健康

柴犬の子犬に去勢をさせるべきメリットって?

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柴犬を家族に迎え入れてその可愛さにメロメロ!という飼い主さんは多いのではないでしょうか?すくすくと大きく成長していく柴犬を見て嬉しくなる一方、この先の健康についてもとても心配になってきますよね?できれば大きな病気をすることなく寿命を全うしてほしいというのは全ての飼い主さんの願いであることでしょう。健康のために何より必要なのは「病気を予防する」ということです。

そのためにも定期的な健康診断や日々の栄養、運動など様々なことが大切ですが「去勢」にも健康のためのメリットが多くあることをご存知ですか?あまりいいイメージがないという人もいるかもしれませんが実はとても大切なことなんです。

去勢手術ってしたほうがいいの?

柴犬は、昔から日本犬の中でもトップクラスの飼育頭数を誇る人気の犬種です。最近ではその人気は国内だけでなく海外にまで広がっています。日本では古くでは狩猟のための猟犬として人々とともに暮らしてきました。その名残として、飼い主に非常に忠実な性格で賢く、運動神経も抜群なのが柴犬の特徴です。最近では、豆柴のようなより一層小型で可愛らしい柴犬も増えていることもあり、室内飼いする人も昔に比べてかなり増えました。

新しく飼い始めたという人も増えていることでしょう。柴犬は本来あまりベタベタするのが好きではありません。ですが子犬の時期は成犬の凛々しい顔つきの柴犬からは想像もつかないくらいにわんぱくで甘えん坊です。その可愛さに思わずメロメロになっている方も多いと思います。子犬の頃には、予防接種や初めての狂犬病予防、住んでいる地域への犬の登録など何かとやらなければいけないことも多いです。

去勢手術もそのうちの1つでしょう。ですが前述したものとは違い、この手術は必ずしも行わなければいけないものではありません。費用面での不安や、「手術をさせるのがかわいそう」という気持ちから行わない飼い主さんも多いでしょう。ですが、結論から言ってしまえば去勢(避妊)手術は、柴犬に子犬を産ませる予定がない限りはやっておいたほうが賢明です。

去勢手術は治療目的で行うものではないのでどうしても躊躇してしまうこともあると思いますが現代では獣医さんからも勧められるほど、広く浸透しています。

手術を行うメリットって何があるの?

「去勢手術は飼い主のためのもの」というイメージがなんとなくある方も多いのではないでしょうか?手術をするからには犬の体の負担はゼロとは言えませんし、なるべく自然な状態で暮らさせてあげるのが我が家の柴犬にとっても幸せなのでは?と感じてしまうこともあるかもしれません。ですが、去勢することは、実は犬の健康を守るためにも役立つことなのです。まず第1に、望まない妊娠や出産を避けられます。

もし、知らない間に愛犬がそういったことを起こしてしまった場合、トラブルに発展してしまうケースも多いです。多頭飼いをしていたり外飼いをしている場合であれば、飼い主の目の届かない間に何があるかわかりませんので特に去勢や避妊は行ったほうが良いでしょう。そしてもう1つのメリットとしては、手術をすることで様々な病気を事前に予防できるといったことです。

オス犬であれば精巣腫瘍や前立腺が肥大化してしまう病気、メス犬なら乳腺付近の腫瘍や子宮に関する病気を未然に防ぐことができます。これらの病気はどれも高齢期になってから発症するケースが多く症状も悪くなりがちです。こういったことから、健康を守るためにも子犬の時から手術をするのは決して飼い主だけのメリットではないのです。

それ以外にも、手術を行うことで性ホルモンが減少することで、発情期がなくなる、マーキングが減る、精神的に穏やかになるといったメリットもあります。特に柴犬のオスは独立心や警戒心ももともと強いタイプが多いので、攻撃性が少なくなるという意味でも愛犬と暮らしていく上で良いポイントになるでしょう。

手術の内容は?費用はどれくらい?


