健康

柴犬メスの理想体重と肥満にさせない方法

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家で気軽に飼育できる柴犬ですが、天然記念物になっていることを知っていますか。家族の一員として接するだけでなく、日本特有の存在である柴犬の種を保存する意味でも大切に育てていかなければなりません。中でも柴犬のメスはエサのやり方一つで肥満リスクが高まるため、理想的な体重を理解して育てましょう。太らせてしまったときのリスクや対応についても学んでおくと、太らせない育て方ができるでしょう。

今回は飼い主として知っておくべき柴犬メスの理想体重や肥満によるリスク、エサの与え方や太ったときの対応の仕方について話を進めていきます。

知っておきたい柴犬メスの理想体重とは

柴犬にはいくつか種類があり、日本に古くからいるのはキツネ顔に近い縄文柴犬です。狩猟のお供として活躍していましたので、スッキリシャープな体型を維持するのが理想といえます。縄文柴犬のメスは成犬で、体高が40cmから45cmほどになり、理想体重は9kg前後です。11kgまでならあっても大丈夫でしょう。広い地域で飼育されているタヌキ顔に近い新柴犬、弥生柴犬とも呼ばれる事がある種類のメスは、あまり縄文柴犬と変わらない体高です。

ガッチリした骨格をしていますが、理想体重は少し軽めで7kg前後、9kgまでなら安心です。柴犬にも個々の差がありますので、成長具合をよく観察してあげることが大切です。上から見たとき、明らかにむっちりしているのがわかる程だと脂肪が付きすぎです。肋骨が触ってわからないほどだと、すぐに対応しないと健康が損なわれてしまう可能性があります。豆柴は人気がありますが犬種ではなく、小柄な柴犬の総称です。

子犬の時期は豆柴でも、成犬になれば一般的なサイズと変わらなくなることも多いです。成犬になっても小さいままの場合はより体重の増加に注意してあげないと負担がかかってしまう事があります。豆柴のメスは30cm位までの理想的な体重は4kgから6kgです。柴犬の重さを量ることができる体重計を準備し、できれば毎日記録して増加を見逃さないようにしてあげましょう。人間には僅かな変化でも柴犬のメスにとっては大きな変化になってしまうので、まだ大丈夫だろうという考え方はよくありません。

柴犬のメスが肥満になることで発生しやすいリスク

理想とする体重からずいぶん太って、明らかに肥満になった場合、柴犬のメスにはどんな変化が起きるのでしょうか。やはり重すぎることで、足腰には大きな負担がかかります。関節を痛めれば歩けなくなってしまいますし、腰を痛めると排泄がしにくくなってしまうことがあります。散歩を拒否するようになりますが、エサは変わりなく食べますので、ますます体重が増加していくリスクが高まります。人間と同様に肥満が続き、運動不足になれば糖尿病を患うリスクも高まります。

糖尿病になっていることに気づかず、放置してしまうと血行障害により足の切断や、失明の危険も出てきます。栄養と塩分の過多により、腎臓病を併発する危険があります。急にエサを食べなくなったときや頻繁にトイレに行って尿の量が多いなど、変調が見られたら直ちにクリニックへ行って検査を受けましょう。喉に脂肪がついてしまうと、呼吸がしにくくなってしまいます。太っていびきをかくようになったら無呼吸に注意が必要で、酸素不足による脳の障害も心配しなければなりません。

脂肪の重さや呼吸のしにくさから脈が速くなり、心臓に負担がかかることもあります。突然死のリスクが高まる前に、減量させてあげることが大事です。体温の調節に苦労し、夏場は熱中症を起こす可能性があります。口を開けて舌を出し調節していますが、脂肪を蓄えた状態ではうまい具合に熱が放出されません。冷房をつけていても熱中症になることがあるので、無駄な脂肪を減らす努力をしてあげましょう。

太らせないために柴犬のメスへ有効なエサの与え方


よく食べて元気だからと、毎日大量にエサを与えていたら肥満になるのは当たり前です。野生の習性が出て、食べられるときにたくさん食べて飢餓に備えるタイプもいます。催促されたらエサを与えるようにしていると、食べていないふりをして他の家族にエサを求める様になる場合があります。エサを与える当番を決めたら他の家族は与えない、あるいはエサやりの記録をつけて食べたかどうかを家族みんなで管理していけば、誤って与えすぎる心配がなくなります。

年齡やサイズによって与えるべきエサの量が違ってきますが、いつも遊んだり散歩が大好きだったりして運動量が多いのであれば、少し多めに与えないと痩せ過ぎてしまう危険があります。エサの与え方の目安として柴犬のメスが子犬のときは1日3回から4回、160g前後のエサを食べさせます。成犬になったら、1日2回100gから150g前後、高齢になると1回に食べられる量が少なくなるため、小分けにしてトータル100g前後食べさせましょう。

飼育している柴犬メスのサイズに合わせ、目安量を参考に調節して与えてあげるのが有効な方法です。過剰に食べさせていないのに太ってきたら病気の場合がありますので、一度クリニックで診てもらったほうが安心です。偏った栄養を与えることで太ってくる場合もあるため、ドッグフードに含まれている素材が、炭水化物とタンパク質、ビタミンやミネラルのバランスが取れているか確認しましょう。

柴犬のメスに適している太ったときのダイエット方法

食べることが大好きな柴犬のメスに、エサの量を急激に減らすようなダイエット方法はストレスにしかなりません。性格によっては飼い主を嫌いになり、唸ったり噛み付いたりするようになってしまう危険があります。運動する習慣を身に着けさせる事が大事ですが、肥満になると散歩に行きたくないととことん抵抗するようになるため、室内で歩かせるようにしましょう。部屋のあちこちに少しずつ大好きなエサを隠して探させ、歩くようにさせるだけでもだいぶ違ってきます。

足腰にダメージがないなら、簡単な障害物を作って上り下りもさせましょう。体重が1kg減っただけでもだいぶ身軽になり、遊ぶ楽しさを思い出してきますので、行動量がアップしてきたら外へ散歩に出かけるようにします。はじめから長距離を歩かせるとか、階段や坂道が多い場所に行くのは避けた方が無難です。あまりにも脂肪が付きすぎて、食事制限もしないと危険な状態という場合は、量を極端に減らすのではなく炭水化物をとりすぎないエサに変えて様子を見ます。

炭水化物は糖質に変化し、脂肪に蓄えられやすくなるので、お肉の脂質を減らすよりも炭水化物を調節したほうが痩せやすくなります。全く炭水化物がなくなってしまうと、便秘になりやすかったり活動量の低下につながったりするため、ある程度の量は必要です。妊娠中や授乳させているママさん柴犬の場合は、多少体重がオーバーしていても無理なダイエットをさせる必要はありません。

自然にもとに戻ることも多いためで、もし出産後1年経過しても戻らずに太る傾向にあるなら、将来も考えダイエットをスタートさせたほうがよいでしょう。

まとめ

とてもかわいい存在でも甘やかして太らせることは、将来健康を損なうリスクしかありません。エサを与える飼い主がしっかりと理想の体重を知ることで、太ってきたことに早い段階で気づけて、柴犬のメスに負担がかからない方法で体重コントロールができるでしょう。それぞれのサイズに合わせながら適切なエサの量を把握し、栄養の偏りに注意できれば極端に太ってくる事はありません。

臆病な性格の犬は散歩を嫌う場合があるかもしれませんが、適度な運動は肥満のリスクを避けるためにも大切です。安心できる場所まで連れて行って散歩させるなど、工夫しましょう。

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