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柴犬には粗脂肪の摂取が必要です

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ドッグフードに含まれている粗脂肪は、柴犬が活動する時のエネルギー源となります。また、犬の体内では生成できない脂肪酸が摂取できるため、細胞膜など体の組織を作る上でも欠かせません。脂溶性ビタミンの吸収率を上げるといった働きもあるため、不足しないように注意しましょう。脂質が足りなくなると被毛に艶がなくなり、皮膚も潤いがなくなって痒みなどの原因となります。

免疫力の低下や内臓疾患を引き起こしてしまうこともあるため、きちんと摂取させることが大切です。しかし、脂肪を過剰摂取すると太りやすくなりますし、病気のリスクも高まります。適度な量を摂取させるようにしましょう。

柴犬に必要な粗脂肪の働きや効果

ドッグフードには粗脂肪が含まれていますが、その効果や働きを知っておくと良いでしょう。脂質はタンパク質や糖質、ビタミン、ミネラルと同じ5大栄養素の一つであり、柴犬にとって欠かせない栄養素となっています。太るというイメージがあるかもしれませんが、必ず制限しなくてはいけないというわけではありません。逆に脂質が不足することで体に悪影響を及ぼすこともあるので注意しましょう。

ドッグフードに含まれる粗脂肪が良質なものなら10%以上でも問題ないことが多いです。そのため含まれている量だけでなく、使用されている原材料を確認することが重要です。脂肪は主に脳や筋肉に取り込まれてエネルギー源として活用されますが、余った脂肪はホルモンの働きで脂肪細胞や筋肉細胞に蓄積されることになります。空腹時は脂肪細胞に含まれる中性脂肪が分解されて糖質が作られるため、これをエネルギー源にすることができます。

柴犬の1日に必要な脂肪の量に厳密な決まりはありませんが、カロリーが高いので他の栄養素とのバランスを考えて量を決めていきましょう。脂質は3種類に分けられますが、食事として摂取することが多いので中性脂肪です。中性脂肪は体内で分解されて脂肪酸とグリセリンに分かれます。さらに脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸という2つの種類があります。飽和脂肪酸は過剰摂取すると病気のリスクが高まるので注意しましょう。

不飽和脂肪酸は常温でも液体のままであり、不足するとさまざまな影響が出てしまうと言われています。しかし、過剰摂取も良くありませんし、適量の摂取を心がけましょう。

柴犬の粗脂肪が不足するデメリット

柴犬用のドッグフードのなかには、低脂肪などの粗脂肪が少なく配合されているものがあります。一見すると非常に健康的に見えるかもしれませんが、粗脂肪が不足すると心肺機能の低下や関節の衰え、ストレスの増加などの症状が起きる場合もあります。また子犬期にこれらの粗脂肪ドッグフードを与えてしまうと骨格形成などに問題が生じることがあるので注意しましょう。

柴犬は非常に活動的で、消費カロリーが高いほか、基礎代謝も高い犬種だといわれています。それで肥満型でなければ一般的な柴犬用のドッグフードを与えるのが良いでしょう。ただ柴犬用ドッグフードのなかには、小麦やトウモロコシといった穀物を大量に配合しているものもあります。これらのドッグフードも粗脂肪が少なく、消化が悪くなってしまうだけではなく、栄養不足によって皮膚アレルギーなどが生じてしまう場合もあります。

とくに安いドッグフードには穀物が多く配合されており、タンパク質が少ないというものもあります。これらのドッグフードを与えていると毛艶が悪くなるというデメリットもあるので、なるべく避けるようにしたほうが良いでしょう。ドッグフードを選ぶ際には、値段やメーカーだけではなく、しっかり栄養素などを確認するようにしましょう。

栄養素についてよくわからないという場合には、公式ホームページなどを参照すると詳しい説明などもありますので、しっかり確認してから購入することが大事です。

柴犬ごはん~粗脂肪を多く含む食品・ドッグフードの原材料~


柴犬の身体にとって必要な粗脂肪(脂質)は大まかに分けると3種類あります。柴犬オーナーさんたちが普段与えているドッグフードの材料に使われているものですと、以下のものたちが挙げられます。まず3種類ある脂質のうちの1種類目として、肉や乳製品などに多く含まれる「飽和脂肪酸」があるのですが、ドッグフードに使われる食材ですと牛肉や豚肉、牛脂、ラード、ラム脂肪、チーズ、卵黄などに多く含まれています。

