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柴犬とシェパードのミックス犬の性格と歴史

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柴犬は、日本原産の日本犬の中で最も人気のある犬種であり、シェパードは警察犬や救助犬などで活躍している優秀な犬種として知られています。シェパードは、大型犬の中でも最も力が強い犬種の1つである事から一般家庭では飼育し難い一面があり、柴犬は熊にも単独で立ち向かう勇敢さを秘めているものの小型犬である事から迫力に欠けてしまいます。その為、現在では力強いシェパードと愛らしい柴犬を異種交雑した「シェパードイヌ」が人気であり、厳しく適切に主従関係を刷り込む事で2犬種よりも従順で忠実な愛犬とになるとされています。

柴犬の性格といろいろなミックス犬

柴犬は、小さな立った三角耳と巻き尾が可愛らしいキツネ顔が代表的ですが、愛犬2匹とも顔だけで無く姿も全体的にふっくらとしたタヌキ顔なのでとても愛らしく溺愛しています。しかし、近年では愛らしい柴犬にポメラニアンやトイプードルなどの小型犬を異種交雑でより外観の可愛らしいミックス犬を誕生させるだけで無く、シェパードやシベリアンハスキーなどの大型犬と異種交雑させる事でより凛々しく迫力のあるミックス犬も誕生させています。

柴犬は、有能な狩猟犬であった事から本能的に警戒心が強い一面があるだけで無く、自尊心や独立心が強く非常に頑固で飼育し難い個体も少なくない犬種です。その為、柴犬は飼い主よりも自分が上の存在と勘違いしてしまう事も多く、幼犬の頃から主従関係をしっかりとしつけておく必要があります。飼育開始当初は、自分勝手に振舞って甘える素振りも無くかなりドライな一面を見せていましたが、2年経つ現在では他の犬を可愛がると不機嫌そうな素振りを見せるようになりました。

この犬種は、基本的に単独で行動する生態を持っている事から縄張り意識が強く他の犬と仲良くしないどころか敵愾心を剥き出しにする事が多く、散歩の際にトラブルが発生するリスクが高いので厳しくしつけや訓練を施す必要がある犬種です。柴犬は、仲間同士でコミュニケーションを取り合うフレンドリーなポメラニアンやトイプードルを異種交雑させると姿がさらに可愛らしくなるだけで無く、穏やかになり非常に扱いやすい犬種となります。

柴犬とシェパードのミックス犬の性格

柴犬は、誕生後数カ月は小さな三角耳が立っておらず垂れ耳であり、実際に愛犬2匹とも生後5カ月を経過しても垂れ耳であった事と黒柴であった事から柴犬とシェパードのミックス犬とほとんど見分けがつきませんでした。柴犬は、生後半年を超えると小さな三角の耳がピンと立つと共に麻呂眉がはっきりとして来たので見分けがつくようになり、シェパードとのミックス犬は目元から鼻までの鼻筋がスーッと長く精悍さを増して来ます。

シェパードは、柴犬と同様に従順で忠誠心が非常に高い犬種として世界中で愛されていますが、訓練やしつけの有無など生育環境によって従順な犬からわがままな犬まで個体差が大きい事から小さな子供のいる家庭には不向きな犬種です。また、成犬になってからでは性格の矯正が非常に難しい事から警察犬や軍用犬などに用いる際には幼少期から教育を行うのが基本であり、家庭で飼う場合にはかなり厳しく接する必要があります。

柴犬とシェパードのミックスは、柴犬の強い独立心とシェパードの強い支配欲の両方を持った暴君の様な個体も少なくありませんが、幼少期から根気良く適正に訓練された個体は幼少期に飼い主と離すと分離トラウマに陥るほど忠誠心が高くなります。このミックス犬は、柴犬に比べて一回り以上大きくなる個体が多いので力が非常に強く引っ張り癖を持つ個体が多く、幼少期から飼い主よりも前を歩かせないリードウォークを習得させる必要がある犬種です。

