柴犬は世界中で愛されている犬種の１つであり、大切に飼われていると思います。そんな柴犬は他犬種とはちょっと違った特徴をもっているため、飼い主にとってはあるあるな出来事がたくさんあると思います。例えば、柴犬は運動が非常に好きな犬種で有名であり、その昔は狩猟に同行させる猟犬や家を守らせる番犬として飼われていたといいます。それだけ運動能力も高く、シニア犬になるまで基本的には活発に走り回ったりすると言います。
また、遺伝的な体質から他の日本犬とは違って飼い主の手間が増えることでも知られているため、色々な工夫がうまれています。
柴犬は独特な被毛構造をもっている
柴犬はダブルコートという独特な被毛構造を有していることで知られています。このダブルコートというのは犬の皮膚の下層部分にアンダーコートと呼ばれる体毛が生えている被毛構造を言うのですが、これが備わっていると抜け毛が大量に出るのがあるあるです。この遺伝的な体質は体温をあげる必要のある寒い国の犬種に多いものであり、柴犬も日本の四季に対応するためにアンダーコートを生やしていると言われています。
この毛が抜けてしまっては掃除が困るので、事前にドッグサロンでヘアーカットをしてもらう飼い主の人たちもいるかも知れませんが、実はこれはあまり意味がありません。ヘアーカットによって切ることができる毛は主にオーバーコートと呼ばれる皮膚を守るために生えている部分なので、体温調節を目的として生えているアンダーの部分は残ったままです。
ですから、夏に愛犬をドッグサロンに連れて行ってサマーカットを施してもらう飼い主は多いと思いますが、そういった理由から柴犬に関してはサマーカットもやめた方が良いと言えます。ちなみに、柴犬同様ダブルコートの犬種で代表的なものは、その愛らしい見た目で世界中でトップクラスの人気を誇っているチワワや長い耳がシンボルのゴールデンレトリーバーなどがいます。
逆にシングルの代表的な犬は日本でも人気の高いプードルやイギリス原産で何とも言えないかわいさがある小型犬のヨークシャーテリアなどがいます。
柴犬の意外に知られていない平均寿命あるある
柴犬は意外に知られてはいないのですが、平均寿命が長い犬種として有名です。一般的に小型犬の方が大型犬よりも寿命が長いと言われており、それは大型犬の内蔵機能がその身体の大きさに対して十分ではない設計のためであるそうです。大型犬の代表とも言えるのが、最近まで最も身長の高い犬としてギネスにも載っていたグレートデーンですが、グレートデーンの平均寿命は7歳ほどと非常に短いです。それに対して、小型犬の代表とも言えるチワワは14歳も長生きします。
これだけ身体のサイズの違いによって寿命が違うわけですが、柴犬の場合は中型犬サイズにも関わらず15歳まで普通は生きると言われています。柴犬がここまで長生きな犬種である原因はよくわかってはいないそうですが、20歳以上も長生きをしたという報告も多数あがっているそうです。これは柴犬に限定されませんが犬を長生きさせるためには室内で飼うことが重要なようで、野外で飼うとどうしても暮らしづらさからストレスを感じてしまうそうです。
室内であれば暑い夏であろうが寒い冬であろうがエアコンによっていつでも室温を過ごしやすい温度に設定することができますし、犬の足を傷つけるようなものも普通は地べたに落ちてはいないはずなので、危険性も低いと言えます。それに近年はドッグフードの品質も向上してきているため、とても犬も人間と同様にどんどん快適な暮らしができる環境が整ってきているようです。
柴犬の抜け毛をとる際のあるある
柴犬はその遺伝的な独特な体質によってどうしても、春と冬の換毛期に抜け毛が大量に発生してしまいます。抜け毛は放っておけば部屋中に散らばってしまうものですが、その多くは犬の身体にまとわりついているのが普通です。そのため、柴犬の身体から抜け毛を綺麗にとってやらなければ体温調節に支障がでてしまい、夏場だとさいあくの場合熱中症になりかねません。
抜け毛の処理に適しているのがブラッシングとシャンプーになるのですが、両者ともやり方には気をつけなければならないものです。ブラッシングに使うブラシは複数あるのがあるあるで、スリッカーブラシ、ラバーブラシ、ピンブラシなどがあります。スリッカーブラシが最も利用されるタイプのもので、くの字型に曲がった見た目が独特な抜け毛処理に人気のあるブラシとなっています。
ラバーブラシはその名前からも察することができる通り、ゴム状のブラシであり、抜け毛を落とすパワーであれば最高レベルなのですが犬の皮膚を傷つけやすいのであまり利用することはおすすめできません。ピンブラシはスリッカーブラシほどの抜け毛処理効果は期待できませんが、優しくブラッシングしたい場合に好まれます。
シャンプーに関しては犬の皮膚を傷つけないように月2回程度に抑えてやるのが柴犬のあるあるで、きつく洗ってやる必要はありませんが、ダニやホコリをしっかり落としてやらないとアレルギー症状がでかねないので丁寧に時間をかけてやるのが大切です。
柴犬のかかる病気と栄養の重要性
柴犬が摂らなければならない栄養はたくさんありますが、実は人間とは若干違います。これはあるあるなのですが、犬は炭水化物をうまく消化することができないため、人間の最重要栄養素を摂取することはありません。その代わり重要になる栄養がタンパク質で、筋肉をつくるだけでなくエネルギーを使うあらゆる動作のために必要なものになります。
それとこれもあるあるなのですが、柴犬は体内でビタミンCを生成することができ、人のように野菜や果物をしっかりとってビタミンCを摂取することもありません。他はだいたい人と同じでカルシウムを摂らなければ骨粗しょう症になってしまったり、オメガ脂肪酸を摂らなければ血流がどろどろになったりします。犬は人間と同じように歳を取れば様々な病気にかかりやすくなります。目が白く濁って悪くなる白内障や場合によっては手術が必要になる角膜炎などの病気が典型的です。
また、柴犬の場合は皮膚が弱いためアトピー性皮膚炎になる確率が高い犬種であるとされています。賞状としては身体が痒くなるだけですが、場合によっては部分的な脱毛を引き起こすこともあるので、何か引っかかったら動物病院に連れて行った方がいいようです。ちなみに犬の皮膚にいる常在菌の増殖によっても同様の脱毛症状が引き起こされる場合がありますが、その場合もアトピー性皮膚炎と同じで放置せず動物病院でしっかり診てもらった方がいいと思います。
まとめ
柴犬は世界中で人気を誇っている日本犬ですが、他の日本犬とは違って遺伝的な体質から毛がやたらに抜け落ちたり、それをブラッシングやシャンプーで処理するやり方にもコツがあったりと飼う上では比較的大変な犬かも知れません。それに、基本的にどの犬も人間同様に栄養バランスをしっかり守った食事をしなければなりませんし、健康に気をつかっていても歳をとれば病気になってしまいます。
特に柴犬の場合は他犬種に比べても皮膚が弱くアトピー性皮膚炎にかかりやすい体質であるため、特に飼う上ではそこに注意する必要があると言えます。