飼い方・しつけ

柴犬のしつけの順番って?

更新日:

凛々しい表情と愛くるしいくるりとしたしっぽで、姿も可愛い人気の高い柴犬。海外でも人気の高い犬種として徐々にその地位を確立してきています。そんな愛くるしい柴犬ですが、その可愛さとは裏腹に頑固な側面も。そのため子犬の頃のしつけがとても重要で、成犬になるとプロでも難しいと言われることもあるのです。つい可愛いから甘やかしてしまいたくなりますが、それはその子のためになりません。大切だからこそきちんとしつけをして欲しいと思います。

そこで今回は柴犬をしつける時にどんな順番で教えていけば良いのかについて学んでいきましょう。

何故柴犬にとってしつけが重要なの?

まずはこのことをしっかりと理解しておく必要があります。柴犬は縄文時代から日本人と共に生活をしてきていましたが、元々は猟をして暮らしていた犬種になります。犬の中でも最も狼に近い犬種でもあり、プライドが高いのです。そのため本能が強く、自分よりも上位であると認めなければ言うことは聞きません。そして自分がリーダーになろうという本能が働いて好き勝手にするようになるのです。

成長するとより頑固になってしまうので、自分より下位な存在であると認識した人の言うことは聞かなくなるので、しつけをするのも困難に。成長したら治まるだろうと思っていた吠え癖や噛み癖がより悪化してしまいます。そのため子犬の頃にきちんとしつけをしていないと、成長してからトラブルに発展してしまうかもしれません。家族の中だけならまだ良いですが、ご近所トラブルにも発展しかねない問題なのです。

一方で柴犬は他の犬種よりも集中力が継続しやすいという長所もあります。通常であれば5秒程度持続すれば良いのですが、柴犬は15秒程度集中力が持続するのです。こういったことを理解してしつけをすることが重要です。では一体いつ頃からしつけをすれば良いのか。それは生後50日頃と言われています。生後56日以降ではないと購入することはできないので、ペットショップやブリーダーから購入した時にはもうしつけを始めて良い時期になります。

この頃は恐怖心もないので楽しく覚えてくれる時期です。生後半年を過ぎてしまうと柴犬も反抗期に入ってしつけが難しくなってしまうので注意しましょう。

生後2か月の社会期に信頼関係を作ろう

生後2か月は社会期と言われている時期で、この頃に飼い主さんとの信頼関係を築く必要があります。本来であれば親や兄弟と共に過ごしてやって良いこと悪いことを覚えていきますが、いないのですから責任を持って飼い主さんが教える必要があるのです。柴犬は元々スキンシップが好きではありませんので、スキンシップから慣れさせていきましょう。最初は背中を優しく撫でてあげて、それに慣れてきたら足や頭、耳の中を触っても平気なように慣れさせていきます。

つい急ぎたくなりますが、一朝一夕にはいかないのでゆっくりと日にちをかけて進めていきます。柴犬はストレス耐性が低いので、環境の変化にも強くありません。この頃は割と恐怖心がなく好奇心もいっぱいなので、コミュニケーションをとりつつ慣らしていくことが望ましいです。この時に信頼関係がその後のしつけのしやすさにも関わってきます。そしてトイレトレーニングは家に来てすぐに教えるようにしましょう。

いつから教えれば良いのかしら、と思うかもしれませんが、早めに教えてあげないと間違った習慣がついてしまいます。柴犬は比較的頭が良いのですぐ覚えてくれる子が多いですよ。広いと迷子になってしまうので、最初はケージの中の狭い範囲のみで放すようにしてトイレを教えてあげましょう。失敗しても怒らず、成功したら思いっきり褒めてあげます。失敗した時つい怒りたくなりますが、怒ってしまうと排泄が悪いことだと勘違いして隠れてするようになるので、我慢しましょう。

3か月はハウストレーニングの時期


3か月は社会期が終わるころです。この時期には警戒心が高まるので、それまでにスキンシップが十分でないと初めて見る物や人に対して吠え始めてしまう時期でもあります。この時期はハウストレーニングと食事トレーニングをするのに適しているのです。ハウストレーニングは来客時やお出かけする時だけではなく災害の時にもとても役立ちます。災害の時にハウストレーニングをしていたおかげでキャリーに逃げ込んだから大丈夫だった、という話も良く聞きます。

ぜひとも習得しておきたい技です。ケージやキャリーでできるようにしておくのが理想です。柴犬にハウスと言ってケージやキャリーに入ったら思いっきり褒めるということを繰り返します。ケージでもキャリーでもそこが安心できる場所、と認識してもらうことが重要です。食事トレーニングに関してはだらだら食べることを防ぐようにします。いつでも食べられると覚えさせてしまうとご飯を食べなくなってしまいます。

この時間になったら食べる、その時に食べなかったら食べられない、ということ覚えさせる必要があります。なので食べ始めて20分経ったら片づけるようにしてその時に食べないと食べられないんだと覚えさせましょう。4ヶ月以降になるとおすわりやお手等の芸も仕込むことができるようになります。4ヶ月までの間に基本的な動作を覚えることによって従順な性格になります。5か月になると反抗期に入るので、そこまでのしつけが重要です。大変かもしれませんが、焦らず根気強く続けていきましょう。

無駄吠えや噛み癖はどうしたら良いの?

これまで順番に教えていきたい基本的なしつけを説明していきました。でもしつけの悩みで多い無駄吠えと噛み癖はその子の状況に応じてしつけをしたいところ。最後に無駄吠えと甘噛みについても改善の方法も押さえておきましょう。柴犬は警戒心が強いため見知らぬ人がいると吠えることがあります。以前はこれが番犬に向いていると言われていた理由なのですが、狭小住宅が増えて騒音問題とご近所トラブルに発展することも少なくありません。

スキンシップを子犬の頃にとっていれば警戒心での無駄吠えはそこまでではないのですが、それでも要求吠えしたりしてしまいます。要求吠えの場合には反応してしまうと、吠えたら構ってくれると認識してしまいます。おやつをあげたりしてしまうと吠えたらおやつをもらえると学習してしまうので、無視をして触らないようにすることが必要です。可哀想になってしまいますが、根気強く続けましょう。噛み癖は小さい頃には我慢できるかもしれませんが、子犬でも顎の力は強いです。

成犬になったら治まるなんてことは決してないので、小さい内に治す必要があります。噛まれて痛い、と騒いでも喜んでいると誤解させるだけなので駄目!と一言言ってマズルコントロールをするのが一番です。他にも犬は大きな音を嫌がるので、アルミ缶に10円玉数枚を入れて噛もうとしたら振るのがおすすめです。もしもそれで噛むのを止めたらしっかり褒めてあげましょう。

まとめ

柴犬は集中力が高いので15秒程度のしつけを繰り返し行うことが重要です。それでも一度にできる量は多くありません。一度にやることは少なく一つだけ、ということを忘れないようにしましょう。ポイントを押さえてその時期に抑えたしつけを順番に行う必要があります。どんなに賢い柴犬でも根気強くやることが重要です。誰か一人だけの言うことを聞くような状態では、他の家族のことを下位の存在と思って言うことを聞かなくなってしまいます。

そのため家族全員がしつけに参加する必要があります。大変かもしれませんが、可愛い愛犬のために時には心を鬼にして頑張りましょう。

-飼い方・しつけ

Copyright© 柴犬 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.