飼い方・しつけ

柴犬の子犬をしつけるためにはリーダーになろう

更新日:

柴犬の子犬に「しつけ」をするとき、苦労せず楽に教えて行くためには、まず初めに飼い主さんが「リーダー」になることが大切です。そうすれば主導権を握る事ができて、子犬であっても柴犬が指示を実行しやすくなります。古来、群れではリーダーに忠実であった名残があり、人と暮らすことになってもその特性は変わっていません。猟犬として縄文時代に飼育されていたときも、リーダーに従うようしつけが行われ、猟を成功させていました。特性をうまく利用すれば柴犬の子犬でも、楽に教えて行くことが可能です。

ではどんな点に注意すれば「リーダー」になり上手にしつけて行くことができるのでしょうか。

簡単にリーダーになるには柴犬の子犬に散歩をさせてからしつけを

柴犬のリーダーになるための方法として、お散歩をさせるやり方がとても簡単です。普通に外に連れ出せばいいのではなく、ちょっとしたコツがあります。柴犬に言うことを聞かせるため、子犬を抑え込んだり投げたりして強さを知らしめるなどという古いやり方を今でも実践している人はいないでしょうが、虐待に近いようなやり方は間違いです。お散歩をするとき、引きずったり首輪が引っ張られたりしたら可愛そうだと、リードをゆるくして柴犬の子犬が歩きやすいようにさせている人がいます。

リーダーになるためのお散歩では、愛犬が歩きたいように歩かせるのではなく、飼い主さんが歩きたいように歩くことがポイントです。いつでも足元の真横を歩かせる「しつけ」にも繋がる方法で、柴犬が飼い主の前を歩こうとしたら方向転換します。ときには少し引っ張る形になることがあり、子犬のうちは転んでしまう場合もあるでしょう。それでも声をかけたりなどせず、飼い主さんが先導して歩くことを心がけます。愛犬が前を歩けない、後ろをついて行くしかないと理解してくれると、真横を歩きながら飼い主さんの顔を見ます。

そうしたら、リーダーとして第一歩を踏み出したといえるでしょう。柴犬が率先し、引っ張って行こうとしているうちはしつけを始めても中々覚えさせられないので、何度でも挑戦しましょう。外に出かけなくても、部屋の中でリードをつけて行うことが可能で、カーペットの上なら子犬が転んでしまってもケガをしにくい利点もあります。

お散歩以外で柴犬の子犬をしつける前に行なっておくと良いこと

お散歩でうまくリーダーとなることができたらそれで良いですが、もしうまく行かなかった時は、他の方法を試してみるのもよいでしょう。タオルやおもちゃの引っ張り合いをして飼い主さんが勝つこと、これは遊びの中で力関係を示すことができるので取り組みやすい方法です。愛犬が子犬のうちでなければ勝つことが難しいので、本当に短期間だけ試すことができる方法です。柴犬は噛む力が強いので、子犬といえども安心しているとおもちゃを簡単に奪われてしまい、力関係をうまく示すことができなくなってしまいます。

遊びであっても、リーダーとして認めてもらうまでは全力で勝ちに行きましょう。力には自信がなくもっと穏やかな方法が良いなら、フードを食べさせるタイミングに注意を払う方法がおすすめです。飼い主さんとご家族がご飯を食べ終わってから、柴犬にドッグフードを与えるようにします。お腹がすいたと催促されても、必ずみんなが食べた後に食べさせることで自分の順位が一番下だと理解します。食べ終わるまで待たせることができない時は、家族が食べ始めた姿をみせて、食べている途中で柴犬の子犬にドッグフードを与えてもOKです。

この方法でも、家族より自分の順位が下だと理解してくれるでしょう。野生動物の多くは群れのリーダーから食べ始め、順位が低いものほど残り物を食べます。習性を利用してリーダーが誰かを自覚させ、それからしつけを始めれば、スムーズに言うことを聞きやすい子になってくれるでしょう。

