健康

一歳までに柴犬が打つワクチン

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柴犬が健康に成長するためにも、必要なワクチンはきちんと打ってあげたいものです。法律で接種するよう決められているワクチンもあるので、例外条件にあてはまらない限り必ず打つようにして下さい。ただし、病気にならないために任意で接種するワクチンに関しては、飼い主さんの考え次第で打つ種類に差が出てきます。かかりつけの獣医さんとも相談しながら、どのワクチンをいつ打つのか決めましょう。

現在、法律で絶対に打たなければならないと定められているのは狂犬病ワクチンです。柴犬のような小型犬でも大型犬でも、ワンちゃんなら打たなくてはいけないことになっています。

狂犬病ワクチンを打つのは一歳前?

柴犬を飼う予定なら、ワクチンについても頭に入れておかなければなりません。狂犬病のワクチンは子犬の時代に一度打ち、一歳以降は毎年一回のペースで打ち続けることになります。狂犬病のワクチンは3ヶ月以降の犬に対して接種義務があります。もし生後90日以内の柴犬をお迎えする場合、90日を経過してからワクチンの予約を入れましょう。基本的に、犬を取得した30日以内に、ワンちゃんの所在地を管轄する市町村で畜犬登録の申請手続きを済ませ、鑑礼の交付を受けることになっています。

厚生労働省のサイトにも記載されていますが、毎年1回4月から6月にワクチンを打つ必要があります。注射を打って貰ったあとは注射済票の交付を受けて下さい。動物病院によっては畜犬登録と注射も同時に済ませてくれることもあるので、相談してみましょう。毎年打たなければならないのは、免疫を補強するためです。国内では1957年以降狂犬病の発症例は報告されていませんが、海外では引き続き狂犬病の被害が絶えません。

日本でも万が一ということを考えると、免疫はつけておいた方が良さそうです。ワクチンは動物病院の他、各自治体が開催している集団接種という形でも受けることが可能です。集団接種が行われる場所も自治体によって違いますが、公園が指定されることもあります。具体的な費用は自治体によって異なりますが、大体ワクチン代が2,500円から3,000円で、ワクチン接種の証明書発行手数料が550円です。

一歳前で初めてワクチンを打つ時は要注意

狂犬病ワクチンの他にも任意で打っておいた方が良い注射はたくさんありますが、いずれにしてもワクチンを接種する時は柴犬の体調をきちんと観察しておいて下さい。異物を体内に入れるので、体調はもちろん精神的にも落ち着いている日ではないと健康被害を受けるリスクが上昇します。注射の予約を入れていても、柴犬が明らかに元気がない時は日付をずらした方が安心です。

特に一歳未満の子犬の時期に初めてワクチンを打つ時は、柴犬の具合が悪くないか極端に疲労していないかどうかじっくりチェックして下さい。嘔吐や下痢をしている時もワクチン接種の日としてふさわしくありませんし、旅行やシャンプー、トリミングなどの予定が数日以内に入っている場合も注射はやめておいた方が良いでしょう。打ってからしばらくしてから症状が出る副作用もあるので、遠出は禁物です。

万が一副作用が現れる可能性があることを考慮すると、接種後しばらくは安静にしておいた方が無難です。その他、消化器内に寄生虫が感染している恐れがある柴犬も注射を打つことはできません。家族の一員である柴犬にもしものことがあったら大変なので、スケジュールより体調を優先して下さい。病院側でも体調が悪い時のワクチン接種はリスクが高いと熟知しているので、予約をキャンセルしても嫌な顔はしません。

飼い主が大丈夫と判断しても、病院で「今日はやめておいた方が良いでしょう」と言われることもあります。

コアワクチンは大体一歳になる前に接種


任意のワクチンにも色々ありますが、基本的に一歳になる前の子犬の段階で打っておきます。ジステンパーウイルス感染症やパルボウイルス感染症、2種類のアデノウイルス感染症はコアワクチンと言って、どの犬種も受けておくべきワクチンです。日本を含め世界中で発生している病気で症状も重いため、狂犬病ワクチンと同じように子犬の時期に接種しておく必要があります。

一方、ノンコアワクチンは柴犬が住んでいるエリアやライフスタイルによって感染リスクに差があるので、条件によっては受ける必要がないものです。例えば人間も動物も感染するレプトスピラ感染症はドブネズミ経由でうつるのが特徴的です。感染したネズミと接触するだけではなく、ネズミのおしっこで汚れた水や土壌からも感染してしまいます。ただし四国や九州、沖縄など暖かい地域以外ではそこまで心配ないため、受けない飼い主さんも少なくありません。

発症率などを知りたい場合は獣医さんに相談してみて下さい。犬パラインフルエンザ感染症やボルデテラ・ブロンキセプチカ感染症などもノンコアワクチンで、接種するかどうかは飼い主さんの考え次第です。ワクチンそのものが好きではない飼い主さんは打たないことも珍しくありません。やはり副作用の問題は軽く考えることはできないので、たくさん打てばそれだけ安心できるとは言えません。アナフィラキシーショックのように命を奪う副作用もあります。

一歳をすぎても毎年ワクチンを打つのはリスクが高い?

子犬の時期は狂犬病ワクチンなど注射を打つ機会が何度もありますが、一歳以降の柴犬に関しては毎年打つかどうか否定派と賛成派に分かれている状況です。追加接種が義務つけられている狂犬病ワクチン以外は、最低でも3年は間隔があった方が良いと考える専門家も少なくありません。コアワクチンは3年毎、ノンコアワクチンは毎年打つべきという意見もあり、正解はありません。判断に迷った時はかかりつけの獣医さんに相談した方が良いでしょう。

獣医さんによってもワクチンに対する考えは違うので、飼い主さんもご自身の考えとすり合わせて下さい。頻繁に打つべきではない、と言われるのは副作用の問題が絡んでいるからです。特に柴犬のような小型犬は注射の副作用が出やすいので、慎重に決定しなければなりません。ミニチュアダックスフンドほど副作用リスクは高くありませんが、柴犬も小型犬なのでアナフィラキシーショックや皮膚症状、消化器症状が現れる可能性は否定できません。

一番怖いのは死亡することもあるアナフィラキシーショックです。注射を打ったあとはすぐに帰宅せず、病院で待機して下さい。万が一呼吸困難や虚脱など激しいアレルギー反応が出た場合も、院内にいれば早急に対応することができます。アナフィラキシーショックは、接種してから通常1時間以内に起こるので1時間経過しても問題なければ帰宅して大丈夫です。

皮膚や消化器に現れる副作用は接種後半日程度経過してから出てくることもあるので、その日は訓練など激しい運動は避けて安静に過ごしましょう。

まとめ

忠実な性格で艶々した毛が美しい柴犬は、日本でも海外でも人気があります。柴犬を飼う時は打たなければならないワクチンもたくさんあるので、かかりつけの獣医さんとも相談しながら計画的に進めていきましょう。ほとんどのワクチンは一歳未満で打ちますが、一歳以降の追加接種に関しては「三年は間隔が必要」と考える専門家も少なくありません。必要なワクチンもライフスタイルや住むエリアによって違うので、迷ったときは獣医さんにアドバイスして貰いましょう。

いずれにしても、ワクチンを打ったあとは安静に過ごすのが鉄則で、調子が悪そうな時は予定をずらして下さい。

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