柴犬とシェパードのミックス犬の生態


柴犬とシェパードは、小型犬と大型犬の大きな相違点がありますが、基本的に短いダブルコートであると共に長毛種と白色種は劣性遺伝とされている犬種です。柴犬は、劣性遺伝種の白色長毛種が羽衣之柴と呼ばれる神の使いとされ、シェパードの劣性遺伝種はホワイト・スイス・シェパード・ドッグと呼ばれる別の犬種に分類されています。その為、この2犬種のミックス犬は一般的に黒柴を連想させる模様のダブルコートが個体が多く見られ、しおれた様に垂れた耳が成長と共に大きく立って行くのでシェパードの様な姿になる犬種です。

この2犬種は、共に耳が立った状態が正常な健康体である事から垂れ耳は「friendly-tipped」であり、「friendly-tipped」は約10%〜約15%の確率で発症するとされています。このミックス犬は、体高と体長にあまり差が無い柴犬に比べると体高の10%〜20%程度長い事から大きくドッシリとしており、猟犬と牧羊犬の2犬種を異種交雑しているので非常にスタミナが豊富で散歩も朝夕1時間以上と長目が好ましいとされています。また、比較的暑さと湿度に弱いダブルコートなので夏期の散歩や運動の時間は涼しい時間帯に変更する必要がある犬種です。

このミックス犬は、シェパードの特徴であるカーブした後ろ足を受け継いでいる個体も多いので大型犬特有の股関節や膝関節に異常が発生しやすい犬種であり、幼少期や散歩の際には体格に対して大き過ぎる段差や強い衝撃を回避する必要があります。

世界中で人気の柴犬とシェパードの歴史

柴犬とシェパードは、世界中で人気があると共に日本国内では警察犬や救助犬に用いられている2犬種ですが、現在に至る歴史に大きな違いがあります。柴犬は、日本列島がユーラシア大陸から切り離される前から現在に至るまで自然進化して来た原始的な犬種ですが、シェパードは19世紀末期にオールド・ジャーマン・シェパード・ドッグを繰り返し交雑した事で誕生した優秀な軍用犬です。

柴犬は、自然進化を遂げて来た事から人為的な交雑による遺伝性の疾患がほとんど無く非常に丈夫な古代犬ですが、シェパードは軍用犬として第一次世界大戦や第二次世界大戦で必要とされた事から極端な近親交雑を重ねると共に急激に繁殖させた事が起因となり、イベルメクチン中毒や腎嚢胞腺癌などの遺伝性疾患を発症しやすい生態があります。イベルメクチン中毒は、脳の毛細血管で異物や薬物の侵入を防止するバリアの血液脳関門をコントロールするMDR1遺伝子が変異した事で発症する中毒症状であり、腎嚢胞腺癌は結節性皮膚線維症を併発する遺伝性疾患です。

その為、柴犬とシェパードのミックス犬はダブルコートが発症しやすい皮膚病や感染症だけで無く、イベルメクチン中毒や腎嚢胞腺癌及びGM1ガングリオシゴーシスなどの遺伝性疾患への備えが必要です。シェパードは、現在でも様々な訓練競技会で上位を独占している犬種であり、小型犬が人気の現在では柴犬とシェパードのミックス犬は人気となっています。

まとめ

柴犬は、日本国内の住環境に適した犬種ですが、シェパードやドーベルマンなどの大型犬も人気の海外では大型犬と小型犬のミックス犬が数多く存在します。シェパードと柴犬のハイブリッド犬は、柴犬より一回り大きく凛々しく力強い個体が多く、立った大きな耳やスーッと通った鼻筋がとても精悍で魅力的な犬種です。また、飼い主に非常に従順で忠実な2犬種を異種交雑した犬種であり、厳しく繰り返し教育する事でさらに従順で忠実な愛犬となります。

しかし、人為的にシェパードと異種交雑した事で遺伝性疾患の発症が危惧される犬種とも言えます。

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