では、去勢(避妊)とは具体的にどういったものなのでしょうか?これにはメスとオスで内容にも違いがあります。まずメスの場合の避妊手術では卵巣または子宮(もしくはその両方)を摘出します。体に全身麻酔をかけて開腹手術を行う為、1泊〜数日間の入院が必要です。手術後1〜2週間で抜糸をします。オスの場合は去勢手術として睾丸の摘出をしていきます。こちらも全身麻酔を使用して行っていきます。

病院によっては日帰りで行える場合もあるようですが1日程入院するのが一般的です。オスの場合も術後1〜2週間後に抜糸を行います。メスもオスも手術自体の時間は1〜2時間程度です。手術の前には健康状態に異常がないかの検査があり必要によって血液検査やレントゲンといったものも行われます。費用は犬の大きさや病院によっても違いますが標準的なサイズの柴犬であれば2万〜5万円程度でしょう。

住んでいる自治体によっては手術を行うと補助金を出してくれることがあったり、ペット保険に加入していれば手術費の全額もしくは一部を保障してくれることもあるようですので事前に確認しておくと良いでしょう。また、子犬の時期であれば乳歯遺残があることがあります。乳歯遺残とは口の中に乳歯が残ってしまったまま永久歯が生えてくることです。犬歯は特に残ってしまった場合は抜糸を勧められます。

その場合も麻酔を使用して外科的な措置が必要になるため、去勢手術と同時に行うことで全身麻酔の度重なる負担を減らせるので同時に施術されることもあるようです。

行うリスクやデメリットはないの?

去勢手術は一般的に子犬の時期に行うのが望ましいとされています。特に最適と言われているのが生後半年から成犬になる1才未満の間です。成犬になってからも去勢手術自体は可能ですが、子犬の時期の方が望ましいとされているのには、理由があります。生後半年未満の柴犬はまだ初めての発情期を迎えていないため、そのうちから行うことでより病気にかかるリスクが減るためです。

犬の発情期は定期的に訪れますが、発情期を迎える以前から手術をした場合と2回目以降の発情後に手術をした場合で病気の発生率も変わってきます。発情期を迎えたことがないうちから手術をしたほうが予防率が高いのです。また、若い方が体力もあり手術を行っても比較的回復が早いということもあります。犬は発情期を迎えるとホルモンバランスが変化してくることで性格や行動も少し変化してきます。

発情期のオスの柴犬は過剰にメスを追いかけ回したり、普段以上にマーキングをして攻撃性が強くなることもありますがそういった心理的なストレスも減らしてあげることができます。ですが、手術を行っていくので必ずしもメリットばかりではありません。当たり前ですが、去勢をしてしまえば繁殖はできなくなります。なので事前に愛犬のライフプランはよく考えておかなければなりません。

そして、麻酔を使っていくのでリスクはどうしてもついてくるでしょう。去勢手術自体は広く普及されているので失敗は多くはありませんが、約0.1%の確率(1000頭に1頭)で起こりうるとされているようです。最悪死んでしまうこともあるようですね。そう聞くと怖くなってきますが、おそらく珍しい犬種や超小型犬などに多いのではないでしょうか?柴犬は全国的にも飼育頭数が多く、体力もあり丈夫な犬が多いので信頼できる獣医さんに任せればあまり問題はないでしょう。

まとめ

「手術」と聞くと、柴犬の体の負担になるんじゃないか、精神的に耐えられるのかなどとどうしてもいろんなことが心配になってしまいますよね。ですがこの手術は本当に広く当たり前に普及しています。将来的に重い病気を患った時に「あの時にしてあげていれば」と後悔してしまう可能性もゼロではありませんよね。行ったとしても数日単位で終わるものなので負担もそれを考えれば決して大きすぎるわけではないとは思いませんか?

あくまでも義務ではありませんし飼い主の判断に委ねられることですが、ひとつの選択肢として、これを機にもう1度是非よく考えてみてください!

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