お役立ち情報

柴犬を飼う上でかかる費用の概略

更新日:

柴犬はその愛らしい表情が魅力的な日本を代表する犬種ですが、そのルーツは縄文時代まで遡ることが知られており、歴史ある犬種でもあります。柴犬の性格的な特徴としては飼い主に対して忠実であることが挙げられ、昔は人間の狩猟に同行させたり家を守らせたりしていたようです。今では単純に家族の一員となって大切に世話をされているようですが、現代でも狩りに同行させている人もいると言います。

そんな柴犬は換毛期になると大量の抜け毛が出ることで知られており、また皮膚が弱いこともあって様々な病気にかかりやすい犬種です。そのため、どうしても柴犬をケアする費用が高くついてしまいます。

柴犬の被毛構造に関する知見を深める

柴犬はダブルコートと呼ばれる独特な被毛構造を有しています。犬はどんな犬種でも皮膚表面にオーバーコートと呼ばれる体毛が生えており、ダブルコートの犬種はこれに加えて体温調節用の毛であるアンダーコートが生えています。換毛期になるとこのアンダー部分の体毛が抜け始めるため、柴犬は抜け毛の多い犬種となるわけです。つまり、抜け毛が大量に発生するのは遺伝的な体質によるものなので、お金をかければ根本的に抜け毛を根絶できるわけではありません。

アンダーコートは皮膚の内層部分の毛であるため、一般的な犬種のように何千円もお金を払ってドッグサロンでヘアーカットをしても抜け毛の量は減りませんし、熱中症対策だからとサマーカットを施しても意味はありません。抜け毛を発生させない方向性でお金を使うよりも後処理を楽にするためのアイテムなどにお金を使った方が合理的です。具体的には体毛が散らばってしまった部屋の掃除アイテムや、柴犬の身体にまとわりついている抜け毛の処理アイテムなどにお金を使うのが良いと思います。

以上のように柴犬を新規で飼おうと思っている人は新規でそういった便利アイテムを購入した方がいいため、必然的に他犬種よりも飼う上での費用がかさみます。ちなみに抜け毛のほとんど発生しないシングルコートの犬種で代表的なのが、特に抜け毛が少ないと言われているトイ・プードルであり、時間やお金に余裕のない人にはおすすめの犬と言えます。

柴犬の抜け毛処理アイテムにかかる費用

柴犬は遺伝的な体質ゆえに必ず抜け毛が発生します。そして、それはヘアーカットで改善するものではないため、飼い主は抜け毛の後処理と面と向かって向き合わなければなりません。部屋中に散らばってしまった体毛に関しては一般的な掃除機で吸い取ることが可能ですが、カーペットについた毛はうまく吸い取ることができないと思います。そういった場合は粘着テープで貼り取ってやるとうまくいくことが多いので、掃除の際はコロコロを購入しておくと良いです。

また、柴犬の抜け毛は身体にまとわりついていることが多く、そういった体毛はブラッシングによって落としてやります。犬のブラッシング用のブラシは様々な種類が販売されており、自分の飼っている犬に合ったものを使う必要があります。スリッカーブラシは抜け毛処理をする際には最も人気のあるブラシであり、くの字型に曲がったピンが特徴的です。除毛効果は並といったところで、価格は幅広く数千円のものから1万円を超えるものまで見つけることができます。

ラバーブラシはゴム状のブラシであり、除毛効果が高いことで有名です。ただし除毛性能が高い分、犬の皮膚を傷つけ安くなるため、皮膚の弱い柴犬の場合はあまり使用しない方が良いかも知れません。価格はスリッカーブラシよりも安く2000円ぐらいから購入できます。以上のように抜け毛処理には柴犬に適したブラシを用意してやることが大切で、高いものでは1万円もの費用となりえます。しかし、安いものでは犬の皮膚に合わないケースが多いようなので柴犬を飼う上での費用として避けては通れません。

柴犬が病気にかかった際にかかる費用


柴犬は人間同様に様々な病気にかかる可能性があるのですが、柴犬は他犬種に比べて皮膚が弱いので皮膚病にかかるリスクが大きいです。柴犬が発症する代表的な皮膚病には膿皮症やマラセチア皮膚炎、それから人間でも患者が多いアトピー性皮膚炎などがあります。膿皮症は柴犬の皮膚に普段から生息している黄色ブドウ球菌が異常増殖することによって発生する疾患であり、放っておくと症状が悪化して皮膚が斑状に脱毛してしまうようです。

マラセチア皮膚炎は細菌が異常繁殖することで発生する疾患である点は前者と同じなのですが、マラセチアというカビの一種が異常に繁殖することとフケが大量に発生するといった違いがあります。この疾患は犬の前足にできてしまうと、犬が前足を舐めるようになって症状が悪化するようなので気づいたらすぐに動物病院に連れていくべきです。アトピー性皮膚炎は厳密には人間がかかるものとは区別されており、手足の指や脇の下などが痒くなる症状がでます。

痒みを及ぼすので犬はよく症状が出ている部分を引っ掻いたり舐めたりするようですが、マラセチア皮膚炎と同様に放っておくと症状が悪化します。治療費用としては膿皮症やマラセチア皮膚炎は柴犬の皮膚環境を清潔にしてやることで治療が可能なようで、薬用シャンプーの費用が月に3000円ほどかかるようです。アトピー性皮膚炎の治療費用は特殊な食事や皮膚にかけるスプレーなどの代金が1月当たり1万円ほどかかります。

柴犬の栄養バランスを管理するのにかかる費用

柴犬は皮膚炎にかかりやすい犬種ですが、食事の栄養バランスが崩れてしまっては人間がかかるような病気を発症することがあります。犬に必要な栄養素はタンパク質、カルシウム、オメガ脂肪酸などで人間とある程度被っているのですが大きく違うところもあります。例えば、炭水化物は人間にとって最も重要な栄養素になりますが、犬の体内では炭水化物はうまく分解されないので不必要な栄養素になります。

また、女性の中にはお肌の健康を考えてビタミンCをサプリメントなどで摂取している人も多いでしょうが、犬の体内ではビタミンCが勝手に生成されるためこれも不必要な栄養素になります。犬に最も大切な栄養はタンパク質であり、これが不足すると筋肉がつかないだけでなく身体を動かすエネルギーが不足してしまいます。カルシウムは言わずと知れた骨の成長に不可欠な栄養ですが、これがなくなると人間同様に骨粗しょう症になります。

オメガ脂肪酸は魚から摂り入れることができる栄養素であるのですが、魚の骨が口に刺さりやすいので与えるのであれば骨をすべて除去してからにしてください。これらの栄養をしっかり取るためには多少高めのドッグフードを買わなければならないかも知れませんし、魚介類などの購入費用もかかります。しかし、これは柴犬に限ったことではなくすべての犬に対して必要な経費であるので避けて通らず、愛犬のことを思った食生活を心がけてください。

まとめ

柴犬は遺伝的な体質によって必ず換毛期には抜け毛が発生してしまいます。そして、その抜け毛の処理はブラッシングや掃除機によって定期的に行わなければなりません。ブラッシングに使用されるブラシはいくつか種類がありますが多少高くてもスリッカーブラシを選んで購入するのがいいですし、コロコロも買っておくとなお処理が楽に済みます。柴犬は皮膚病にかかりやすく、動物病院での治療費用も決して安くはありませんし、栄養バランスを考えた食事の費用もかかります。

そのため、柴犬を飼う上では上記のような費用をよく知ったうえで飼うようにすべきです。

-お役立ち情報

Copyright© 柴犬 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.