健康

リンの摂取が柴犬に与える様々な影響

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リンは柴犬の骨や歯になる成分です。細胞内に存在しており、体を維持するために必要とされます。含有量の多い食材としては肉類を挙げることができます。鶏や羊の他に魚や牛、豚などに多く含まれています。食肉にはリンが多く含まれるため、総合栄養食などと一緒に大量に与えるとカルシウムとのバランスが崩れます。その結果として骨の生育に悪影響が出たり、尿石などの疾患を発症することがあります。

いわしや鶏のレバー、ささみなどは含有量が多いので注意が必要です。水分を除いた乾燥肉であるミールにもリンが多く含まれています。骨付き肉を使用している場合、含有量が多くなるので注意しなければなりません。

柴犬用ドッグフードとリンの摂取量

柴犬にドッグフードを与える場合には原材料をしっかりと確認することが重要です。愛犬の状態をしっかりよ把握して最適な栄養バランスのものを与える必要があります。柴犬は肉食に近い雑食なので動物性タンパク質を多く必要とします。それ以外にもビタミンやミネラルなどをバランス良く摂取することが重要となります。リンは骨や歯の主成分となるミネラルです。過剰摂取だけでなく欠乏も様々なトラブルを引き起こします。

低リン状態だと柴犬の食欲が減退したり異食症や成長抑制などの症状が見られます。また被毛の状態が悪化したり生殖機能が低下することがあります。骨の成分であるリンが不足すると自然に骨折する可能性も存在します。一般的なドッグフードや食材にはリンが含まれているので、欠乏することはあまりありません。リンを過剰摂取した場合には尿石症や腎不全になる可能性があります。含有量の多い食材としては鶏肉などを挙げることができます。

基本的に肉類はリンが多く含まれていますが、七面鳥は少なめな食材です。柴犬の健康維持に必要なリンの量は成犬がドッグフード100gあたり約0.5g、子犬や繁殖時は約1gで上限は約1.6gです。子犬は成長期にあるので成犬よりもリンを多く必要とします。過剰摂取すると腎不全などの原因となりますが、欠乏した場合にも様々な問題が生じます。栄養バランスの取れた良質なドッグフードを与えていれば、基本的に不足することはないので安心です。

年を重ねた柴犬には低リンのドッグフードを

人と同じように柴犬も年を取ると、体の機能が落ちてきます。そのためにドッグフードも若い時と同じ物ではなく、低リンになっているものを選ぶべきでしょう。リンは骨に含まれる成分で、機能が低下した腎臓の損傷をそれ以上広げないようにするにはドッグフードに含まれる成分も低リンである必要があります。柴犬も成犬期にはAAFCOが定めるリンの最低含有量率0.5%(乾物値換算)とされ、重篤な腎臓病を患っていない限りこの数値以上のドッグフードを選んでください。

推奨されているのは0.5%以上1.0%以下です。リンの数値が公表されていないドッグフードの場合は、灰分の含有量を見ることでリンの含有量も推定することができます。8.0%以上の灰分を含みミールを主原料とするドッグフードには、ミールに骨が多く含まれているのでリンの含有量も高くなります。柴犬もお肉が含まれている食事を好みますが、ミールの場合は殆どが肉骨分を使用しているためリンが高くなる傾向にあります。

食欲を下げずに腎臓のケアが必要な柴犬には、生肉(正肉)を使っているドッグフードを選んでください。低リンであることは機能の落ちた腎臓を保護する効果があることは、疑いの余地がありません。ですから、ドッグフードを選ぶときに最優先するべき条件といえます。ただし健康な時期から腎臓を保護する為に低リンにしても、効果があるかどうかの臨床結果ははっきりしていません。

低リンのドッグフードはどんな柴犬におすすめ?


柴犬は病気に強い犬種だといわれていますが、それでも腎臓などが弱い柴犬の場合には、低リンのドッグフードを与えるようにしましょう。腎臓というのは、血液をろ過して老廃物などを排出する器官になりますが、柴犬でももともと腎臓が悪かったり、生活習慣などで腎臓が悪くなってしまった場合には注意が必要です。腎臓が悪いかをチェックするポイントとしては、水をよく飲むようになって尿が増えたり、食欲がなくなって痩せてくるといった症状があります。

ほかにも嘔吐や貧血、見た目にも元気がなくなったようであれば、動物病院などに連れて行き腎臓の機能に問題がないかどうかを調べてもらうようにしましょう。もし柴犬の腎臓に問題があった場合には、ドッグフードについても低リンで腎臓に負担がかからないものを選ぶことが重要になってきます。同様にオメガ3脂肪酸の摂取量についても注意が必要です。

というのもオメガ3脂肪酸は腎臓病に効果があることが認められ、炎症を軽減してくれるからです。最近では様々なドッグフードが売られていますが、それぞれの犬の状態や健康状態に合ったものを選んであげることが重要です。具体的にどのようなものを選べば良いのか分からないという場合には、動物病院の医師などに相談して、健康状態に合ったものを選んでもらうようにしましょう。

値段がただ安いというものや、柴犬用と書かれているからといって適当に選ぶことは避けることが大切です。

柴犬と低リン性のドッグフード

柴犬もシニア期になると変化が訪れます。必要なカロリーは減り、基礎代謝量が低下して、多かれ少なかれ腎機能にも衰えが出てくる時期といえます。そのため、シニア期の柴犬にとってバランスの良いドッグフードを選ぶときのポイントは、低リン性のドッグフードというのがポイントになるといわれています。リン含有率の低いフードの選び方はまずは成分表をチェックしましょう。

そして、リンの含有量が低くなっているシニア期用のフードを選ぶようにします。また、柴犬もこの時期になると慢性的な病気も増えるといえます。特に腎臓や心臓などの病気に対する有病率も高くなるといわれています。こうした病気はリンなどのミネラルバランスを調節することが有効とされ、ドッグフード選びもそうした観点から行うようにしましょう。また、タンパク質量や塩分量なども併せて確認してから選びましょう。

市販のシニア犬用のドッグフードにはこうした病気が考慮されて作られているものもあります。パッケージもわかりやすくなっておりすぐに与えたくなるといえますが、疾患に対する栄養の調整については、それぞれの柴犬ごとに状況も異なります。疾患がある愛犬の低リンドッグフード選びを行う場合には、まずはかかりつけの動物病院に相談しながら選ぶようにすることが、このタイプのドッグフードを選ぶ時の注意点として挙げられます。

愛犬の柴犬の状況に合った食事選びをするようにしましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。ここまで、愛犬の低リンのドッグフードについてご紹介してきました。低リンというのはどういったものかということや、なぜこのようなフードを選ぶべきなのか、そしてそのフードがどんな柴犬におすすめなのかということについてご説明しました。そして、そうしたタイプのドッグフードの選び方や注意点についても併せてご説明してきました。

犬も人間と同様に、年齢を重ねてきたり病気になったりすると代謝等、体に様々な変化が起こります。低リンのドッグフードはそのような愛犬の健康上のニーズを満たすものとして、獣医さんと相談しながら与えていきましょう。

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