飼い方・しつけ

柴犬の子犬のブラシがけなど基本的なお手入れの仕方

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現在でも狩猟のパートナーとして飼われることのある柴犬は、バランスの取れた凛々しい姿で人気です。散歩をさせていると他の飼い主から声をかけられることもありますが、そこで褒められるのはよく訓練された行動だけでなくケアの行き届いたルックスも対象です。健康的で美しい容姿に必要なお手入れとしては、ブラッシングやシャンプー、歯磨きがあります。きちんと方法を学んでから始めないと失敗しがちなこれらのやり方を示していきます。

子犬のうちに間違ったケアを受けて苦手意識ができると、プロに依頼するときも嫌がって苦労します。正しいやり方で、健康的な生活を提供しましょう。

スキンシップでからだをさわられるのに慣れさせます

柴犬に健康的な生活を送ってもらうためには、ブラシで毛をといたり、シャンプーをしたりする必要があります。これを怠れば吸湿性皮膚炎などの病気になってしまいます。毛のケア以外にも、爪切りや歯磨きが日常的なケアとして欠かせません。ですがわんぱくな柴犬はこれらのケアを嫌がって、暴れてしまうこともあります。子犬のうちからお手入れを受け入れるようにしつけることが、柴犬と飼い主、両方を充実した生活に導きます。しつけをするうえで大切なのは、子犬の頃から人間に体を触られることに慣れさせることです。

オスワリやフセができれば言うことありませんが、触られるのを嫌がらなければなんとかケアをやり遂げられる場合が多いです。そのためには、警戒心がない子犬のうちに体の色々なところを触っておきましょう。人間と同じで柴犬も赤ちゃんのうちは、お母さんにお世話してもらうのが当たり前だと思っています。だから体のあちこちをなでたり、爪を軽くいじったり、耳を触ったりしてもあまり嫌がりません。触られるのに慣れてきたら、ガーゼなどを使ってお手入れを開始します。はじめは濡れたガーゼで目やにをとってあげるといいでしょう。

もし成犬になってからケアを始めなければならなくなった場合は、2人がかりでスピーディーに済ませるといいです。頭のいい柴犬であっても慣れないことに長く耐えるのは苦痛です。片方が抑えて、もう片方がお手入れをする、あるいは2人同時にお手入れをする方法を選べばやり遂げられます。

柴犬にあったブラシを選んで、よく抜ける毛をケアしましょう

ブラッシングをする前に、柴犬の体に植物の種や枯れ葉などのゴミがついていないかチェックします。あったら取り除き、つづけて毛玉ができているところはないか見ます。柴犬は短毛種ですから毛玉ができることは少ないですが、毛玉ができたままブラシをかけると痛い思いをさせてしまいます。それが原因でブラッシング嫌いにならないよう気をつける必要があります。毛玉があったら指でほぐして、毛をブラシで軽くとかします。短毛種の柴犬に使うブラシとしては、ピン先が平面になっているスリッカーブラシがおすすめです。

ピンの硬さによってハードとソフトがありますが、子犬であれば刺激が少ないソフトがいいでしょう。ブラシは親指を柄の上に置き、残る4本の指を柄の下から支えます。人差し指で柄を押すように持つと、力が入りすぎて皮膚を痛めるので危険です。とかすときは狙ったところの被毛を起こし、皮膚とブラシの面が平行になるように動かします。全身の抜け毛を取っていく必要がありますが、行う順番にルールはありません。ですが、日によって順番が違うとやり残しが出やすいので、自分なりの順序を決めておくと合理的です。

一般的には、柴犬が嫌がらない背中からはじめて、デリケートな尻尾や顔を最後にもっていくと協力してもらいやすいです。忘れないでほしいのは、ブラシを持っていない方の手の使い方です。被毛を軽くつかんで持ち上げ、皮膚をつっぱらせて、抜け毛を取りやすくします。