柴犬の子犬に「待て」をしつけできると色々便利


愛犬のしつけで出来るようになると良いのが、「待て」という命令でじっとしていられることです。この行動ができるようになると、ペットを同伴できる施設に行ったときとても便利です。難しそうに感じますが、飼い主さんがリーダーになっているとしつけがしやすく、少しずつ慣らして行けば何分もじっとしていることができます。柴犬が子犬のうちは色んなことに興味を持ち、じっとしていることが難しいですが、子犬のうちに教えておかないと言うことを聞きにくくなってしまいます。

覚えさせるとき、初めはほんの数秒の「待て」から始めることがベストです。低く落ち着いた声で「待て」ということがポイントで、叱るような大きな声だと怒られていると勘違いさせてしまいます。飼い主さんが手で静止を示すポーズをとりながら声をかけるのも良いでしょう。うまく止まっていることができたら、褒めておやつを与えましょう。目の前におやつやフードを置いて「待て」を教えるときに注意したいのが、食べても良いときの掛け声です。

褒めるときや可愛がるときに「よしよし」と声がけしている飼い主さんは、食べてもいいときの掛け声を「よし」にすると慣れるまで混乱することがあります。「OK」とか別の言葉にして、褒めるときと区別しましょう。慣れてきたら徐々に静止させる時間を長くして行きますが、食べ物を目の前にして何十分も放置すると耐えきれなくて食べてしまうときがあります。このとき、叱ってしまうとへそを曲げてしまいますし、撫でて謝ったりすると待たなくていいと勘違いすることがあるので注意が必要です。

「おすわり」を柴犬の子犬にしつける簡単な方法

飼い主さんがリーダーになっているとしつけやすいものが「待て」の他にもあって、それが「おすわり」です。2つともできるようになれば、柴犬と暮らして行く中で色んな場面で役立ち、愛犬の魅力も増します。特に犬が苦手な人がお客様として来たとき、驚かせてしまう心配がなくなるでしょう。ただ「おすわり」と声をかけても柴犬の子犬は意味がわかっていませんから、すぐに座ったりはしません。行動を教えるため、無理に腰を押さえつけてしまうと子犬が腰や後ろ足の関節を痛めてしまう可能性があります。

簡単に「おすわり」の姿勢にするためには、おやつをうまく活用しましょう。柴犬の子犬におやつを見せると、食べたくて近づいてきます。このとき「おすわり」と声をかけながらおやつを目の前から徐々に上にあげて行って、届かない高さをキープしつつ頭の上の方に持って行くだけです。柴犬がおやつを目で追っていると、次第に立ったままの姿勢で追うのが辛くなってきます。自然と「おすわり」の姿勢になっておやつを目で追い始めるので、そうしたら褒めておやつをあげましょう。

初めは理解できていなくても何度も繰り返していると姿勢を覚え、おやつを移動させなくても言うことを聞いてくれます。失敗したときに怒っても、なぜ怒られたのか理解できず飼い主さんとの信頼関係にヒビが入ってしまう可能性があります。リーダーと認識されず無視されないためにも、柴犬の子犬に色々教える時は冷静に行うことがポイントです。

まとめ

柴犬の子犬にしつける前に、安心してついて行けるリーダーに飼い主さんがなってあげます。信頼関係が築かれると命令したことにも安心して従ってくれるから「しつけ」を行いやすくなります。お散歩で愛犬の好きに歩かせないことだけで新たな関係性を築くことは可能ですが、他にも色々やり方があるので、やりやすいものを選びましょう。昔から飼い主に忠実であるところが魅力の柴犬ですが、教えられていないことを初めからできる子はいません。冷静に叱ることなく、根気よく教えて行くことが大事です。

環境が変わるとできなくなってしまう子もいるので、色んな所でチャレンジしましょう。

-飼い方・しつけ

Copyright© 柴犬 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.