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柴犬の背中の体毛を処理する方法

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柴犬は世界中の人々に愛されている人気の犬種です。そんな柴犬のルーツは縄文時代にまで遡り、当時は人間の狩猟に同行する猟犬としての役割や、家を主人に代って守る番犬として飼われていたそうです。その性格は非常に忠実であり、運動能力も高かったことから上記のような役割を与えられていたと考えられます。柴犬を飼う上では様々な問題が飼い主を悩ませることで知られており、特に有名なのが大量に発生する抜け毛です。

抜け毛は換毛期である春と秋に背中の体毛を中心に発生することが知られており、主人がしっかりと後処理をしてやらなければなりません。

柴犬の独特な被毛構造に関する情報

柴犬はダブルコートと呼ばれる被毛構造を有していることで知られています。全ての犬はその皮膚表面にオーバーコートと呼ばれている皮膚表面を守るための毛が生えているのですが、ダブルコートの犬種はこれに加えてアンダーコートと呼ばれる体温調節用の体毛が生えています。換毛期になるとこのアンダーコートの部分が抜け落ちるようになっており、そのほとんどが背中からの抜け毛です。

抜け毛の量を減らそうとドッグサロンに愛犬を連れて行ってヘアーカットを施してもらう飼い主も中にはいるとは思いますが、ヘアーカットによって切ることが可能なのは、皮膚表面のオーバー部分だけなので注意が必要です。同様の理由で、夏場にサマーカットを施すこともおすすめはできません。減らせる毛量はオーバーの部分なので体温調節を担っているアンダーの部分は残ったままであり、熱中症対策にはなりません。

抜け落ちた体毛は部屋中に散らばっているイメージがある人も少なくはないでしょうが、その多くは背中に絡まっているため除毛作業が必要です。除毛作業はブラッシングやシャンプーによって行うのですが、衛生面を考えても定期的にやった方がいいケアです。ちなみにオーバーコートしか生えない被毛構造をシングルコートと呼び、代表的な犬種はトイ・プードルやチワワがいます。特にトイプードルは抜け毛の少ない犬として世界中で知られており、柴犬とは対照的な存在となっています。

抜け毛の後処理方法に関する情報

柴犬は遺伝的な体質から換毛期には大量の抜け毛が発生します。その抜け毛の一部は部屋中に散らばってしまうため、普通のゴミと同じように掃除機で吸い取ってやる必要があります。カーペットについてしまった毛は掃除機ではなかなか取ることができないので、コロコロを使って粘着テープで取り去ってやるのが効率的です。抜け毛の大部分は柴犬の身体にまとわりついているものであり、特に背中にまとわりついているのが普通です。

こうした毛を放っておくと夏場に熱中症のリスクが上がってしまうため、定期的なブラッシングやシャンプーによって除毛してやる必要があります。ブラッシングに使用するブラシには様々なものがあると思いますが、一番有名なのがスリッカータイプのものであり、ラバータイプのブラシも人気があるようです。スリッカータイプのものはくの字型に曲がったピンが特徴的なブラシで、抜け毛の除毛性能も高いと評判です。

ラバータイプのものはその名前からわかる通りゴム状のブラシであり、最も除毛性能が強いことで知られています。しかし、その反面で柴犬の皮膚を傷つけやすいため、使用するときは細心の注意を払ってやることが大切です。シャンプーも皮膚を傷つけやすいため、月に2回までと回数制限を設けて行ってください。背中の皮膚を傷つけてしまうと細菌が増殖して皮膚病にかかったりしますから優しくケアしてやることがとても重要になります。

老化によって現れる換毛周期のずれ


柴犬は平均寿命が15歳と言われており、11歳でシニア犬になると言われています。一般的には大型犬の寿命は小型犬よりも短いとされており、それは内臓機能が身体のサイズに見合っていないからだと言われています。大型犬の代表的な存在であるグレートデーンは7歳が平均寿命であり、小型犬の代表的な犬種であるチワワは14歳が平均寿命であるそうです。そう考えると、柴犬は中型犬のサイズにも関わらず平均寿命が15歳であることは驚くべき生命力であると言えると思います。

そんな柴犬はシニア犬になると換毛周期にずれが生じてくることがよくあるそうです。本来生えてくるはずの夏毛がいつまでも生えてこず、ずっと背中には冬毛が生えたままで夏を迎えてしまうと熱中症のリスクが高まってしまいます。背中の体毛は全体の大部分を占めていますから、夏場は特に注意して、エアコンなどで室温調節をしてやることが大切です。

ドッグサロンで施してもらえるサマーカットでは、体温調節を行っているアンダーコートの体毛は切ることはできないため、必然的に電化製品を使って室温を調節することになります。また、成長期の柴犬は運動が好きで活発に動き回りますが、シニア犬になると真逆の性格になることで知られており、そのまま放っておくと健康状態が損なわれる危険があります。病気にもなりやすくなってしまうので、日ごろから意識的に運動はさせてやらなければなりません。

柴犬がかかりやすい皮膚疾患の数々

柴犬は人間と同様に様々な病気にかかります。特に柴犬は皮膚が弱いことで知られており、皮膚病にかかりやすい特徴があります。柴犬のかかりやすい皮膚疾患はいくつかあり、どれも一度かかってしまうと治療が困難なものばかりです。柴犬の皮膚表面には常在菌と呼ばれる細菌がつねに生息しているのですが、皮膚表面の衛生状態が悪くなると、常在菌が大量に増殖してしまい感染を引き起こします。その結果、柴犬の身体には部分的に脱毛症状が見られるようになります。

また、柴犬の皮膚表面にはカビも生息をしており、常在菌と同様に衛生状態が悪くなると大量に増殖をするようになり、感染を引き起こすそうです。最も注意したい疾患がアトピー性皮膚炎であり、これは3歳までの柴犬が発症してしまうと治療が難航することで知られています。アトピー性皮膚炎にかかる原因は上記の疾患と大して変わらず、皮膚表面の衛生状態が悪いためであると言われています。

治療にはステロイド剤がよく使用されるようで、副作用もありますが一時的にアレルゲン反応をよく抑えてくれるそうです。皮膚疾患にかかると背中を中心に脱毛症状がでてくるので、ブラッシングやシャンプーなどの日ごろのケアの中で発見することができると思います。治療費は決して安くはなく、様々な皮膚疾患が複合的に発症しているケースもよくあることらしいので、数万円は月に支払うのが一般的なようです。

ちなみに背中の脱毛は治療を開始してから数カ月で元通りなるようなので、服を着せて隠し続けなければならないということはありません。

まとめ

柴犬はその遺伝的な体質から抜け毛が大量に発生することが知られており、その抜け毛の多くは背中にまとわりついています。それを除毛するためにはブラッシングやシャンプーを定期的に行うことが大切であり、特にブラッシングは柴犬の皮膚を傷つけないように慎重に優しくしてやることが重要です。また柴犬はシニア犬になると換毛周期がずれるため、背中の毛が生え変わってこなかったりといった現象に見舞われます。

それに病気にかかると部分脱毛が見られたりと面倒をみなければならないことが山ほどあるため、飼い主がしっかりとケアしてあげてください。

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