月に1回程度のシャンプーで皮膚病を予防しましょう


毛が短く、毛色も赤や黒が多い柴犬は長い期間シャンプーをしなくても汚らしくはなりにくいです。しかし皮膚が脂でベトついていると皮膚病になりやすいため、月に1回を目安に洗ってあげる必要があります。必要不可欠な道具は、犬用シャンプーとタオル、ドライヤーそしてミニバケツです。それ以外にもスポンジ、リンスがあると便利です。シャンプーをする前に、毛玉ほぐしとブラッシングをして毛の流れを整えると洗いやすくなります。まず36℃から38℃のぬるま湯で全身を濡らします。

猫ほど水を嫌がる柴犬はめったにいませんが、嫌がる場合は足元からシャワーを当てていくと徐々に慣れています。水の音や水しぶきを嫌がるようであれば、シャワーヘッドを皮膚に近づけることで対処してください。基本的にぬるま湯は柴犬にとって気持ちいいものなので、気持ちよさを感じていけば協力的になってくれます。つぎにシャンプーを使いますが、事前にミニバケツを使って10倍ほどに薄めておきます。手にシャンプーをとって、被毛になじませてから皮膚をマッサージするように洗っていきます。

もみ洗いするときは爪で皮膚を傷つけないように注意して、指のはらで洗います。決まった順番はないので、自分で決めたルールで洗ってください。洗い残しがないのを確認してから、すすぎます。順序は高いほうから低いほうが基本で、顔からぬるま湯を流していきます。このとき洗いにくい目の周りをスポンジで洗ってください。すすぎ終わったらタオルでよく拭いて、ブラシでとかしながらドライヤーで乾かします。なお顔の正面から温風を当てると危険なので、横や後ろから当ててください。

歯磨きはまずガーゼを使って、慣れたら歯ブラシを使います

柴犬の子犬の口の中を覗いてみると、白い歯とピンクの歯茎が見えるはずです。しかし口腔ケアを怠ると歯がどんどん黄ばみ、歯茎は黒く変色していきます。それを予防するためには正しい歯磨きを子犬の頃から習慣にすることが肝心です。口の中をいじられることを嫌がる子犬がほとんどなので、最初は歯磨きというよりも、口の周りや中をさわることからはじめます。きちんとした歯磨きに使う道具はトレイとガーゼ、歯ブラシです。トレイはヨーグルトの空きカップなどで代用可能です。まずトレイに清潔な水を入れ、指に巻き付けたガーゼをつけて湿らせます。

ガーゼがないほうの手で、顔を抑えて歯を露出させてガーゼでぬぐいます。歯垢や食べ残しがついてついているところを見つけてふいていけば、清潔な歯を保てます。飼い主が面倒臭がってサボると歯垢や歯石が増え、歯周病にかかります。この病気にかかると歯茎が膿んだりして痛みますし、噛めなくなると栄養状態も悪くなります。歯の中でとくに汚れやすいのは、食べ物を噛む犬歯ですから念入りにこすってあげてください。また歯茎でも細菌が増えて、ヌメってくるのでよく掃除します。最後に口周りの食べこぼしも拭き取って終了です。

ガーゼを使った歯磨きに慣れてきたら、もっと磨きやすい歯ブラシを使います。柴犬には人間とは違い臼歯がないので、歯ブラシは縦方向に小刻みに動かすと磨きやすいです。口腔ケアを楽にしたい場合は、デンタルコットンや犬用ガムで遊ばせるのが有効です。

まとめ

まず飼い主にする定期的なケアを受け入れる準備として、子犬のうちからスキンシップを取ることを述べました。ここがうまくいくと、シャンプーや歯磨きをしてもストレスを感じにくくなるのでぜひ実行してもらいたいです。次に、きれい好きな性格で知られる柴犬の代表的なお手入れについて示しました。短毛の柴犬にあったスリッカーブラシで被毛をときます。シャンプーは犬用を使って、可能なかぎりストレスを感じないように洗います。歯磨きは、生涯にわたっての健康を左右する重要なケアなので、嫌がられても辛抱強く行います。

正しいケアでお手入れをして、みんなに愛されるワンちゃんにしてあげてください。

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