健康

柴犬の老化に伴い知っておきたい病気や健康トラブル、ドッグフード

更新日:

食生活の変化や室内飼いが増えたこと、医療の進歩などにより、柴犬をはじめ犬の寿命は30年前の倍近くまで延び、かけがえのないパートナーとより長く過ごせるようになりました。それは飼い主さんにとってはもちろん、きっとパートナーにとっても幸せなことでしょう。ですが、同時に飼い主さんはパートナーの高齢化に対応できるだけの知識や心構えを持たなくてはなりません。柴犬は大体6歳でシニア期に入り、14歳で高齢期と言われます。

高齢化した柴犬の特徴やかかりやすい病気、健康トラブル、老犬用のドッグフードの選び方や与え方、注意点などご紹介しますのでご一読ください。

柴犬の老化による特徴やサインなど

柴犬が老犬になってくると、若い頃よりも睡眠時間が長くなってきます。夜だけではなく昼間でも頻繁に眠っていたり、お気に入りの玩具で遊ぶことよりも眠ることを優先するようになった場合、老化を表すサインと考えられます。散歩の時間が短くなったり、すぐに帰りたがるようになったりするのも老化が考えられます。多くは後ろ足から衰え始め、長時間の散歩は老犬になるとかなりの負担になってしまいます。

尻尾が下がっていたり、散歩のするときの歩き方が若い頃と違うなどの変化も出てきます。また脚の筋肉が衰え関節の痛みなどが出てくるので、階段などの段差を嫌がるようにもなります。次に、高齢犬は急に食欲不振になったり、逆に食欲が旺盛になることがあります。食欲不振は運動量が減ることによって胃腸が活発に働かなくなり次第に食欲が低下していくことが原因だと言われています。

一方、食欲旺盛の方は若い頃よりもより構ってほしくなっていたり、わがままになっているのかもしれません。また味覚や嗅覚が変化し、食べ物の好みが変わることもあります。柴犬の口臭がきついと感じたら、老化による歯周病が考えられます。老犬は歯周病になりやすく、急激に症状が悪化していく場合もあります。他にも、耳垢や目やにが増えたり、皮膚や被毛が以前と違ってきたりなど身体の内側から現れる老化の症状もあります。

目が悪くなっても物にぶつかったり、耳が聞こえにくくなって呼んでも反応しなかったりということも起きてきます。同時に、気づきにくいですが、心臓や内臓機能も老化と共に少しずつ低下していきます。

柴犬の老犬がかかりやすい病気や健康上の問題

一般的な柴犬の寿命は13~15歳と言われています。ただし小型・中型の柴犬であれば、20年近く生きるケースも珍しくありません。柴犬は7歳以上になると中高年になるので、一生の半分以上を老犬として過ごすことになります。老犬になると代謝が落ちて必要なカロリーが減るので、健康を維持するためには老犬用のドッグフードを選ぶ必要があります。人間と同じように柴犬も高齢になると病気に罹ったり、健康上の問題を抱えるリスクが高くなります。

老犬になると起こりやすくなる健康トラブルですが、白内障などによる視力の低下・胃腸機能の低下・関節炎・抵抗力の低下などが起こるようになります。高齢犬がかかりやすい病気には、尿路結石・腫瘍・変形性脊椎症状・歯周病・脳腫瘍・痴呆症などです。胃腸の機能が低下したり歯周病になると食欲がなくなることで抵抗力が落ちて、感染症に罹りやすくなってしまう場合があります。

関節炎や変形性脊椎症状にかかると散歩に行くのが億劫になり、運動不足になって体力が低下してしまいます。脳腫瘍や痴呆症になると夜中に徘徊をしたり、大きな声で吠え続けるなどの異常行動をする場合があります。痴呆が進むと若い頃に教えた事を忘れたり、飼い主の識別ができなくなるなどのトラブルが起こってしまいます。

柴犬が高齢になって健康上のトラブルを抱えるようになること自体は避けられませんが、一部の病気は老犬用のドッグフードを与えることで予防したり症状を改善することができます。

年を取った柴犬が食べ易いドッグフード


年齢を重ねた柴犬は若いときのように栄養を代謝出来なくなるので、老犬用のドッグフードは太り難いように低脂肪でカロリーも控えめになっています。ですが老犬用であってもタンパク質は重要な栄養なので、成長期や成犬と同じくらいの量が必要です。柴犬が年を取ったからといってタンパク質は控えないように、適量をメーカーによってはやや多めに配合されています。

柴犬が罹りやすい病気などの予防や健康をサポートするための成分をプラスしているドッグフードを選ぶことも良いのではないでしょうか。10歳を超えた老犬用のドッグフードは消化吸収に配慮し、高齢の柴犬が必要としている栄養を加えられた製品が最適です。例えは関節のケアや腸内の健康、そして免疫力を維持したり皮膚被毛のことも考えておくべきです。

老犬用のドッグフードは食感も大切な条件で、乾燥したカリカリのドッグフードよりも水分の多いウェットフードを食べ易いと好む傾向にあります。もしも水分の多過ぎるものを好まない柴犬には、ドライをしっとりソフトにした「やわらかドライフード」タイプを与えてください。老犬は食欲も落ちてくる為に同じ食事が続くと余計に食べてくれなくなるので、ドッグフードも食べきるくらいの量を買い、次には違った味の商品を与えるようにしましょう。

食べ方が悪くなったなと思ったところで替えられるように、同じ味は少なめに用意しておくほうが良いと思います。

老犬になった柴犬の特徴と食事に関する注意点

老齢期に入った柴犬は基礎代謝能力が衰え始めるため、1日に必要なエネルギー消費量も低下します。毎日の食事の際、ドッグフードの食いつきが今までと比較して悪くなったと感じるようになったら、老化が原因になっているのかもしれません。老犬になると歯が弱ってしまうため「噛んで砕く」という咀嚼機能が大きく低下してしまいます。それに加えて嚥下機能にも衰えが生じるため、食べること自体が困難になる場合があります。

多くのドッグフードは子犬用や老犬用など年齢別に開発されていますが、柴犬それぞれの個体によってはそれが適応しない場合もあります。また、飲みこめたとしても消化吸収能力も同時に衰えが始まっているので消化不良になって体調を崩す原因にもなるため、より消化吸収しやすい効率的な食事を与えることが必要となります。そのためにはドッグフードを水分でふやかしてからあげることをおすすめします。

柴犬に限らず、犬は老いると喉が渇いたことに鈍感になってしまい自分で水を飲むことが減ってきますが、ドッグフードをふやかして与えることで水分も同時に摂取できるというメリットもあります。ただし、ふやかすときに熱いお湯を使用するとドッグフードのビタミンを破壊してしまうことになるので、水かぬるま湯を使用することが注意点です。

ふやかしたドッグフードの与え方は1日に3回程度が基本ですが、食べている量を見ながら調節してあげることが大切です。

まとめ

犬ははっきり意思を伝えることができないため、もしかしたら日々の食事で苦労を強いているかもしれません。毎日一緒に過ごしていると、愛犬の変化にはなかなか気付かないものですが、7歳を過ぎたら小さな変化を見逃さないようにすることが大切です。いろいろと体の衰えが始まりますので、食べることの管理をしっかりすることは健康を維持することと共に愛犬を長生きさせることにも繋がります。

日々のコミュニケーションを大切にして、どんな病気にかかりやすくなるのか、どんな症状が現れるのか、愛犬にしてあげられることは何か、などを考えてあげるように心がけましょう。

-健康

Copyright© 柴犬 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.