飼い方・しつけ

柴犬をしつけて拾い食いをさせない簡単な方法

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お散歩をしていて、柴犬が何かをパクっと口に入れてしまい焦った経験がある人もいるのではないでしょうか。日頃食欲が旺盛ではない柴犬でもニオイを嗅いで興味をもったものは口に入れてしまいます。汚いや危険という意識がないから、よほど臭いものや苦いもの、あるいは硬いものでなければ拾い食いをしてしまうでしょう。道におちているものには色んなものがあるため、愛犬に危険が及ばないよう、しつけで食べさせないようにする必要があります。

柴犬が拾い食いをしてしまう理由やどんなしつけをするべきかなど、知っておくと役立つことをこれからご紹介します。

つい拾い食いするのは柴犬だけでなく犬の習性だからしつけが必要

エサを十分与えているのに、なぜ道に落ちているものを拾い食いしてしまうのか、そんな疑問をお持ちの飼い主さんもいるでしょう。日本犬は猟犬として長く人と暮らしてきているので、狩猟本能が強く残っている傾向があります。動くものを見たら、思わず食べてしまうということも多いです。野生動物は、食べられるときに食べて栄養を蓄えておくことが当たり前にする行動です。

柴犬は人間と暮らしエサをもらうようになってからも、遺伝子に組み込まれた本能や習性は中々消えるものではありません。特に捨てられるなどして野生に近い状態を経験し保護された柴犬は、命をつなぐために道に落ちている食べ物を他の野良犬と奪い合うような生活を経験しています。まさに食べられるときに食べておかなければ生きながらえる事ができなかったわけですから、食べ物に対する執着心が強く、落ちているものでも食べてしまうでしょう。

食べたいものを食べさせてあげたい気持ちもありますが、道に落ちているものは全てが食べ物だとは限りません。愛犬が危険にさらされることがないように、飼い主さんが注意してあげなければなりません。丁寧にしつけをしていけば、拾い食いを避けることは可能で、専門家でなくても指導できます。拾い食いをしたときに、頭を叩いたり無理に口をこじ開けたりしようとするのはケガのもとです。

飼い主に対して不信感を抱くようになると、言うことを効かなくなったり噛み付いてきたりするようになるためやめましょう。

柴犬のしつけを疎かにしてしまうと起こり得る拾い食いによる危険

道に落ちている食べものは、腐敗が進みやすいです。雑菌の繁殖が進んでいますので、食べるとお腹を壊し下痢や病気になる可能性があります。寄生虫が入り込んでいる可能性も考えられ、犬や猫の放置されたフンを食べたときも、経口感染を心配しなければなりません。雑菌や寄生虫の中には、愛犬だけでなく人に感染するものもいます。愛犬を通して、不特定多数の人に広がって健康を損なう恐れもあるでしょう。

悪意のある人が、農薬や殺虫剤に害獣駆除に使うような薬をエサとまぜ、わざと放置する事件も実際に起きています。お散歩で通る人が多い公園などに放置してあって、食べた後に口から泡を吹いて倒れたという痛ましい事件を愛犬に経験させないためにも拾い食いをさせないしつけは大事です。ビニール袋や紐にプラスチックなどは、飲み込んでしまうとフンと一緒に排出されないことも多く、手術で取り除く必要性が出るなどして、とても柴犬に負担がかかってしまいます。

食べ物であっても、チョコレートやキシリトールガムにフリスクなど、柴犬が食べてしまうと体調に影響が出てしまうものもあるため、お散歩のときだけでなく家の中でも気をつけてあげなければなりません。飼い主がタバコを吸う時は、空き缶などを灰皿として使い、床に置いたままにしてしまう人もいるでしょう。愛犬が舐めたり食べたりする危険があるため、吸い殻をきちんと始末しておくことが大事です。火のついたタバコを食べられてしまうと、口の中をやけどさせてしまう危険もあることを忘れてはいけません。

簡単で誰でもできる柴犬のしつけで拾い食いをさせない方法


まず日頃からエサを与えるときは、専用のフードボウルだけを利用します。おやつも、手渡しで食べさせるかフードボウルを使うようにして、床に直接置いて食べさせることはやめましょう。何度か行なっているうちに床にあるものを食べるクセがつく可能性があります。家で床に落ちているものを食べようとしたとき、首輪を軽く引っ張って「ダメ」と叱ります。このとき、強く引っ張ったり頭を叩いたり、足で柴犬の顔をそむけさせるような行為はやめましょう。

愛犬が怯えてしまいストレスを感じる事になりかねませんし、信頼関係が失われる恐れもあります。飼い主を信用しなくなって吠えたり噛み付いたりするようになると、関係を直すことは難しく時間がかかってしまいます。大きい声で長々と怒鳴るのも、何がダメだったかを理解する前に怯えてしまうのでよくありません。外でお散歩している時に拾い食いをしようとしたら、リードを軽く引っ張って「ダメ」と伝えます。叱る言葉はいつも同じ言葉にしておいたほうが、速く理解します。

食べてしまう前に叱ることが大切なのでお散歩のとき、飼い主の前を歩かせるのではなく、足元のすぐ真横を歩かせるようにしましょう。先に歩かれてしまうと、落ちているものを柴犬より先に見つけることができません。リードを長くしすぎないようにして、前を歩こうとしたとき、リードを軽く引っ張って足元に戻します。何度も行なっているうちに、真横を歩くことに慣れるでしょう。

柴犬が拾い食いしてしまったときに吐き出させるしつけ

口に咥えたものを飼い主に渡してくれるようにしつけておくと、柴犬が何か拾い食いしてしまったときに吐き出させやすくなります。家の中でおもちゃを咥えさせて、「ちょうだい」と言ったら飼い主に渡してくれるようになれば安心です。おやつと交換させるように、しつけても良いでしょう。うまくできたときには褒めてなでたり、おやつをあげたりすることで覚えやすくなります。

飼い主が少し強引に口を開かせても、柴犬が怒らないようになるまで信頼関係が築けていると、とても楽に吐き出させる事ができるでしょう。成功したときに褒めておやつをあげる方法は、飼育していく中でいろんなしつけをするときに役立ちます。歯磨きやシャンプー、ブラッシングさらには爪切りなどが苦手としている愛犬もいるでしょう。おとなしく飼い主に従ってくれた後に、褒めておやつをあげるようにすると、次第にいやがらなくなってなれてくれることも多いです。

気をつけたいのは、芸を教えるときに何度も繰り返し行い、おやつを食べさせすぎてしまうと肥満につながる可能性があります。万が一拾い食いをしてしまい、吐き出させることができなかったら、体に異変が起きないかよく観察します。食べ物ではなく消化しないものを口に入れたことがわかっているなら、腸に詰まったりすることがあるので、早めに動物病院に連れて行きましょう。

外で散歩中に拾い食いしてしまい、食べてしまったものがわずかでも残っていたなら拾って袋などに入れ、動物病院に持参します。農薬などが含まれている毒エサの可能性が考えられるので、素手で拾い上げることは避けましょう。

まとめ

柴犬が何でも口に入れやすいのは、生きていくために大切な本能や習性があるからで、けして悪いことではありません。しかし、拾い食いしたことで健康が損なわれてしまう危険があります。しつけをして、食べさせないようにしたり食べたものを吐き出させたりできるようにしておきましょう。家の中も道端も、思わぬものが落ちている可能性があります。部屋の中はきちんと整頓してゴミを放置しない、散歩中は変なものが落ちていないか注意してあげることが大切です。

吐き出させようとして無理に水を飲ませるのは、状態を悪化させる危険があるためやめましょう。

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