飼い方・しつけ

生後8ヶ月ごろの柴犬の飼育方法

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柴犬は古来より日本人のパートナー的存在であり、狩猟犬や番犬、近年では家族の一員として大切に育てられてきました。毛色もさまざまな種類あり、凛々しい姿から日本のみならず海外でもその人気を誇っています。忠誠心が高く、一度上位者と認めた飼い主さんの言うことは絶対に守りきるほど頭が良く、体が丈夫なことから病気にもなりにくい特徴があります。運動が大好きで散歩は基本的には毎日行く必要がありますが、静かに一人でお留守番することも可能な犬種です。

そのためとても飼いやすく、日本犬を飼っている人の80%以上が柴犬であるというデータも出ているほどです。

生後8ヶ月ごろの適正体重はどれぐらい?

生後8ヶ月ごろの柴犬の理想体重は5.8kgから6.0kgとされています。もちろん個体差や雌雄によっても異なりますのであくまで理想です。柴犬は生まれてから生後12ヶ月まではどんどん成長し、体重の増加スピードも速いです。成犬期の理想体重がオスが9kgから11kg、メスが7kgから9kgです。子犬期は基本的に体重増加が速いのですが、急激な増加があった場合は肥満になる恐れがありますので注意しましょう。

反対に理想体重より大幅に下回ってしまう場合には何か病気にかかっている可能性がありますので早急に獣医さんに相談するようにしましょう。犬の肥満度を測る方法にBCSと呼ばれる指標があります。BCSは1から5まであり、自分の犬がどの数字なのかは獣医さんに教えてもらうことができます。柴犬の子犬期にはダイエットをしなければと神経質になる必要はないのですが、BCS4か5になった場合には食事量や運動量に気を使った方がいいかもしれません。

子犬で肥満になってしまうと、成犬になったときに関節痛や糖尿病、内臓疾患などのあらゆる病気にかかりやすくなってしまいます。子犬期には柔らかいフードを数回に分けて与えますが、生後6ヶ月を過ぎたところで徐々に成犬用フードに切り替えながら回数も減らしていくことが理想です。生後8ヶ月ごろであれば、完全に成犬用フードで問題ないでしょう。この時期には特に肥満になってしまわないように、おやつのあげすぎなど食事面での注意が必要です。

生後8ヶ月ごろに見られる問題行動は?

生後3ヶ月から8ヶ月ごろによく見られる問題行動の代表が甘噛みです。柴犬はもともと古来より狩猟犬として活躍しており、獲物を捕らえて噛んで食べるという習慣がありました。甘噛みとはその頃の習慣の名残とされています。噛んで食べるということは、今後育っていく中でも重要な習慣であり、生命力が強いことの表れであるという説もあります。そのため甘噛みを完全に禁止してしまうことは柴犬にとって大きなストレスになりかねません。

噛むという本来持っている欲求を発散させる術を覚えさせながら、手や家具など噛まれると困ってしまうものを噛ませないようにするようにしましょう。甘噛みする仕草はとてもかわいく、手などを自ら噛ませようとする飼い主さんもいますが、成長して顎が発達してから噛まれると流血するほどの怪我につながるおそれがあります。固いガムや、噛むためのおもちゃなどを与えながら、手などを噛んではいけないことをしっかりと教えていきましょう。

万が一噛まれてしまった場合は、大きく高い声は出さないよう、手は引かずに静かに待ちましょう。この時にマズルを掴んでしつけてしまったり、体罰などの行為は絶対にやめてください。今後の飼い主さんと柴犬の関係が悪くなってしまう可能性があります。愛犬にストレスを抱えさせないように、愛情をたっぶりと与えながら厳しくするところはしっかりとしつけをして育てていくことが重要なポイントです。

8ヶ月ごろに見られる夜鳴きってなに?


生後8ヶ月ごろに見られる問題行動として甘噛みの他にも夜鳴きが存在します。夜鳴きとは環境の変化によるものが大半で、子犬期には見られて当然のものではあります。人の気配がちゃんと感じられる場所で眠らせるなど、慣れるまでは飼い主さんが我慢する必要もあります。柴犬は警戒心がとても強く、警戒することから吠えるといったことが多いのです。飼い主さんがしっかりと吠えてしまう原因を探り当て、吠えなくても大丈夫だと安心できる環境を整えてあげることが重要なポイントです。

吠えたからといって、単に叱るだけであれば柴犬はより吠えてしまうようになり、飼い主さんもストレスを感じてしまう可能性があります。吠える対象物がなんなのかをじっくり考えればわかるはずです。犬が吠えそうになったらオヤツなどを与えて気をそらしたり、いつも吠える習慣をなくしてしまえば自然と吠えなくなります。本来は生後8ヶ月だと、母犬と一緒に寝たり遊んだり、常に身近に安心できる存在がいる時期です。

しかし、子犬だけを家族として迎え入れた場合、母犬の役割をすべきは飼い主さんしかありません。夜鳴きは寂しさや不安からくるものなので、飼い主さんが柴犬にしっかりと寄り添ってあげることができれば、おのずと夜鳴きは減っていくはずなのです。頭ごなしに夜鳴きを叱るよりも前に、不安を和らげてあげることがもっとも大切なポイントであることは忘れてはなりません。

生後8ヶ月ごろの散歩量はどれぐらいがベスト?

柴犬の場合、全てのワクチン接種が完了する生後6ヶ月を過ぎたあたりからデビューできます。8ヶ月ごろになると徐々に慣れてきて、長距離でも歩くことができる時期です。生後6ヶ月以降にデビューしなければならない理由はワクチンだけではなく、犬本来の習性がまだ身についていない時期に行くと、ほかの犬とのトラブルが発生してしまう可能性があるためです。また、飼い主さんを上位者として認めていない場合にもデビューは控えておく方がいいです。

さて本題の歩く量ですが、これといった決まりはありません。本来柴犬は運動が大好きで、ちょっとやそっとじゃ疲れないぐらいの体力があります。そのため家の周りをぐるっと一周するぐらいの量では全然足りないのです。実は体重と同じぐらいの距離が理想と言われており、生後8ヶ月ごろであれば6kgぐらいなので6kmが理想となります。筋肉量が多く、骨密度も高いため、その綺麗な骨格を維持するためにもたくさん運動するように心がけましょう。

デビューしてすぐに長距離歩かせてしまうのは犬の負担になってしまいますので絶対にやめましょう。さらに、柴犬の理想の散歩頻度は1日2回と言われており、朝と夕方が望ましいです。もちろん必ず朝と夕方でなくても大丈夫で、季節や気温によって時間帯を変えることは可能です。時間帯のリズムを固定してしまうことで、その時間になるとそわそわしたり吠えたりする可能性がありますのでリズムはバラバラな方がストレスなく行えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。8ヶ月ごろの柴犬は子犬でもあり、成犬の一歩手前のような存在です。そのため、子供らしい一面と時にはたくましい一面を見ることができる大切な時期です。自我がはっきりと芽生えていき、やりたいことや不満を主張する時期でもありますので、問題行動が見られることも少なくはありません。柴犬と飼い主さんがストレスなく過ごせるように工夫することも必要です。

8ヶ月ごろは今後の成長を大きく左右する大切な時期ですので、愛犬がすくすくと立派に成長できるように飼い主さんが努力して育てていく必要があるのです。

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