのも人間しかありません。とにかく家にやってきた日から家族の一員となるのですから、きちんとお世話して愛情を注いでやること・家族や周囲の人たちに迷惑をかけないよう最低限のしつけを開始してください。

原因を見つけ出し、軌道修正しましょう。

きちんとやっているつもりなのに、柴犬のしつけが上手くいかないのには何か原因があります。まず多いのが、甘やかすと可愛がるとを履き違えている飼い主です。柴犬も小さい頃は丸い赤ちゃん顔で可愛らしくついつい甘やかしてしまいがちですが、そうすると自分より下と認識してしまい言うことを聞かない子になってしまうのです。その昔は狩りをして野山を駆け巡っていた柴犬ですから、とにかく運動量はすごいです。1日2回・それぞれ30分ずつは必ずお散歩に連れ出してやりましょう。

ストレスが溜まって悪い子になっているのかもしれません。柴犬は勇敢で聡明でという長所がある一方で、繊細でストレスを溜め易い性格も持ち合わしているのです。しつけの方法としては、悪いことをするたびに叱るというよりもできた時に褒める方に重点を置いたほうがよいでしょう。怒られ過ぎてストレスが溜まっているからこそやっているいたずらを、更に叱っていたら悪循環です。しつけ開始時期が遅いとされる頃に家族の一員となった子は、軌道修正がなかなか大変です。

それで飼い主も参ってしまうくらいなら、ドッグトレーナーなどプロにお願いした方がいいかもしれません。子供を小学校などに預けるようなものです。専門知識を持つものが、柴犬のしつけが出来ずにいる原因をきっと探り出してくれることでしょう、そして良い方向に導いてくれます。このような最終手段もあるのですから決して遅すぎることはないのです。

まとめ

柴犬が吠えたり噛み付いたりするようなバカ犬になってしまうのは、人間のせいということがお分かりいただけたことでしょう。彼らは警察犬にもなれるようなすごい力を秘めているのですから、後は「遅い」と諦めずに、様々なアプローチを試してみることです。信頼関係が結べたら、りりしくかっこいいはずの柴犬もあなたにだけ甘えた表情ややんちゃな様子を見せてくれるようになります。そのギャップが可愛らしく柴犬が好きだと言う方は多いのです。

最近では、海外でも魅力にはまる方が増えてきて、世界に飛び出す子達も多くなっております。

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