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柴犬の睡眠時間が長い理由

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柴犬はかつては番犬や狩猟犬として活躍してきた日本犬であり、もともとは外で飼育されることが多かったということです。しかし、最近では犬も家族の一員として考えられることが増えたため、室内で柴犬を飼育する人も増えてきました。安心して眠る柴犬の姿は可愛らしいですが、あまりに睡眠時間が長いと心配になることもあるでしょう。また、生活リズムが乱れることで人間と同じように睡眠不足になってしまう柴犬もいます。

柴犬の健康を保つうえでは適度な睡眠時間を確保することが非常に重要であり、柴犬を快眠させるための方法をチェックしておきましょう。

柴犬の睡眠時間はどのくらいなのか

柴犬を見ているとよく寝ていると感じるかもしれません。ちなみに、犬というのは基本的に人間よりも長時間の睡眠を必要としているため、寝過ぎているように感じても問題ないことがほとんどです。成犬の睡眠時間は平均すると12~15時間程度となります。そのため人間よりもかなり長く眠っていることになるでしょう。柴犬は活発な犬種ですが、1日の半分以上を寝て過ごしていることになります。

もちろん睡眠時間は犬によって異なりますし、生活環境によっても変わってくるかもしれません。柴犬はこの長い睡眠時間でしっかり疲労を回復し、活動のためのエネルギーを蓄えているのです。生まれたばかりの柴犬の子犬は、成犬よりもさらに長く眠ることが特徴です。1日の睡眠時間は18~19時間と言われており、1日のほとんどを寝て過ごしていることになります。

子犬の時期は好奇心旺盛で活発に動き回り、さまざまなことを学習するため、成犬やシニア犬と比べてエネルギー消費が多いのです。そのためより多くの睡眠が必要になると言えるでしょう。シニア犬も成犬より睡眠時間が長くなることが特徴です。年齢を重ねるごとに睡眠時間が長くなり、やがては1日のほとんどを寝て過ごすようになります。元気いっぱいに動き回る子犬時代とは異なり、シニア犬は動きも遅くなって活動時間が少なくなります。

しかし、体力はどんどん衰えてしまうため、より多くの休息が必要になるのです。犬は人間より長く眠る動物ですが、必要な睡眠時間は年齢によって変化することを知っておきましょう。

柴犬の睡眠時間が長い理由について

なぜ柴犬は1日の半分以上寝ているのかということですが、野生時代の習性が残っていることが理由として考えられます。かつて犬は夜行性の動物でした。効率よく獲物を捕まえるため、見つかりにくい夜中に活動していたということです。しかし、現在の柴犬は人間とともに生活をするようになり、狩りをする必要がなくなったので睡眠のリズムも人間に合わせるようになってきたのです。

しかし、野性時代の昼間に眠る習慣は残ったままですし、昼夜問わず長い睡眠を取る柴犬が増えてきたということです。犬の睡眠時間が長い理由として、レム睡眠とノンレム睡眠のバランスというのも挙げられます。レム睡眠とは浅い眠りのことであり、体は寝ていても脳は起きている状態です。逆にノンレム睡眠は深い眠りのことであり、心身ともにゆったり休んでいる状態です。

犬の睡眠はほとんどがレム睡眠であり、熟睡しているように見えても約8割の睡眠時間は浅い眠りと言われています。これも野生時代の名残とされており、外敵から襲われる危険に備えてすぐ起きられるようにしていたということです。柴犬が熟睡しているのは睡眠時間の2割程度なのです。そのため人間より長く眠って疲労を回復させる必要があるのです。柴犬が仰向けになって眠っている姿を見たことのある人もいるかもしれません。

これは飼い主を信頼して深く眠っている証拠であり、柴犬が安心できる環境を提供できていると考えて良いでしょう。

柴犬の睡眠時間が短いと問題がある


柴犬の健康のためには十分な睡眠時間を確保することがポイントです。犬にとっても睡眠は重要であり、睡眠不足が続くと人間と同じようにさまざまな問題が起こってしまいます。犬の睡眠時間が短くなる理由として、生活環境の変化や寝床の位置の変化、ストレスを抱えているといったことが挙げられます。このようなことが原因で睡眠不足になった場合、犬にとって大きなストレスがかかってしまいます。

特に新しい家の来たばかりの子犬は環境の変化に適応できず、最初のうちはよく眠れないことが多いです。睡眠不足が続くとしつけが上手くいかなかったり、吠えたり噛みつくといった問題行動を起こしてしまうこともあるでしょう。犬にとって睡眠はストレスを軽減するために欠かせません。良い睡眠がとれずストレスが高い状態が続いた場合、飼い主の言うことを聞かなくなってしまうこともあります。

そうなると飼い主にとってもストレスですが、叱られた柴犬の方もストレスが溜まりやすくなってしまうのです。また、睡眠不足は犬の肉体と精神に悪影響を及ぼすため、寿命を縮める可能性もあると言われています。外部からの刺激が多かったり、不快な環境で過ごしている場合は睡眠時間が不足しやすくなるので注意しましょう。人間と同じように犬にも睡眠は重要な時間です。きちんと休息を取ることにより、健康の維持に繋がるでしょう。

そのためには眠りやすい環境を整えることも大切です。

柴犬の睡眠時間をしっかり確保する

柴犬の睡眠時間が短いと感じた場合、安心して眠らせてあげるようにすることが大切です。睡眠時間を確保する方法として、まずは犬にとって心地よい寝床を用意することが大切です。柴犬のために専用のベッドを用意すると良いのですが、柔らかすぎるものだと不安定なので快適な寝床とは言えません。柴犬が安心して眠れるように適度な硬さとサイズの寝床を用意しましょう。床より少し高い位置にベッドを用意したり、厚みのあるベッドを選ぶのがおすすめです。

直接床に寝させると人間の生活音や振動が伝わり、睡眠不足になってしまうこともあります。犬は人間より感覚が鋭いですし、聴覚にも優れているのできちんと配慮してあげましょう。また、顎を乗せることのできる枕を用意してあげるのもおすすめです。柴犬は普段飼い主を見上げることが多いため、首周りが疲労しやすいのです。安定した枕に顎を乗せることにより、首の疲れを軽減することができるでしょう。

また、へりの部分が高くなっているベッドの場合も顎を乗せて休むことができます。柴犬を快眠させるためには適切な室温に管理することも大切です。犬にとっての適温は年齢や犬種によって変わってきますが、柴犬はダブルコートなので夏は23~26度、冬は19~23度くらいが良いでしょう。子犬やシニア犬は暑さにも寒さにも弱いので特に注意が必要です。ちなみに、運動不足だと十分な睡眠が取れなくなることもあります。毎日しっかり運動させてあげましょう。

まとめ

柴犬は健康的な犬種ですが、毎日の疲れをしっかり取るためには睡眠が重要です。犬が寝てばかりいる場合や全然寝ない場合、飼い主は心配してしまうかもしれません。しかし、犬は人間とは異なり、1日の半分以上を寝て過ごす動物です。その理由は浅い睡眠を繰り返しているためであり、犬がしっかり休めるようにしてあげることが大切です。犬も落ち着けない環境では睡眠不足になってしまうことがありますし、それがストレスの原因になってしまうこともあるので注意しましょう。

心地よいベッドを用意したり、快眠できるような環境に整えることで柴犬の睡眠時間を確保させることができるのです。

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