お役立ち情報

柴犬の鼻は濡れている

更新日:

柴犬は縄文時代から日本人とともに生活をしてきた犬種と言われています。古来より番犬や猟犬として活躍してきた歴史のある日本犬ですが、最近では海外でも人気が高くなってきています。小型犬なので室内でも飼いやすいですし、主人に忠実で従順な性格が人気の理由と言えるでしょう。しかし、小さくても活発なので十分な運動と散歩が必要です。そんな柴犬の顔の真ん中にある黒くて丸い鼻のことを知りたいという人もいるかもしれません。

柴犬の鼻にはニオイを感じる役割や呼吸を助ける役割などがあります。また、生体防御の働きもするため、とても重要なものとなっています。

柴犬の鼻の機能についてチェック

柴犬の鼻の役割自体は人間と変わりませんが、ニオイを感じ取る能力は圧倒的な違いがあります。動物の嗅覚の鋭さは嗅上皮という粘膜の広さと嗅細胞の数によって決まってきます。犬の嗅上皮はヒダが多く、人間の10~50倍の表面積となっています。また、嗅細胞の数も2億個程度となっており、500万個しかない人間と比べて感度が鋭くなっています。ニオイの種類によっても異なりますが、犬の嗅覚は人間の1000~1億倍と言われており、さまざまなニオイを嗅ぎ取ることができるのです。

犬には鼻腔と上顎との間にフェロモンを感知する器官があることも特徴です。フェロモンはニオイ物質に似た揮発性の物質であり、性フェロモンや鎮静フェロモンなどが知られています。犬の鼻にも人間と同じように穴がありますが、横にも切れ目が入っています。この切れ目があるため、正面からだけではなく顔の側面からのニオイの情報も取り込むことができるのです。表面の皮膚は硬くなっており、よく見ると小さな溝がたくさんあるでしょう。

この溝のある部分こそ、人間よりもはるかに優れた犬の嗅覚を生み出すために重要なものとされています。溝の中に蓄えた水分がニオイの分子を吸着するため、嗅ぎ取る能力を高めているのです。犬はしきりにニオイを嗅いでいますが、よく観察するとニオイの嗅ぎ方には二つの方法があります。一つは地面に擦り付けるようにしてニオイを嗅ぐ方法であり、もう一つは空気中を浮遊するニオイ分子そのものを嗅ぐという方法です。犬はこの二つの嗅ぎ方を使い分けながら、目的となる物を探し出します。

柴犬の鼻は健康な時は濡れている

柴犬の鼻は周りと質感や色が異なり、毛の生えていない部分のことを指します。この部分は嗅覚を敏感に働かせるために湿った状態が保たれており、鼻水によって湿っているわけではありません。なぜいつも湿っているのかということですが、その理由は犬の習性が関わっているということです。もともと犬の祖先は視覚よりも嗅覚を頼りにして獲物を捕まえていました。嗅覚は仲間同士のコミュニケーションの際に必要であり、生活に欠かせない感覚だったのです。

動物の嗅覚は嗅覚細胞の数によって鋭さが決まってきますが、犬の嗅覚細胞の数は人間よりずっと多く存在しているのです。また、犬の優れた嗅覚は鼻が湿っていることで研ぎ澄まされるという仕組みがあります。犬の祖先は狩りをしたり、敵から逃れるためにも嗅覚を常に敏感に保つ必要がありました。風邪向きなどを知る時にも必要であったため、現在の犬にも鼻を湿らせるという本能が受け継がれているのです。

柴犬は自身で鼻を舐めることもありますが、普段は鼻腔内の分泌腺や涙腺からの分泌液によって湿った状態を保っています。湿らせることで空気中のニオイを粘液中に取り込み安くしていると考えられます。ちなみに、体温が上がるとこれらの分泌液が増え、熱を放散させるという役割もあります。柴犬の鼻が濡れていることにはいろいろな理由がありますし、犬の習性から見ても濡れていることが普通な状態だと知っておきましょう。

柴犬の鼻が乾燥してしまう原因とは


柴犬は鼻が湿っていることが普通です。そのため乾いていると病気ではないかと心配してしまう人もいるでしょう。しかし、実は柴犬が元気でも乾燥してしまうことはあります。なぜ元気でも乾燥するのかよく分からないかもしれませんが、病気との見分け方を知っていれば安心です。また、病気の時も症状についても確認しておきましょう。柴犬が元気でも鼻が乾くということですが、それは主に犬が寝ている時や寝起き前後の時間帯です。

寝ている時は嗅覚を研ぎ澄ます必要性はありませんし、乾いてしまっても自力で舐めることができません。そのため乾燥しているからすぐに病気だと決めつけないようにしましょう。また、柴犬が激しい運動をした後も乾いていることがあります。その場合は少し休ませてから様子を見ましょう。普段の状態をしっかり把握しておくことが大切です。柴犬の鼻が乾燥している原因として老化も挙げられます。

柴犬は高齢になると、体調には問題がなくても分泌液が減少し、乾燥しやすくなるということです。その場合は特に心配ないでしょう。しかし、鼻が乾燥している時は病気が原因となっていることも多いです。発熱があると乾きやすくなりますし、脱水を起こす病気の可能性もあります。感染症や熱中症、中毒といった病気で乾いていることもあるので注意しましょう。また、アレルギー疾患で分泌液が流れなくなり、乾燥してしまうこともありますし、皮膚疾患でも乾燥して割れてしまうことがあります。

柴犬の鼻が乾燥している時の対処法

柴犬の鼻が乾燥していて普段と違う症状が出ている場合、応急処置を試してみると良いでしょう。それでも症状が続く場合は早めに病院に連れて行くことが大切です。加齢が原因で乾燥しやすくなった場合や普段から乾燥している場合、病気ではなく体質が原因となっていることが多いです。しかし、乾燥しすぎてひび割れてしまっている場合、痛みや感染の原因になることもあるので注意が必要です。その場合はワセリンや保湿性クリームなどを塗ってケアしてあげましょう。

また、高齢の柴犬の場合、脱水症状になってしまう病気のせいで鼻が乾燥していることもあるため、きちんと見極めることが大切です。寝起きや運動後に鼻が乾いていて体調に特に問題がない場合、水を飲ませて休ませることがポイントです。たいての場合は少し経つとまた濡れてくるようになります。鼻が乾いていて元気がない場合や食欲がない場合、尿量が多い場合などは脱水症状を起こしているのかもしれません。

好物のおやつや少し温めた食事を与えたり、スポイトなどで水を飲ませてあげるなどの方法を試してみましょう。柴犬の体を触って熱っぽいと感じたら発熱が疑われます。その場合は応急処置として体を冷やして上げましょう。しかし、急に氷水をかけるなどの方法は良くありません。体の表面の血管を収縮させてしまいますし、熱の発散を妨げて逆に体温を下がりにくくしてしまうので注意が必要です。保冷剤をタオルで包むなどしたものを使い、少しずつ体温を下げるようにしましょう。

まとめ

柴犬の鼻は常に濡れていると知っている人は多いかもしれません。実はこれには理由がありますし、犬にとっては濡れている状態が普通なのです。普段から濡れている理由や乾燥した時に考えられる原因について知っておくと良いでしょう。乾燥しているからすぐに病気だと言うことはできませんし、寝起きや運動後などは乾いていることも多いです。また、老化が原因で乾燥しやすくなることもありますが、他の全身症状も出ている場合は病気の可能性があるので注意しましょう。

乾燥がなかなか改善しないという場合、早めに病院に連れて行くことが大切です。

-お役立ち情報

Copyright© 柴犬 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.