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柴犬の子犬が寝てばかりいるのは病気?

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子犬だった柴犬をお迎えしてびっくりしたのが、寝てばかりいることでした。柴犬の子犬が家にきたらあれもしよう、これもしようと色々計画していました。ただ、何か行動しようと思うと寝ていることが多く「今起こさない方が良いのかな」と悩んでしまったことをよく覚えています。あまりにも寝てばかりいるので不安になり、動物病院の獣医さんに相談したことも懐かしい思い出です。柴犬は運動が得意で猟犬としても人気があると聞いていたので、何となく寝ずの番をしていると勝手なイメージがありました。

確かに柴犬は番犬としても向いていますが、人間と同じように毎日一定の時間寝ます。寝てばかりいるというのは自分の知識不足でした。

柴犬の子犬が寝てばかりいると獣医に相談

うちの柴犬は子犬の時から、とにかく寝てばかりいるワンちゃんでした。体調が悪いのではないかと疑い、いつも通っている動物病院の先生に異常はないか聞いてみたことがあります。そして問診の結果、血液検査をするまでもなく健康だと分かり、安心しました。確かに年齢に関わらず、犬が寝てばかりいる時は病気を発症している可能性も否定できません。寝てばかりいる症状が出るのは、甲状腺機能低下症です。この病気になると睡眠時間が異常に長くなり、1日中寝てばかりいることになります。

ただし、睡眠時間が長くなるのと同時に、病気なら元気がなくなりオモチャなどにも関心がなくなってしまう症状も出るはずです。病気が進むと脱毛も起こります。また、餌の種類は変更していないのに体重が妙に変動するなど、いつもと違う変化もあります。体内の水分代謝が低下することで顔にムコ多糖類が溜まってしまい、皮膚が不自然にブヨブヨした状態になり、顔がびっくりするほど変わってしまうのも特徴的な症状です。我が家の子犬は寝てばかりいたものの、起きている間は元気いっぱいで走り回っていました。

散歩にも出かけ、大好きなオモチャで遊ぶ習慣もあったので、甲状腺機能低下症の疑いは晴れました。ほぼ毎日ブラッシングも行っていましたが、特に毛が抜けるような症状もありませんでした。そもそも犬の甲状腺機能低下症は約95%が後天性で、4歳から10歳頃になると発病しやすくなります。子犬の時に発症することは極めて稀です。

柴犬の子犬の平均睡眠時間は18時間

かかりつけの医師から、睡眠時間の長さが心配なら寝ている時間を測って平均時間より大幅に長くないかチェックしてはどうかと提案されました。確かに自分では長いと思っていても具体的には何時間眠っているのか調べないと、先生も判断しようがありません。実際に測ってみた結果、うちの柴犬は大体18時間も眠っていることが分かりました。自分の普段の睡眠時間は大体6時間程度です。4時間しか眠らないこともあるので、「そんなに長い間寝るのはおかしいのではないか」と改めて不安になりました。

ただ、実は柴犬は子犬の時、睡眠時間が長いのが当たり前で18時間もごく平均的な長さでした。老犬も子犬と同じように18時間近く眠りますが、赤ちゃんの時は体を大きく成長させるためにたくさん寝る必要があります。人間も赤ちゃんの時は1日中眠っていることを考えると、子犬の睡眠時間が長いことも不自然ではありません。たくさん食べてよく眠ることが健康に育てるためのポイントです。ぐっすり眠るためにも、日中は子犬をしっかり運動させることが重要です。

散歩も犬の社交性を育てストレスを解消させるために欠かせませんが、体力をつけ疲れさせるためにも大事な習慣です。老犬になると体力も衰えているので無理に毎日運動させることはありませんが、子犬のうちはとにかく体を動かす機会を与えることが大切です。起きている間運動不足のために眠りが浅い、なんてことにならないようにしましょう。

子犬から成犬になっても平均睡眠時間は15時間


柴犬は1年も経つと体が大きくなり成犬に近づきます。ただ、子犬から成犬になっても、基本的には寝てばかりいる状態は続きます。成犬になると睡眠時間が大幅に短くなるわけではありません。子犬の時18時間だった平均睡眠時間は、成犬になっても3時間短くなるだけです。1日7時間しか起きていない計算になるので、人間からすると「寝てばかり」という印象になるのも無理はありません。成犬になった柴犬は毎日15時間程度眠るのが普通なので、本当に1日の大半眠っていることになります。

15時間でもかなり長い印象ですが、その間ずっと熟睡しているわけではありません。人間より犬は眠りの質が悪く、深い眠りのノンレム睡眠の状態になりにくいことが分かっています。浅い眠りのレム睡眠の時間が長いので、長時間眠っていないと疲れを癒し体力を回復させるのが難しくなります。目を閉じて横になっているのできちんと眠っているように思えますが、ほとんどの時間がレム睡眠なので横を通るとすぐに起きてしまうはずです。柴犬は飼い犬として飼われてきた歴史が長いものの、犬が持つ野生の本能はしっかり残っています。

そのため、完璧に眠り込んでしまうと外敵に襲われてしまうと警戒する気持ちも強く、熟睡するのが難しい体質になっています。一見のんびり眠っているように見える柴犬も、実は警戒心を常に持ち何かあった時すぐに対応できるように構えているというわけです。こういう性格が番犬として人気がある犬種になっているのでしょう。

柴犬の子犬が平均よりも長く眠る場合

犬は元々睡眠時間が長く、特に子犬や老犬は寝てばかりいるのが自然な状態だということが分かりました。また、犬にもライフスタイルの違いや体質の差があるので、特に病気ではなくても平均睡眠時間よりも長く眠ることもあります。平均より3時間以上長く眠る場合は病気を発病している可能性、極端に疲れている可能性がありますが、平均睡眠時間より1時間から2時間長いぐらいの差なら気にしなくても大丈夫です。

普段より疲れた時もぐっすり眠る傾向がありますし、環境の変化を敏感に感じて眠りが浅くなり、結果的に睡眠時間が長くなってしまうこともあります。すぐ近くで工事をしている時も、騒音によるストレスで眠りが浅くなり熟睡できなくなってしまいます。知らないお客さんが泊まりに来た時、遊びに来た時もいつもとは違う環境に警戒し、レム睡眠の時間が長くなる傾向があります。多少長めに寝ていても、いつも通り元気にお散歩に行きご飯を食べる量にも変わりがなければ、不安に感じることはないでしょう。

起きている時間の様子をきちんと観察してあげて下さい。人間も犬も、規則正しく生活することが大切です。同じ部屋に住んでいる飼い主が昼夜逆転の生活をしていたり、寝る時間がバラバラだと犬も落ち着かない生活になってしまいます。犬も夜ぐっすり寝て朝起きる生活が健康的なので、一定の時間になったら照明を消して入眠しやすい環境を整えてあげましょう。

まとめ

柴犬の子犬は平均18時間眠るのが普通なので、寝てばかりいると思っても心配することはありません。成犬になっても平均睡眠時間は15時間です。甲状腺機能低下症などの病気で眠る時間が異常に長くなることがありますが、4歳以降の成犬がかかることが多いので、子犬の年齢で発症することはごく稀です。もし発症している場合、毛が抜けてしまう症状も起き元気がなくなるのですぐに何らかの病気を発症していると分かるはずです。

多少眠る時間が長くても起きている時に元気いっぱいなら健康な証拠ですが、不安に感じることがあれば一人であれこれ悩むより、かかりつけの動物病院の獣医さんに相談した方が安心です。

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