2種類目の「一価不飽和脂肪酸」は、主にオリーブオイルやサンフラワーオイル(ひまわり油)、サフラワーオイル(紅花油)、米ぬか油、菜種油など植物油などに多く含まれている他、牛肉や牛脂、豚肉、ラード、鶏肉、鶏脂、卵黄などにもそこそこ含まれています。3種類目の多価不飽和脂肪酸ですが、さらにオメガ3系とオメガ6系に分けてご紹介します。オメガ3系は主にイワシやサバ、マグロ、カツオ、アジなどの青魚や魚油の他、サケにも多く含まれます。

それから亜麻仁油や菜種油、大豆油など植物油にも豊富に含まれています。また動物ではめずらしく、脂肪の質が魚に似ている馬肉や鹿肉にもオメガ3が多く含まれます。多価不飽和脂肪酸のうちオメガ6系には、主にサンフラワーオイルやコーン油、大豆油、サフラワー油、米ぬか油、菜種油、キャノーラ油、ルリチチャ油など植物油に豊富ですが、鶏肉や鶏脂にも多く含まれ、牛肉や豚肉にもあります。

前述のオメガ3が豊富な馬肉や鹿肉にも含まれ、またラム肉は多くはない方ですがオメガ3とオメガ9がバランスよく含まれています。愛する柴犬のドッグフード選びはもちろん、愛する柴犬にフードを手作りしてあげるときにも、健康状態に合わせて上手に粗脂肪(脂質)を与えてあげてくださいね。

柴犬と粗脂肪(脂質)の過剰摂取

柴犬にとって大切な粗脂肪ですが、過剰摂取してしまうことによるデメリットもあります。肉や乳製品などに多く含まれる「飽和脂肪酸」は体内でコレステロールを作る材料になるので、肥満や動脈硬化、心臓病、糖尿病などの原因にもなってしまいます。代謝や消化機能が若い頃よりも落ちている老犬は尚のこと注意しなければなりません。またコレステロールを減らす働きのある必須脂肪酸にはオメガ3系と6系がありますが、そのうちオメガ6の摂り過ぎにも注意が必要です。

オメガ6は代謝されると最終的にアラキドン酸という物質になるのですが、このアラキドン酸は炎症を促進させたり血液を固まりやすくするエイコサノイドを作ります。よってオメガ6を過剰摂取してしまうことで血栓症や癌などの生活習慣病の原因にもなりますし、オメガ6のみ多量に与えてしまうことでアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状や関節炎の痛み、大腸炎では腸内層の腫れを引き起こしてしまうこともあるので、オメガ3とのバランスが大切になってきます。

オメガ3は代謝されるとDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)となり、アラキドン酸によって引き起こされる炎症作用を鎮めてくれる作用があるのです。どちらも必須脂肪酸で柴犬の身体に必要不可欠なものではありますが、オメガ6に偏ったドッグフードなどは避け、オメガ6と3の比率が5:1~10:1になるようにしましょう。

まとめ

柴犬にとって粗脂肪(脂質)はエネルギー源になる他、脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収の助けや血液・細胞膜の主要構成成分でもあり、体温調整をするにも必要な大切な栄養素です。不足してしまうことで皮膚の乾燥や艶のない被毛を招いてしまうだけでなく、身体の免疫力が低下し重大な病気を引き起こしてしまう原因にもなります。一方で過剰摂取にも注意が必要で、体内でコレステロールを作る飽和脂肪酸は肥満や動脈硬化、心臓病、糖尿病などの原因にもなります。

必須脂肪酸であっても、炎症・血栓・アレルギー促進作用のあるオメガ6は、それらと逆の働きをして鎮めてくれるオメガ3とバランスよく与えてあげることが大切です。

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