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柴犬の目やにの特徴と病気のサイン

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柴犬は縄文時代から日本人のパートナー的存在であり、歴史的に見ると狩猟犬や番犬として、近年では家族の一員のような存在になり日本人に馴染んできた日本犬です。愛らしい表情と凛々しい顔つき、ピンと立った耳が特徴で、毛並みも毛色も素晴らしく日本のみならず海外でも人気の高い犬種であると言っても過言ではないでしょう。柴犬は独立心を持っており、病気にかかったとしても我慢強く飼い主思いの性格からサインを見逃してしまうことがあります。

今回は柴犬が出す目やにの特徴と、そこから引き起こされている可能性のある病気についてご案内していきます。

柴犬の目やにと注意が必要なことは?

柴犬が出す目やにとは、人間と同様で「眼脂」とも呼ばれる目から分泌された粘液にホコリや老廃物が混ざったものを指します。目やにを出すということは、健康な柴犬でも見受けられるふつうの現象です。しかし実際には、目やにの裏で病気が隠されていることもありますので、普段から愛犬の目やにをしっかり観察しておく必要があります。目やにといってもさまざまなタイプがあり、どの目やにが正常なのかわからないことと思います。

柴犬の目やにで注意しなければならないポイントはその「色」です。黒っぽい色であれば、健康な柴犬にも見られるものですので心配はいりません。黄色や緑色であれば要注意です。愛犬の体調に何かしらのトラブルが発生している可能性があります。黄色もしくは緑色で粘着性があり、その量が普通よりも多い場合に考えられる病気が結膜炎・角膜炎・眼瞼炎・白内障・緑内障・ドライアイで、そのほかにもアレルギー性のものや内臓疾患の場合も考えられます。

放置してしまうと視力低下だけでは済まず、最悪の場合失明してしまう危険性がありますので注意する必要があります。飼い主がこれらの病気の判断をするのは到底難しいことですので、異変を感じたら早急に獣医さんに診てもらうようにしましょう。いつ頃から異常が出始めたかなどの記録があれば診療もスムーズになりますので、日頃から体調をノートに記しておくと、こういったときに活用できます。

柴犬の目やにの最適なケア方法は?

柴犬は基本的に被毛が短いので、目やにのケアがしやすいです。柔らかい目やにであれば、ハンカチなどの布で簡単に取ることが可能です。時間が経過して固まってしまった場合は、湿らせたハンカチなどで少しふやかしてから拭き取るときれいに取れます。ここで注意しておきたいのが、ゴシゴシと強い力で擦らないようにすることです。万が一眼球に傷が付いてしまうと、視力低下や白内障などの病気につながる恐れがありますので注意しましょう。

ペットショップなどで目やに専用の拭き取りシートが売られていますので使用することをおすすめします。繊細できれい好きな柴犬は、たとえ飼い主であったとしても目の周りを触られることに抵抗を持ってしまうことがあります。日頃から愛犬の顔を触ったり目の周りのケアをしたりマッサージをしてあげることで慣れてくると嫌がらないようになります。柴犬と飼い主とのスキンシップにもつながりますのでおすすめです。

正常な目やにであれば、自然に取れるだろうから拭き取らなくても大丈夫というわけではありません。放置しすぎてしまうと目の周りに雑菌が繁殖してしまい、目のトラブルやニオイの原因になってしまう可能性があります。愛犬に異変が起こってからでは遅いので、日頃からこまめにケアしてあげるようにしましょう。ケアをしていく中で正常なものかどうか判断できるようになりますので、少しでもいつもと違うと感じた場合は早めに獣医さんに相談しましょう。

色別に見る柴犬の目やにに隠されるサイン


柴犬の目やにの色は前述した通りさまざまあります。色別に病気のサインかどうかを判断することもできますので、ご案内していきます。まず正常な目やにの色は白色で、白色であれば病気を疑う必要はありません。しかし放置しすぎると目が開きにくくなってしまったり病気に発展する危険性もありますので、しっかり拭き取ってあげましょう。

黒色もしくは茶色の場合も特に体調に悩む必要はありませんが、こちらも放置しすぎてしまうと皮膚トラブルや目の周りのトラブル、ニオイの元になってしまいますのでケアするようにしてください。続いて透明の目やにですが、こちらは目やにというよりも涙に近く、シャンプーやゴミが目の中に入ってしまったり高齢が原因となって流している涙です。悲しくて泣いているわけではありません。

シャンプーやゴミが目の中に入ってしまった場合は、精製水を使用して片目ずつ丁寧に洗うようにし、決して水道水などで洗い流さないように注意してください。さらに、ネバネバとした黄色や緑色場合は、逆まつげや結膜炎などの病気を疑うようにしましょう。逆まつげに関しては先天性のものであり、目薬などで炎症を予防することはできますが、根本のまつげを処理する場合は獣医さんに相談しましょう。結膜炎も先天性のものと後天性のものがあります。

主な原因はいまだにわかっていませんが、柴犬がかかりやすい病気ということはわかっていますので、注意するようにしましょう。

柴犬の目やにが出ないようにする予防方法

柴犬の目やにはケアを怠ることができないのと、完全になくなることのない厄介なものですが、原因によっては予防することができますのでご案内していきます。目に何かしらのトラブルが起こっている事から目やにが増えている場合、それ専用の治療が必要となります。重症化してしまうと手遅れになってしまい最悪の場合失明する危険性もありますので、早急に獣医さんに相談するようにしましょう。軽い炎症程度であれば、処方された目薬によって治すことが可能です。

アレルギー反応から出ている場合は、まずアレルゲンの特定から始めましょう。食物アレルギーの可能性があるのであれば、ドッグフードやおやつを変えてみることをおすすめします。ノミやダニ、花粉やハウスダストがアレルゲンとなっているのであれば、部屋の掃除を今以上に徹底して行う必要があります。また、水分不足からきている可能性もあり、ドッグフードにぬるま湯をかけて水分たっぷりにし、水分補給を促すようにしましょう。

さらに、ドッグフードの消化不良が原因になっている可能性もあります。消化不良が原因であれば、獣医さんの指示のもと治療をしていくことで改善が見られます。飼い主の独断でドッグフードを切り替えたとしても改善されない可能性の方が高いので注意しましょう。愛犬の目やにを出ないようにすることは、難しいことではありません。快適に過ごしていけるように飼い主の努力が必要です。

まとめ

目やには健康な柴犬でも普段から見られるものなので、ついつい見逃してしまうことが多いです。しかし柴犬の目やには飼い主が想像できないようなような病気が隠れている可能性もあり、目の病気を放置することで視力が低下してしまったり最悪の場合は失明してしまう危険性もあるのです。目やにの色や量がいつもと違うと異変に気がついたら、獣医さんに相談することが重要なポイントです。

愛犬が発信している病気のサインを見逃すことのないよう、ずっと健康で長生きできるようサポートしてあげることが飼い主の義務でもあり責任でもあるのです。

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