飼い方・しつけ

柴犬を飼う上で知っておくこと

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柴犬はその愛らしい顔と小柄な体、綺麗な毛色で世界中の人々を虜にしていますが、その昔、縄文時代の頃いは猟犬として頻繁に狩りに同行させられていたようです。そんな意外な一面をもっている柴犬ですが、他の犬と違って色々と飼う上で大変なこともあります。

柴犬は運動がとても好きなため、頻繁に散歩に連れて行ったり、ときにはドッグランのような施設につれていってやる必要がありますし、また抜け毛の量が非常に多いことでも有名なので飼う際には飼い主の負担がそれなりに大きくなることを想定したうえで飼うようにしなければなりません。

柴犬と他の犬との平均寿命の違い

柴犬はその愛らしい見た目から、世界中で人気を博している日本犬です。柴犬は平均寿命が15歳と言われており、他の犬に比べると長生きする犬と言えます。そもそも一般的には、小型犬の方が大型犬よりも長生きするとされており、これは内臓が身体のサイズに適したものではないからだと言われています。小型犬の代表格であるチワワは15歳から16歳まで生きることが多く、ミニチュア・ダックスフンドとトイプードルは13歳まで普通生きていくそうです。

他方大型犬の代表とも言えるグレード・デーンは7歳ほどしか生きることができず、ワイマラナーは11歳、日本でも人気のゴールデン・レトリーバーは9歳が平均寿命になります。柴犬は一見すると小型犬のようにも見えますが、ドッグランやペットホテル、ドッグカフェと言った犬専用の施設では中型犬として扱われています。そう考えると柴犬は中型犬にしては長生きする犬種と言えますし、近年26歳というとんでもない寿命をたたきだして日本にて話題になった「ぷーすけ」は、柴犬とミックス犬との間に生まれた犬なので、柴犬の生命力の高さが長寿に関係していたことは間違いないと思います。

柴犬は世界中の犬の中でも4番目に平均寿命が長いことでも知られているのですが、以上のような体のサイズを考慮すると実質最も長生きする犬種と言えますから、できるだけ長く愛犬と暮らしたい人には飼うことをおすすめできます。

柴犬が抜け毛を多量に発生させるメカニズム

柴犬はその愛らしい見た目とは裏腹に非常に抜け毛の多い犬として知られており、実際に柴犬を飼う場合には注意が必要です。柴犬の被毛構造はダブルコートと呼ばれているもので、皮膚を守っている上部の剛毛をオーバーコート、体温を調節するための下部の毛をアンダーコートと言うのですが、柴犬はその両方の毛を持ち合わせています。抜けていてる毛は主にアンダーコートの毛であり、季節の変化に伴う気温の変化に合わせて毛が抜けるようになっています。

そのため、夏にはサマーカットを柴犬に施す飼い主もいると思いますが、表面のオーバーコートの部分を切り落としただけなのであまり意味がありません。このダブルコートの被毛構造は一般的には寒い国を原産としている犬種に特有のもので、日本でも人気の高いチワワやポメラニアン、ミニチュア・ダックスフンドなどに見られる特徴ですが、どれも小型犬であるため中型犬に属する柴犬の場合には毛の処理が大変です。

実際に処理する方法としてはブラッシングは最もポピュラーだと思いますが、いくらブラシを当てようが部屋の中には散らかってしまうものです。そのため、柴犬を飼う場合には部屋の掃除をできるだけ工夫してやらなければなりません。ちなみに柴犬とは対照的に、抜け毛の少ない被毛構造であるシングルコートの犬としては世界的に人気の高いトイプードルや、マルチーズ、ミニチュアシュナウザーなどが代表的です。

柴犬の抜け毛を処理する上での工夫


柴犬はダブルコートの被毛構造を有しているためどうしても春や秋になってくると抜け毛が大量にでてしまいます。そこで、柴犬を飼うのならブラッシングやシャンプーによって抜け毛を処理することを余儀なくされるわけですがブラッシング1つとっても正しい知識を身につけなければなりません、ブラッシングに使うブラシは1つではなく、それぞれの犬の毛にあったブラシを使うことがポイントになります。

小さなピンがたくさんついているのが特徴的なスリッカーブラシは皮膚を傷つけてしまう危険性はありますが、犬の抜け毛を処理する上で有益なため、柴犬のブラッシングにはおすすめできます。ピンブラシもスリッカーと似たような特徴を持っていますが、こちらの方がピンの間に抜け毛が挟まりやすいので後処理が面倒です。細長い歯がたくさん並んだコームと呼ばれるブラシは細かい部分の抜け毛を丁寧に処理するにはうってつけの道具になります。

ゴム状のブラシであるラバーブラシは除毛効果が非常に強く、犬の身体に絡まっている抜け毛をスムーズに取り去ることが可能ですし、グローブ状のものもあるため、より優しく皮膚を傷つけないように毛を処理することができます。またシャンプーに関しては、毛だけでなくダニやホコリを落とすことで清潔感を保てますが、月2回程度にしておかなければ犬の皮膚が傷ついてしまうため、基本的には毛の処理はブラッシングに限定した方が良いと言えます。

柴犬の体調管理のために必要な知識

柴犬だけでなく、すべての犬にとって栄養バランスのとれた食事をとることは健康のために重要です。必要な栄養素としては、タンパク質を筆頭にビタミンA、ビタミンE、オメガ脂肪酸、カルシウムなどがあり、どれも意識づけて与えなければなりません。人にとって最も大事な栄養素は炭水化物ですが、犬にとって最も大事なのはタンパク質です。

タンパク質が不足してしまうと、発育の遅延や生体機能の低下といった症状が現れますが、タンパク質は被毛の発育にも関わっているので犬の毛並みをよく見て、毛がパサパサしていたり、艶がなかったりした場合にはタンパク質不足が疑われます。人間はビタミンCが重要な栄養素として挙げられますが、犬の場合には体内でビタミンCを生成するので、重要なビタミンはAとEになります。脂肪に関しては魚から摂ることができるオメガ脂肪酸を定期的に与えてやることが大事で、これが不足すると妊娠中の犬の場合、最悪新生児が死亡してしまうケースもあります。

カルシウムは言わずと知れた骨の生成には欠かせない栄養素のため、これが不足してしまうと人と同様に骨粗しょう症になってしまう恐れがあるんです。以上のように柴犬も含めて、犬を飼う場合には与えなければならない栄養素がたくさんあるため、飼い主はしっかり犬の健康に気を遣う必要があります。ちなみに、柴犬は運動が好きな犬種なのですが、運動を嫌がっているときは何かしらの病気か、栄養バランスの崩れが疑われます。

まとめ

柴犬はかわいい見た目をしているので、すぐに飼おうとしてしまう人がいるかも知れませんが、実際に飼う場合にはその抜け毛の処理や栄養バランスの管理などに気を払わなければなりません。ブラッシング1つとってもラバーブラシや、スリッカーブラシ、ピンブラシなど、どのブラシで抜け毛を処理するのか考える必要がありますし、シャンプーだって犬の皮膚のためにはし過ぎないように気を配る必要があります。

それに犬にとって必要な栄養はたくさんあるため、栄養バランスのとれた食事を毎食提供できるかどうかもよく考えた上で柴犬を飼うことを決める必要があります。

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